
「学際的情報科学センター」で学際的な研究開発に従事する高野雅典と徳島大学 横谷謙次准教授、京都大学 阿部修士教授、北海道大学 加藤隆弘教授との共著論文「Improvement of Game Users’ Depressive Symptoms via Behavioral Activation in a Massive Multiplayer Online Game: Randomized Controlled Trial」が国際論文誌「JMIR Serious Games」に採択されました。
学際的情報科学センターでは、社外の研究機関と協働しながら、情報科学とその隣接領域の学術的な知見に基づき、主に当社のメディア事業における研究開発に取り組んでいます。
「JMIR Serious Games」は健康教育/促進、指導、医療、リハビリテーション、社会変革のためのシミュレーションや没入型仮想現実を含む、ゲームとゲーミフィケーションに関する学際的なジャーナルです。この度採択された論文「アバターコミュニケーションアプリによるユーザの行動促進がユーザのメンタルヘルスを改善するか?」を実験的に調査した研究です。
学際的情報科学センターでは、社外の研究機関と協働しながら、情報科学とその隣接領域の学術的な知見に基づき、主に当社のメディア事業における研究開発に取り組んでいます。
「JMIR Serious Games」は健康教育/促進、指導、医療、リハビリテーション、社会変革のためのシミュレーションや没入型仮想現実を含む、ゲームとゲーミフィケーションに関する学際的なジャーナルです。この度採択された論文「アバターコミュニケーションアプリによるユーザの行動促進がユーザのメンタルヘルスを改善するか?」を実験的に調査した研究です。
概要
アバターコミュニケーションプラットホーム『ピグパーティ』において、プラットホームから簡単な働きかけ(行動活性化)を想定して実験的に行動活性化を行うと、ユーザーの「抑うつ症状」が改善するかを確かめたランダム化比較試験(RCT)です。
「行動活性化」とは精神医療や臨床心理で用いられるアプローチのひとつで、「気分を少しでも上げてくれる行動(例えば、人と話す/外に出る/小さな用事を片づける等)を少しずつ増やすことで、抑うつを和らげる」というものです。本研究では「他のユーザの部屋を訪れ「きたよ」(部屋に訪問したしるしを残すスタンプ)を押す」という行動を促進しました。
結果として、効果は小さいものの抑うつ症状は有意に改善することが示されました。
「行動活性化」とは精神医療や臨床心理で用いられるアプローチのひとつで、「気分を少しでも上げてくれる行動(例えば、人と話す/外に出る/小さな用事を片づける等)を少しずつ増やすことで、抑うつを和らげる」というものです。本研究では「他のユーザの部屋を訪れ「きたよ」(部屋に訪問したしるしを残すスタンプ)を押す」という行動を促進しました。
結果として、効果は小さいものの抑うつ症状は有意に改善することが示されました。
ポイント
・これまで「治療目的で設計された “シリアスゲーム”」の有効性は数多く報告がありました。一方で、普段遊ばれているコミュニケーションアプリで心の健康に良い変化をもたらせるかについては十分な証拠はありませんでした。
・つまり、「いつもの遊び場」で、過度に負担のない“ちょっとした働きかけ”を加えるだけで、ユーザーの気分が良くなるのか?をリアルなサービス環境で検証し、ポジティブな効果を示した点が本研究のポイントです。
・つまり、「いつもの遊び場」で、過度に負担のない“ちょっとした働きかけ”を加えるだけで、ユーザーの気分が良くなるのか?をリアルなサービス環境で検証し、ポジティブな効果を示した点が本研究のポイントです。
論文
- Yokotani K, Takano M, Abe N, Kato TA
- Improvement of Game Users’ Depressive Symptoms via Behavioral Activation in a Massive Multiplayer Online Game: Randomized Controlled Trial
- JMIR Serious Games 2025;13:e73734
- doi: 10.2196/73734
- https://games.jmir.org/2025/1/e73734/
- Improvement of Game Users’ Depressive Symptoms via Behavioral Activation in a Massive Multiplayer Online Game: Randomized Controlled Trial
- JMIR Serious Games 2025;13:e73734
- doi: 10.2196/73734
- https://games.jmir.org/2025/1/e73734/
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