AIが「広告表現の偏り」を可視化し、クリエイティブ表現の幅を拡大する「極多様性プロット」を開発

■背景

近年インターネット広告において、広告配信プラットフォーム各社は、AIによる配信アルゴリズムの精度向上と広告効果向上のため、様々な趣味や嗜好・ライフスタイルのユーザーに対応できる幅広いバリエーションの広告クリエイティブを重要視しています。Meta社においても「多様なクリエイティブを使用して関連性の高いオーディエンスにリーチ」※1 することを推奨しており、広告主企業や広告代理店には「より幅広い視点でのクリエイティブ表現」が求められています。

■概要

このような背景のもと、配信中の広告クリエイティブの傾向や表現の多様性を視覚的に把握できる「極多様性プロット」を開発し、Meta広告への対応を開始しました。

「極多様性プロット」は、広告クリエイティブ表現の偏りを可視化し、新たな方向性でのクリエイティブ制作を促進するツールです。たとえば、現在配信中の広告クリエイティブが「若年層向け」や「価格訴求」に偏っているといった傾向を視覚的に把握できます。これにより、「中高年層向け」や「品質訴求」など、これまで試してこなかった切り口への着目を促すことで、より多様なクリエイティブ制作を可能にします。

このように、既存の広告クリエイティブにはない新しい切り口の訴求方法を発見することで、これまでリーチできていなかった層にも響くクリエイティブ制作をサポートします。さらに、不足していた表現を効率的に補うことで、ユーザー一人ひとりのライフスタイルや嗜好に合わせた最適なメッセージを届けられるようになり、広告効果の向上が期待できます。
サービス提供に先駆けて実施した先行テストでは、コンバージョン数が180%伸長し、CPAが半分ほどに抑えられるという改善結果も確認されました。※2

なお、本機能は特許出願中です。

■今後

当社は今後も、「極多様性プロット」が対応できる広告媒体を増やすとともに、「極予測AI」による配信前の効果予測と、「極多様性プロット」による配信中の広告クリエイティブ両面からのアプローチによって、さらなる広告効果の向上を目指します。また、広告プラットフォームの配信アルゴリズムに最適化した新しい広告クリエイティブの制作手法を追求・提供することで、広告主企業の皆さまの広告効果最大化に尽力してまいります。



※1　https://www.facebook.com/business/goals/attract-attention-with-compelling-creative?ref=search_new_37#step-3
※2 インハウスで配信中の広告クリエイティブを100％とした場合の比較検証時（当社調べ）