SIerから転職したエンジニアが
サイバーエージェントを選んだ理由

サイバーエージェントには、さまざまなバックグラウンドを持った社員が働いています。SIerで働いたキャリアを持ち、現在はメディア事業で活躍している大内と田中。今回は、彼らが前職からサイバーエージェントに転職した理由や、求められるスキルの違いなどについて話を聞きました。
Profile
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大内裕晃 技術本部 秋葉原ラボ
2019年中途入社。2017年新卒で基幹業務システム開発会社に入社し、保守・運用フローの自動化を担当する。当社入社時より機械学習基盤の開発に携わる。 -
田中秀樹 技術本部 SRG
2018年中途入社。2012年新卒でシステムインフラ保守会社に入社。2015年に大手外資コンサルに転職し、システムコンサル・インフラ保守・運用に従事。現在は当社技術本部にて各サービスのインフラ領域の保守・運用に従事。
Web業界の魅力は、新しい技術への挑戦
──前職でSIerを選んだ理由と、どんなことをしていたのか教えてください。

大内
私がSIerを目指したのは、大規模なシステムに携わりたかったから。学生時代はソフトウェア工学を専攻し、特に運用・保守周りについてシステム改修を簡単に行うための研究をしていました。SIerは保守の難易度が高い大規模システムに携われる可能性が高く、これまで学んできたことをいかせると考えたんです。前職では、開発環境の整備を自動化するスクリプトを書くなど、主に業務効率化システムの開発を行っていました。

田中
前職は経営・システムコンサルティングを担っている会社で、技術だけでなく、経営についても学べると思い入社を決めました。Slerにこだわっていたわけではなく、社会人としてのスキルを身につけることが目的だったんです。そこでは、クライアントのシステムの全体管理・設計戦略、システムインフラ周りの構築運用、クライアント・ベンダーへの折衝対応などを主に担当していました。

大内
Web系企業も数社受けたのですが、ソフトウェア保守に関心があったので、既存システムの問題点を洗い出して自動化したり改善したりする業務がメインのSIerで働くことを選びましたね。

田中
SIerの仕事では、世の中で広く利用されて、すでに安定した技術を扱うことが多いです。なので、技術の効率化・自動化に関心がある人はSIer、新しい技術にもどんどんチャレンジしていきたいという人はWeb業界を目指す方が合っているように思います。

大内
大規模システムで必要なサーバー構築など、運用を自動化するためのスキルがある程度身についたので、扱える技術領域を広げたいと思ったからです。秋葉原ラボでは、今まで扱ってきたJavaに加えて、機械学習工学に関する知識やPythonなどを活用して開発をしています。技術領域を広げながら、これまでの知見もいかせると思い入社を決めました。
秋葉原ラボとは学生時代に共同研究をしていたので、社内の雰囲気を知っていて働きやすそうだと感じていました。さらに、秋葉原ラボで取り組んでいるデータ利活用に加えて、機械学習を用いたシステム開発を効率化する取り組みに関心を持ったことも入社を決めた理由です。

田中
私は、より能動的に仕事をつくっていきたいと思ったからですね。SIerは、クライアントからの依頼を受け、出向して開発を行うことが多いです。ですので、クライアント依存で業務内容や開発環境が大きく変わります。
転職活動ではWeb系企業を数社受けたのですが、サイバーエージェントは、人が良いと思ったことが決め手でした。面接を通して、サイバーエージェントが採用基準にも掲げている「素直で良い人」が本当に多いと感じて一緒に働きたいと思ったんです。またWeb業界の中でも、KubernetesやIaC(Infrastructure as Code)周りの新しい技術へどんどん取り組んでいるところや、中途入社など経歴関係なく挑戦させてもらえる環境があることも魅力でした。

──今、どのような仕事をしていますか?また、前職のスキルは、いかされていますか?

田中
「AmebaOwnd」のインフラエンジニアとしてインフラ周りの設計や構築をしています。そのほか担っているのは、開発をスケジュール通りに進めたり、急な変更による混乱が生じないよう調整したりするプロジェクトマネジメント。特にコミュニケーションスキルやマネジメントスキルは、当時の経験がいかされていますね。前職ではクライアントから直接、要望やフィードバックをいただき、限られた開発期間の中で実現できるよう開発を進めていたので必要不可欠なスキルでした。

大内
秋葉原ラボで、機械学習基盤をつくっています。これは、秋葉原ラボに多く在籍する機械学習エンジニアが、効率よく仕事を進めるためのものです。前職でも自動化システムの開発に取り組んでいたので、前職のスキルは現在もいかせています。
裁量と責任の大きさを感じたWeb業界
──Web系企業とSIerの違いを教えてください。

田中
まず、顧客が違いますよね。SIerはクライアントから依頼を受け、システム構築などを請け負います。一方で、Web系企業だと自社サービスに対して、エンドユーザーがいます。

大内
働く環境も異なると思います。先ほど田中から話があったように、SIerはクライアントの会社に出向して作業を行うことが多く、開発環境もクライアント依存になる。Web系企業では、アウトプットを最大化できるよう、自分たちで開発環境を整えていくところが多いように思います。サイバーエージェントは、「ENERGY(エナジー)」という技術者向けのサポートがあるので、この制度を利用してPC周辺機器や技術書などを購入することもあります。

大内
SIerは、年単位で業務スケジュールが決まっています。決められた納期までに、確実に機能を実装していくことが求められる。一方、Web系企業について、私が所属しているチームの例を出すと、1人1システムを開発していて、スケジュールや優先順位決めなども一任されています。働く環境として向き不向きがあると思いますが、私の場合、自分で工夫ができる今の働き方が合っていると感じています。


田中
Web業界では、オーナーシップや周りを巻き込んでいく力がより求められると感じました。サイバーエージェントに入社した当時、「AmebaOwnd」の担当になり、自ら課題を見つけ解決するところまで任せてもらいました。ビジネス側の要件に対する技術選定なども自身で決定することができたため、責任感・オーナーシップを持って働くことができましたね。

大内
前職では、スペシャリストへの道もあったのですが、マネジメントにステップアップしていく人が多かったです。SIerは、広く使われて不具合が出にくく安定して使える技術を扱うことが多いので、ある程度キャリアを重ねていくと、技術力以上に開発を円滑に進められる能力が求められるように思います。

田中
Web系企業は、色々なキャリアを歩んでいる人が多いように感じます。サイバーエージェントでは、特定の分野に抜きん出た知識とスキルを持ち、その領域の第一人者として実績を上げているエンジニアに新たな活躍の場を提供する「Developer Experts制度」がある一方で、若手でマネジメントラインに進むエンジニアもいます。

大内
今つくっている機械学習基盤のシステムは、技術調査から実践システムをつくり上げるところまで任せてもらえました。このシステムについて、秋葉原ラボが知見を社内外に発信するために刊行している「技術報告書」で発表できたことも、私にとって大きな成果だったと思っています。

田中
様々な技術・能力を持った人たちが集まって、1つのものをつくり上げられるのが面白いです。私はスペシャリストの道を歩んでいるわけではないですが、それでも働く中で多くの技術をインプットできていると感じます。

大内
技術の守備範囲が広い人が多くて驚きましたね。秋葉原ラボにはデータサイエンティストが多く在籍していますが、なかにはサーバーサイドやフロントサイドのコードも書けるエンジニアがいます。

Web業界で活躍するためのポイント
──Web業界で活躍するためには、どのような力が必要だと思いますか?

大内
押さえておきたいポイントとしては3つ。「課題に対して、なぜ解決する必要があるのかを考えること。」「課題解決するために、新しい技術にもチャレンジする好奇心を持っていること。」「任された業務の遂行力があること。」つまり、受け身ではなく能動的に動ける力が必要だと思いますね。

田中
世の中に様々な技術があるなかで、自分の関心ある領域に囚われず、サービスにとって適切な技術を選択できることが大事だと思います。

大内
高い技術力があるに越したことはないですが、スキルという意味では特別なものは必要ないと思っています。ただ、言われたことをするだけでなく、「この課題は他のサービスにも当てはまるんじゃないか」「一般化して汎用的に使えるようにできないか」と課題を抽象化して解決しようとする姿勢を持っている人と働きたいですね。

田中
サイバーエージェントはチーム力を大事にしている企業なので、職種の垣根を超えてコミュニケーションをとり、一緒に開発を進められる人と働きたいです。
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【後編】高い満足度とロイヤリティ向上に繋がる社内施策の考え方「CAramel サイクル」

女性活躍推進組織「CAramel(カラメル)」は、2017年に発足した社内の有志メンバーで構成される横軸組織*です。
*所属部署やミッションの垣根を超えた社員で構成される、全社横断組織
サイバーエージェントで働く女性社員の課題に向き合い、これまでの6年間で数多くの施策を実施し、社内実績を積み上げてきました。
本記事では「CAramel」がどのように組織づくりを行い、満足度の高い施策を実施し続けられるのか、前編・後編にわたってご紹介します。【前編はコチラ】
これらの情報が、各企業の女性活躍支援・ダイバーシティ推進プロジェクトのご担当者や、有志メンバーによる組織運営の一助となれば幸いです。