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リスクマネジメント

リスクと機会

サイバーエージェントでは、刻々と変化するインターネット領域で新たな機会を創出し続けるために、以下のリスクについて様々な取り組みを実施しています。変化対応力を重視し、状況に合わせて取り組み自体も変えながら、サステナブルな成長を目指します。

1. 創出力

■対応についての考え方
技術革新や消費者嗜好の変化が速いインターネット産業に軸足を置き事業展開する中、変化対応力を強化する取り組みを多数実施しています。継続的な新規事業の創出、強化分野への積極投資による事業拡大と同時に、迅速な事業転換や撤退判断、戦略の変更を行うことで、機動的に事業ポートフォリオを変化させ持続的成長につなげています。現在は、広告事業を始めとした様々な領域でAI技術を活用し、プロダクトの開発、業務効率化等に取り組んでいます。また、強固な財務基盤を維持し、安定した経営を確立しています。

■対応施策

  • あした会議(新規事業案や全社課題の解決案を決議する場)
  • 決算戦略会議( 事業責任者による戦略発表会)

■機会(価値創造)
新規事業の創出による新たな価値の創造

2. 技術力

■対応についての考え方
当社グループが提供する新しい未来のテレビ「ABEMA」、50タイトル以上のスマートフォンゲーム、AIを応用した広告プロダクトなど多岐にわたるサービスは、3,000名弱のエンジニア、クリエイターが生み出しています。幅広い事業にまたがる最新技術を取り入れるため、特に注力したい技術領域で優れた知識とスキルを持つ人材をエキスパートとして認定し、社内外での活動を支援しています。また、AI分野では2016年に研究組織を組成。日本語LLM開発などの学術的貢献とビジネスへの早期実装を両立し、AI研究分野の国際学会での論文採択実績は国内トップクラスです。また技術経営の推進に向けて、高い専門性と実績を持つ人材を主席と位置づけ、経営戦略と開発が連携した迅速な意思決定を実現しています。

  • ※「AI Research Ranking 2022」ICML2021とNeurIPS2022の論文実績を元に算出

■対応施策

  • AI Lab(研究開発機関)
  • 主席認定制度(人事制度)
  • Developer Experts制度(人事制度)
  • CA BASE SUMMIT(技術職のあした会議)
  • CA BASE CAMP(技術カンファレンス)

■機会(価値創造)
最新技術を活用した新サービス提供など新たな価値の創造

3. 情報セキュリティ

■対応についての考え方
多くの利用者を抱えるインターネットサービス事業者として、情報セキュリティ「組織」「人」「技術」「オフィス」の 4 つを軸とする対策により、情報セキュリティリスクの低減および個人情報の保護に取り組んでいます。利用者の皆さまに信頼される安心・安全なサービスの提供を通じて事業の持続的な成長を支えています。

■対応施策

【所属団体】

  • 日本シーサート協議会
  • FIRST - Forum of Incident Response and Security Teams
  • 日本ネットワークセキュリティ協会

■機会(価値創造)
安心、安全で安定したサービスの提供による社会的信頼の獲得

4. 人材力

■対応についての考え方
採用・育成・活性化・適材適所を重視した数々の人事施策を実施し、社員一人ひとりが才能を開花させ、働きがいを感じながら働きやすい環境や仕組みを提供しています。「候補者との接点全てが採用活動」と考え、人材に合わせたインターンシップの設計等、採用過程での体験を通じて、候補者の期待に応えられるよう努めています。また、オウンドメディアでのコンテンツ発信やイベント開催など幅広く取り組んでおり、未来の業績に貢献する活躍人材を採用するため、積極的な採用活動を行っています。また、採用選考から入社後を通じて、自走可能なセルフ・リーダーシップを持った人材を育てるため、様々な取組を工夫して実施しています。

■対応施策

  • CybeAgent Awards(全社表彰)
  • CA BASE AWARD(技術職表彰)
  • YMCA(若手活性化)

■機会(価値創造)
人材力の強化による、競争力の強化と持続的な企業成長

■対応についての考え方
次世代の経営人材育成のため、16名の選抜メンバーに特別カリキュラムによる社長研修の機会を設け、後継者育成に取り組んでいます。

■対応施策

  • 社長研修(後継者育成)
  • JB キャリアプログラム(技術職キャリア育成)
  • リスキリングセンター(スキルアップ)
  • CA ゼミ制度(スキルアップ)

■機会(価値創造)
経営人材の育成による、持続的な企業成長

■対応についての考え方
社員の働きがいを重視し、心身のストレスなく能力を発揮して働ける環境整備、健康管理に努めています。オーバーワークを防ぐための勤務時間モニタリングをはじめ、定期健康診断の受診率向上施策や季節性インフルエンザの予防接種を社内で実施(無料)するなど、様々な健康に配慮した取り組みを進め、随時専属産業医との面談や希望者を対象に臨床心理士資格を持ったカウンセラーと月に一度の面談機会を設けています。

■対応施策

  • 健康推進室の設置
  • 心身の健康のための施策

■機会(価値創造)
働きやすい環境の整備による採用競争力の強化、成長機会の獲得

5. 外部環境

■対応についての考え方
持続可能な社会の実現に貢献するため、気候変動の要因となる環境負荷の低減と事業活動の効率性の維持の両立に取り組んでいます。また地震や台風等の自然災害等が発生した場合には、適切かつ速やかな危機管理対策の策定と復旧対応を行うためのBCP体制をグループ内に整えています。

■対応施策

  • リスクと機会の分析および対応策の実施

■機会(価値創造)
持続可能な社会の実現

■対応についての考え方
新経済連盟をはじめ、各事業と関連のある業界団体に所属し、関係省庁とリレーションを構築しながら、情報収集や政策提言などを行っています。

■対応施策

  • 提案、要望活動

【所属団体】

■機会(価値創造)
事業機会の創出

6. ガバナンス

■対応についての考え方
行動規範となる「ミッションステートメント」に<法令順守を徹底したモラルの高い会社に。>と明記し、従業員が自走しつつ法令順守を徹底できる管理体制を構築しています。また、安定した監査体制と社内システムのDXにより、人員増加にも対応可能な体制を構築しています。

■対応施策

  • 社内システムのDX
  • 内部監査室による業務、システム監査
  • 弁護士との顧問契約

■機会(価値創造)
法令遵守し、社会的信用を醸成

7. コンプライアンス

■対応についての考え方
行動規範となる「ミッションステートメント」に<法令順守を徹底したモラルの高い会社に。>と明記し、全社員に高い倫理観と責任感を持った行動を求めており、啓蒙活動やガイドライン策定等による必要な教育や定期的な調査を実施しています。

■対応施策

  • ミッションステートメント
  • リスク GEPPO(全社員を対象にした社内で感じるリスクのヒアリング調査)
  • コンプライアンス研修
  • AIガイドラインの策定

■機会(価値創造)
コンプライアンス違反をなくし、社会的信用を醸成

8. メディア・ゲーム事業

■対応についての考え方
当社グループの運営するメディア・ゲームサービスについて、青少年の保護及びすべての方に安心安全にご利用いただける環境を目指し、健全な運営のための取り組みや、関連ガイドラインを順守したサービスを行っています。

■対応施策

  • 安心安全なサービス運営(すべての方が安心安全に楽しめる取り組み)

【所属団体】

  • モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)
  • 結婚・婚活応援プロジェクト

■機会(価値創造)
ユーザーを守る仕組み作りにより、安心安全なサービスの提供元という社会的信用を醸成

■対応についての考え方
専門人材の確保、ニーズに応じたマーケティング戦略の実施、複数タイトルの保持・運営により、安定したメディア・ゲーム事業を展開しています。

■対応施策

  • あした会議(新規事業案や全社課題の解決案を決議する場)
  • 人材育成

■機会(価値創造)
ヒット作品を生み出すことによる業績への貢献

9. 広告主の保護

■対応についての考え方
インターネット広告のリーディングカンパニーとして広告コンプライアンスを遵守し健全で透明な広告取引を推進する体制を整え、広告主の皆さまが安心して出稿できる広告代理店として事業を行っています。

■対応施策

  • 広告コンプライアンスの徹底
  • 研究倫理ガイドラインの策定

【所属団体】

  • 日本インタラクティブ広告協会(JIAA)
  • 日本広告審査機構(JARO)
  • デジタル広告品質認証機構(JICDAQ)

■機会(価値創造)
広告主を守る仕組み作りにより、安心安全なサービスの提供元という社会的信用を醸成

10. 投資育成事業

■対応についての考え方
投資、支援領域をインターネットに特化し、サイバーエージェントのインターネットビジネスのノウハウを提供する専門性の高いインキュベーションを行っています。

■対応施策

  • 投資育成事業におけるベンチャー企業の事業支援

■機会(価値創造)
シード、アーリーステージからベンチャー企業を支援し、インターネット産業の拡大に貢献

11. M&A

■対応についての考え方
対象企業について事前に可能な限り詳細な審査を行い、十分にリスクを検討した上で、今後の成長に必要と判断した場合には迅速にM&Aを進めます。

■対応施策

  • 迅速な投資実行
  • サイバーエージェントグループによるフォローアップ・ガバナンス支援

■機会(価値創造)
新たな経営資源の獲得により事業を強化し、対象企業とサイバーエージェントグループの企業価値を向上