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なぜ大和証券と朝日新聞社は「Mリーグ」冠スポンサーに名乗り出たのか

当社代表の藤田がチェアマンとして立ち上げた「Mリーグ(プロ麻雀リーグ)」は、昨年10月に満を持して開幕し、レギュラーシーズンは大和証券が、ファイナルシリーズは朝日新聞社がそれぞれスポンサー企業としてMリーグを応援してくださいました。 麻雀をスポーツとして成立させることに懐疑的な見方もある中で、どうしてMリーグのスポンサーを引き受けることにしたのか、各担当者にうかがいました。

Profile

  • 大和証券株式会社 常務取締役 金子好久
    1987年大和証券入社。2008年より広報部長を務め、2013年に執行役員、2019年4月には常務取締役に就任。麻雀歴35年。

  • 株式会社朝日新聞社 総合プロデュース室 高杉正明
    朝日新聞社 総合プロデュース室にて社会課題解決をテーマにしたメディア・イベント・コミュニティの企画開発に従事。麻雀歴20年。

個人的にも麻雀が大好き。「AbemaTV」にもメディアとしての将来性を感じていた

ーまず、Mリーグとの最初の接点について教えてください

金子氏:昨年3月頃、「今秋から麻雀のプロリーグを始めようと思っていて」と藤田さんから聞いたのが最初でした。食事をしながら「お願いしますね」と冗談みたいに言われ、「あれ、いま何をお願いされたのかな?」と不思議なままよくよく話を聞いてみると、チームを持って欲しいという打診でした(笑)僕の直感としては、麻雀=賭け事という一般的なイメージがあるので、我々のような証券会社が麻雀のチームを持つことで投資とギャンブルを結び付けられて揶揄されたら怖いな、というのが正直なものでした。

ただ、なんらかの形で貢献したいとは思っていたんです。というのも、昨年2月に400億円の転換社債発行という大型の資金調達をサイバーエージェントがされたとき「主幹事として長年フォロー頂いている大和さん1社にお願いしたい」と弊社単独主幹事で任せていただきました。その際の資金使途は全額が「AbemaTVの収益多角化に寄与する投資」。そこに藤田さんの「AbemaTV」に対する並々ならぬ強い想いを感じていましたし、Mリーグもその重要なコンテンツになるとお聞きしました。そして、僕自身も大の麻雀好き。これは力になりたいなと思いましたね。

高杉氏:私も個人的に麻雀がすごく好きで「AbemaTV」の麻雀チャンネルは、かなりのファンですし、Newsや格闘チャンネルなど幅広く視聴していたこともあり、「AbemaTV」にはとても将来性を感じていました。

Mリーグとの最初の接点は昨年7月の発足記者会見でした。メディアの立場で会場にいたのですが、チェアマンとしてプレゼンする藤田社長の本気度を非常に感じました。企業がチームを持ち、頭脳スポーツとしての麻雀を確立するという挑戦は、普通に麻雀番組を放送するのとは何段階もレベルが違う、ものすごく革命的なことですよね。そうしてMリーグが開幕し、視聴者として放送を楽しんでいたところに、テレビ朝日経由でファイナルシリーズの冠スポンサーの話が入ってきました。それが今年の1月末頃です。

反対していた社内の人間も、Mリーグの映像を見て「パーセプションチェンジ※」させられた

※パーセブションチェンジ:意識や認識を変えるという意味を持つ。Mリーグが目指すのは「麻雀のプロスポーツ競技化」と「麻雀のパーセプション(認知/イメージ)チェンジ」

ー各社、そこからどのような流れでスポンサーになったのでしょう?社内からは反対の声もあがったのではないですか?

金子氏:もちろん「大丈夫か?」という声も社内で出ていましたね。でも、社会的にも厳格な規制の下にある我々のような金融機関が、麻雀という競技を支援することに意味があると思いました。そこから様々な方法を模索した結果、3シーズン=3年間のレギュラーシーズンの冠スポンサーが実現しました。それにしても、Mリーグは“ツイて”ますね。今回、スポンサーを決めた直後にマーケットが急落した事などもあり、証券界を取り巻く環境は少し厳しくなってきています。一ヶ月遅れて提案されていたら社内検討のハードルが非常に高いものとなったことは想像に難くありません。だから僕、Mリーグは成功すると思います。

高杉氏:私も会社の承認を得るのにはかなり苦労しましたね。まずは私の上司に気持ち悪いくらいの熱意を持って説明し、さらに役員、広報部と交渉しました。麻雀=ギャンブル・煙い・汚いというイメージがあるからか「そんなところに社の名前を出すのか」という声もありましたが、そこで役に立ったのがMリーグの映像でした。

「ああ、こんなことをやろうとしてるんだ」と。元々の麻雀が持つイメージよりもずいぶん洗練されていて、まさにパーセプションチェンジさせられた、という感じでした。また、パブリックビューイングに20~30代の人が来ている様子を見て「朝日新聞社はなかなか若い人にはリーチできていないし、そこでアピールできるのはいいかもしれない」と、どんどん風向きが変わっていきました。

金子氏:朝日新聞さんとは、将棋のような大会でもご一緒させていただいておりますが、今回のMリーグも2社がスポンサーとして入ることで同じ座組みになりました。それも良かったですよね。伝統的な日本の競技である将棋や囲碁と並ぶチャンスがある競技だということです。

高杉氏:麻雀が一般にギャンブルに使われていることは否めないけど、極端なことを言えば、じゃんけんでもお金を賭けたらギャンブルになってしまいます。その競技自体に罪はないので、今までと違う形で麻雀という競技スポーツの文化を作っていけたらいいですよね。

スタジオもパブリックビューイングも、かなり立派。Mリーグの本気度を感じました。

ー実際にパブリックビューイングもご覧いただきましたが、どんな印象をお持ちになりましたか?

金子氏:にぎわっていると聞いていたけど、行ってみたら予想以上でした。女性と子供が結構来ていたことにも驚きましたね。それに、インターネットテレビ局とは思えない、とんでもなく立派なスタジオもあって、これは力を入れているなと感じました。選手もこういった環境で真剣勝負の試合をするのは気分が高揚するだろうし、うれしいでしょうね。

高杉氏:「AbemaTV」で放送する時の点数表示の仕方や、AR技術による試合情報の演出のクオリティもすごい。見やすいしデザイン性も高くて、ああいう積み重ねがパーセプションチェンジを生みますよね。

左:大画面で試合観戦をするパブリックビューイング会場(開催中ほぼ満員御礼) 
右:選手が熱戦を繰り広げたMリーグスタジオ
左:大画面で試合観戦をするパブリックビューイング会場(開催中ほぼ満員御礼)
右:選手が熱戦を繰り広げたMリーグスタジオ

ーMリーグのスポンサーをして、社内外からの反響は何かありましたか?

金子氏:麻雀好きな社員のみならず、多くの社員からポジティブな反響があったのには驚きました。お客様との会食でMリーグの話題を出すと「知ってますよ」と、意外な人が麻雀好きなことがわかったりします。「AbemaTV」のアプリを入れてない人にはその場でダウンロードしてもらったり(笑)想定以上に今回の協賛を我々も活用していますね。

高杉氏:「35年生きていて初めて朝日新聞を買いに行く」という一般の方からの声があったり、「スポーツ面にMリーグの記事を書いてください」というMリーグファンからの要望もいただきました(笑)朝日新聞で出した広告も話題になりましたね。

(左)スポーツ新聞7紙に、人気ボクシング漫画『はじめの一歩』とMリーグのコラボ画像が掲載 
(右)ファイナルシリーズ直前に朝日新聞にて展開された広告
(左)スポーツ新聞7紙に、人気ボクシング漫画『はじめの一歩』とMリーグのコラボ画像が掲載
(右)ファイナルシリーズ直前に朝日新聞にて展開された広告

「麻雀が強いやつはかっこいい」というブランディングの確立を期待したい

ー最後に、来期のMリーグに期待することについて教えてください。

金子氏:女性の競技人口が増えていくと、麻雀の裾野はもっと広がると思います。Mリーグのチームにも少なくとも1人は入れる規定にするのはいかがでしょう。女性はここぞという時の集中力がすごいですから。例えば、高宮まりさん(KONAMI 麻雀格闘倶楽部)は、レギュラーシーズンの個人成績は振るわなかったけど、ファイナルのある試合ではダントツのトップをとりましたね。そういう盛り上がりは見応えがありますよね。

そして、麻雀やMリーグを広めるためには選手自身の発信や普及活動も不可欠だと思います。いまも頑張っていらっしゃいますが、来期以降はさらに期待したいですね。

高杉氏:Mリーグの誕生は麻雀界にとって革命的なこと。選手にしてみたら、突然想像もしていなかった舞台が現れたという感じですよね。この環境を存分に使って、麻雀という競技の面白さや「麻雀が強いやつはかっこいい」というブランディングを確立してほしいなと思います。

さらに、スポーツとして高みを目指すとしたら、国際的な発展は避けて通れない。いまは、中国式、日本式、オーストラリア式など、様々な麻雀ルールがありますが、今後オリンピック正式種目化の実現にあたって、そこも統一していく必要がありますよね。麻雀ファンとして、一視聴者としてもこれからのMリーグの発展を楽しみにしています。

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