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プレスリリース

AI Lab、人工知能分野の主要ジャーナル「Aritificial Intelligence」にて論文採択

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株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤田晋、東証プライム市場:証券コード4751)は、人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」においてクロスアポイントメント制度※1により研究員を兼務する孫兆鴻(九州大学)およびHaris Aziz教授(ニュー・サウス・ウェールズ大学)による主著論文が人工知能分野に関する主要ジャーナル「Aritificial Intelligence」※2に採択されたことをお知らせいたします。


Artificial Intelligence Journal (AIJ) は、AI分野の長年にわたる主要な学術誌です。1970年の創刊以来、AIの重要な論文を数多く発表してきました。AIJは、AI問題の新しい見方やその成果を示す提案、またはアプリケーション分野でのパフォーマンス向上を目指す新しいAI手法に関する独自の論文を掲載しています。今回採択された論文は、計算経済学分野の国際会議 ACM Conference on Economics and Computation (EC 2021) で発表されたものです。なお、当社における「AIJ」での論文採択は初めてとなります。

■背景

「AI Lab」ではマーケティング全般に関わる幅広いAI技術を研究・開発しており、大学・学術機関との産学連携を強化しながら様々な技術課題に取り組んでいます。
なかでも、経済学領域における研究チームでは、因果推論、メカニズムデザイン、ゲーム理論、行動経済学といった経済学の各分野において、高度な理論研究や社内外のデータを用いた応用研究を行うとともに、アカデミアおよび行政との連携による社会実装や学術貢献にも注力をしています。
 

■論文の概要

Multi-Rank Smart Reserves: A General Framework for Selection and Matching Goals
著者:孫兆鴻(九州大学/サイバーエージェント AI Lab)・Haris Aziz(ニュー・サウス・ウェールズ大学)
本研究は、学校の入学者選考や企業の採用活動など、多様性(ダイバーシティ)を確保しながら公平で効率的な選考を行う方法について検討したものです。

現代社会では、性別・民族・経済状況など、複数の属性(タイプ)を考慮しながら選考を行う必要性が高まっています。しかし、一人の応募者が複数の属性を持っている場合があり、さらにそれぞれの属性ごとに優先順位をつけて確保したい人数が設定されているような場合、最適な選考方法を見つけることは複雑な課題となっています。
本研究では、そうした課題に対する新しい選考方法を開発しました。
この方法は、多様性の最大化・選考枠の効率的な活用・能力や資格に基づく公平性の確保という3つの重要な条件を満たすものです。

開発した選考方法の特徴として、数学的に効率の良いアルゴリズムを採用していること、選考される側が戦略的に振る舞う余地がないこと(正直に希望を申告するのが最適となる)、そして公平性と安定性が保証されていることが挙げられます。

また本研究成果は、学校の入学者選考や企業の採用活動だけでなく、限られた医療資源の配分など、多様性に配慮が必要な様々な選考場面で活用できます。

■今後

これらの研究の成果は、当社で提供している行政のDX推進における基礎技術として活用することを目指しております。
「AI Lab」は今後もビジネス・社会課題の解決に向けたAI技術をプロダクトに取り入れるとともに、技術発展と学術発展に貢献するべく、研究・開発に努めてまいります。



※1 クロスアポイントメント制度
※2 AIJ(Artificial Intelligence Journal)