株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:山内隆裕、東証プライム市場:証券コード4751)は、人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」におけるリサーチインターンシップ参加者の池田晃毅氏※1および研究員の濱野椋希、ならびに東京科学大学 情報理工学院 情報工学系 野村将寛 助教、横浜国立大学 総合学術高等研究院 内田絢斗 特任教員(助教)、横浜国立大学 総合学術高等研究院 白川真一 教授による共著論文3本が、進化計算分野の国際会議「GECCO 2026」※2 において、Full Paperとして3本採択されたことをお知らせいたします。
「GECCO」は世界中の研究者によって毎年開催される国際会議で、最適化における重要領域である進化計算分野において権威ある国際会議の一つです。この度採択された論文は、2026年7月に開催される「GECCO 2026」にて発表を行います。(コスタリカのサンホセにおいて、オフラインとオンラインのハイブリット開催を予定)
なお、AI LabからのGECCOへの論文採択は今回で5年連続(※3、※4)となります。
「GECCO」は世界中の研究者によって毎年開催される国際会議で、最適化における重要領域である進化計算分野において権威ある国際会議の一つです。この度採択された論文は、2026年7月に開催される「GECCO 2026」にて発表を行います。(コスタリカのサンホセにおいて、オフラインとオンラインのハイブリット開催を予定)
なお、AI LabからのGECCOへの論文採択は今回で5年連続(※3、※4)となります。
■背景
当社が展開するインターネット広告事業やメディア事業、ゲーム事業では、多様なデータを活用した意思決定やサービス改善が日々行われています。これらを効率的かつ高精度に進めるため、機械学習や最適化技術を用いた運用の高度化が求められています。
こうした取り組みにおいて、目的関数の詳細な性質が事前に分からない状況でも有望な解を探索できるブラックボックス最適化や、データから解釈可能な知見を得るための分析技術は、実サービスにおける意思決定を支える技術として重要です。
今回採択された3本の論文は、こうした最適化・分析技術の安全性・解釈性の向上や理論的理解に取り組むものであり、産業応用と学術的発展の双方に資する成果です。
こうした取り組みにおいて、目的関数の詳細な性質が事前に分からない状況でも有望な解を探索できるブラックボックス最適化や、データから解釈可能な知見を得るための分析技術は、実サービスにおける意思決定を支える技術として重要です。
今回採択された3本の論文は、こうした最適化・分析技術の安全性・解釈性の向上や理論的理解に取り組むものであり、産業応用と学術的発展の双方に資する成果です。
■論文の概要
「Adaptive Stochastic Natural Gradient Method for Safe Optimization on Binary Space」
著者:内田絢斗 (横浜国立大学)・濱野椋希 (サイバーエージェント AI Lab) ・野村将寛 (東京科学大学) ・白川真一 (横浜国立大学)
「Diversified Residual Symbolic Regression」
著者:池田晃毅 (東京科学大学)・野村将寛 (東京科学大学) ・濱野椋希 (サイバーエージェント AI Lab)
「Convergence Analysis of Evolution Strategies for Mixed-Integer Optimization」
著者:濱野椋希 (サイバーエージェント AI Lab)・内田絢斗 (横浜国立大学) ・白川真一 (横浜国立大学)
著者:内田絢斗 (横浜国立大学)・濱野椋希 (サイバーエージェント AI Lab) ・野村将寛 (東京科学大学) ・白川真一 (横浜国立大学)
| Safe Optimizationは、システムの破壊など、安全上のリスクにつながる試行を避けながら最適化を行う手法です。従来、未探索領域の安全性を予測するモデルは連続的な変数を対象としていたため、離散的な変数への適用が困難であるという課題がありました。本研究では「使用/不使用」などを表すバイナリ変数を対象としたSafe Optimization手法を提案しました。本成果は、実環境でのシステム設定の最適化や、ユーザー体験を損なう可能性のあるコンテンツを避けながらクリエイティブを改善する技術への応用が期待されます。 |
「Diversified Residual Symbolic Regression」
著者:池田晃毅 (東京科学大学)・野村将寛 (東京科学大学) ・濱野椋希 (サイバーエージェント AI Lab)
| シンボリック回帰は、四則演算や指数・対数関数などを組み合わせて、データを説明する数式を自動的に探索する手法であり、物理学や経済学等で法則性の発見に活用されています。本研究では、精度だけでなく候補の多様性も考慮するQuality Diversityの考え方を取り入れ、同程度の精度をもちながら異なる構造をもつ複数の数式を獲得する手法を提案しました。これにより、ユーザーはデータへの当てはまりだけでなく、ドメイン知識との整合性も考慮して数式を選択することができます。本成果は、データに基づいて解釈可能な評価指標やKPIを生成する技術として、事業分析への活用が期待されます。 |
「Convergence Analysis of Evolution Strategies for Mixed-Integer Optimization」
著者:濱野椋希 (サイバーエージェント AI Lab)・内田絢斗 (横浜国立大学) ・白川真一 (横浜国立大学)
| Evolution Strategyは、目的関数の勾配情報を用いずに探索を行う手法で、近年では大規模言語モデルのファインチューニング手法としても注目されています。本研究では、連続変数と整数変数が混在する混合整数最適化において、標準的に用いられてきた整数対処法が連続変数の探索を妨げる場合があることを理論的に示しました。さらに、先行研究※4で提案した整数対処法について、連続変数の探索を妨げることなく効率的に探索できることも理論的に明らかにしました。本結果は、高性能な混合整数最適化アルゴリズムを設計するための理論的基盤となる成果であり、ハイパーパラメータ最適化をはじめとした様々な分野への応用が期待されます。 |
■今後
本研究成果は、広告・マーケティング領域における効果予測、事業分析、運用改善への応用が期待されます。
「AI Lab」は今後もビジネス・社会課題の解決に向けたAI技術をプロダクトに取り入れるとともに、技術発展と学術発展に貢献するべく、研究・開発に努めてまいります。
※1 東京科学大学所属 2024/04/10から2026/03/31までリサーチインターンシップに参加
※2 「GECCO」The Genetic and Evolutionary Computation Conference
※3 AI Lab、進化計算分野のトップカンファレンス「GECCO2022」にて共著論文採択
AI Lab、進化計算分野のトップカンファレンス「GECCO2023」にて共著論文採択
AI Lab、進化計算分野のトップカンファレンス「GECCO 2024」にて2本の共著論文採択
※4 AI Lab、進化計算分野のトップカンファレンス「GECCO 2025」にて共著論文採択
「AI Lab」は今後もビジネス・社会課題の解決に向けたAI技術をプロダクトに取り入れるとともに、技術発展と学術発展に貢献するべく、研究・開発に努めてまいります。
※1 東京科学大学所属 2024/04/10から2026/03/31までリサーチインターンシップに参加
※2 「GECCO」The Genetic and Evolutionary Computation Conference
※3 AI Lab、進化計算分野のトップカンファレンス「GECCO2022」にて共著論文採択
AI Lab、進化計算分野のトップカンファレンス「GECCO2023」にて共著論文採択
AI Lab、進化計算分野のトップカンファレンス「GECCO 2024」にて2本の共著論文採択
※4 AI Lab、進化計算分野のトップカンファレンス「GECCO 2025」にて共著論文採択