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プレスリリース

官公庁・自治体のDXをマーケットデザインで推進 東京大学マーケットデザインセンターとサイバーエージェントAI Lab・GovTech開発センターが共同研究を開始 ~経済学者の小島武仁氏、鎌田雄一郎氏と社会課題の解決を目指す~

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株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤田晋、東証一部上場:証券コード4751)のAI技術の研究開発組織「AI Lab」および、官公庁・自治体のDX推進支援を行う専門開発組織「GovTech(ガブテック)開発センター」、東京大学マーケットデザインセンター(The University of Tokyo Market Design Center 以下、UTMD ※1)は、社会課題の解決を目指し、社会実装にむけた共同研究を開始することをお知らせいたします。

■共同研究者について
共同研究者の小島武仁氏はスタンフォード大学教授を経て、東京大学大学院経済学研究科教授および東京大学マーケットデザインセンター(UTMD)のセンター長に着任。マーケットデザインの世界的な研究者の一人であり、その国際的な業績により、毎年1名のみに与えられる日本経済学会中原賞を受賞しています。そして、同じく共同研究者でカルフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院准教授の鎌田雄一郎氏はゲーム理論などを専門とし、経済学を代表するトップジャーナルへの多数掲載などの学術貢献に留まらず、書籍「16歳からのはじめてのゲーム理論」の出版や「Zoomで経済学」の開催など広く活躍する若手経済学者です。世界で活躍する気鋭の若手経済学者とともに、マーケットデザインを通した社会の再設計に向け、共同研究および社会実装を行ってまいります。

■背景
昨今、ゲーム理論やマッチング理論といった経済学とコンピューターサイエンスなどの組合せで得られた最新の知見を活かし、市場や社会にとって望ましい状態を導くための制度設計を科学し社会実装まで行う実学として「マーケットデザイン」という研究分野が注目を集めています。

マーケットデザインは、欧米諸国を中心に急速に社会実装が進んでおり、研修医マッチング制度(※2) や学校選択制(※3) をはじめとした様々な実践において多くの実績を残しています。このように、社会をより効率化できる制度が実際に設計・導入されていることから、この領域における取り組みが2012年・2020年のノーベル経済学賞を受賞(※4) するなど、世界中から関心と期待を寄せられている学問です。
日本においても、コロナ禍の影響で行政のデジタル化・効率化が急速に進められている中、行動経済学のナッジ理論や実践的な学問であるマーケットデザインを用いた制度設計の科学が期待されています。

■本共同研究の概要
このような背景のもと、サイバーエージェントでは経済学を活用した意思決定技術の研究・実装に取組む「AI Lab」経済学チームと「GovTech開発センター」の連携を強め、官公庁・自治体へのデジタル化支援を強化してまいりました。そしてこのたび、ノーベル経済学賞受賞者の Roth 教授や国内外の研究者が所属し、マーケットデザインの研究の深化と社会実装を目指す東京大学マーケットデザインセンター(UTMD)のセンター長である小島氏および鎌田氏と共同研究および実証実験を開始することで、サイバーエージェントが目指す経済学を活用した社会の再設計のさらなる加速化を実現してまいります。
本共同研究では、マーケットデザインが応用可能な様々な社会的課題に対してアプローチいたします。保育所の入所選考や医療資源の配分の最適化などを目指し、自治体や中央省庁と連携することで、実データを用いた課題の数理的定式化、理論的分析、アルゴリズムの開発および、実証実験を実施します。

本年中に複数の自治体で実証実験を予定しており、これらの実証結果を元にサイバーエージェントの「GovTech開発センター」にて行政DXを加速させるプロダクト開発を早急に進め、広告事業で培ったマーケティング領域の知見も組み合わせたDX推進をいたします。そして、東京大学マーケットデザインセンターとサイバーエージェントの取組みならではの、迅速な社会実装を目指してまいります。
※1 東京大学マーケットデザインセンター https://www.mdc.e.u-tokyo.ac.jp/
※2 どの研修医がどの病院で働くかを一定のルールに従って決めるマッチング制度
※3 公立学校の生徒たちが、従来の通学区域にしばられることなく、複数の選択肢の中から学校を選べるようにする新しい制度
※4 
2012年:ハーバード大学のアルヴィン・ロス氏とカリフォルニア大学ロサンゼルス校のロイド・シャプレー氏が「安定配分の理論とマーケットデザインの実践に対する貢献」を理由に受賞 
2020年:スタンフォード大学のポール・ミルグロム氏とロバート・ウィルソン氏が「オークション理論の改善と新たな方式の開発」を理由に受賞

東京大学マーケットデザインセンター

マーケットデザインの理論研究の発展、および企業・官公庁とのコラボレーションによる社会実装の推進を目的に2020年9月設立。国内外の約30名の研究者が在籍し、「教育・保育」「災害・医療」「労働市場」「オークション」の四領域を中心に活動を進めている。


小島武仁氏 プロフィール
経済学者。1979年生まれ。2003年東京大学経済学部卒業(経済学部総代)、2008年米ハーバード大学で経済学の博士号(Ph.D.)を取得。米エール大学ポスドク、スタンフォード大学(助教授、准教授、教授)などを経て2020年より東京大学大学院経済学研究科教授、東京大学マーケットデザインセンター(UTMD)所長。

鎌田雄一郎氏 プロフィール
1985年生まれ。2007年東京大学農学部卒業、2012年米ハーバード大学で経済学の博士号(Ph.D.)を取得。米エール大学ポスドク、米カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院助教授を経て、2019年から現職(カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院准教授)。2020年よりNTTリサーチサイエンティスト、2021年より東京大学大学院経済学研究科グローバルフェローを兼任。専門はゲーム理論、政治経済学、マーケットデザイン、マーケティングなど。
■本件に関するお問合せ
株式会社サイバーエージェント 広報
E-mail:cyberagent.ai_pub@cyberagent.co.jp

国立大学法人東京大学 大学院経済学研究科 東京大学マーケットデザインセンター
TEL:03-5841-3441 E-mail:market-design@e.u-tokyo.ac.jp