【前編】女性活躍推進組織「CAramel」、有志メンバーで6年間続いている理由

女性活躍推進組織「CAramel(カラメル)」は、2017年に発足した社内の有志メンバーで構成される横軸組織*です。
*所属部署やミッションの垣根を超えた社員で構成される、全社横断組織
サイバーエージェントで働く女性社員の課題に向き合い、これまでの6年間で数多くの施策を実施し、社内実績を積み上げてきました。
本記事では「CAramel」がどのように組織づくりを行い、満足度の高い施策を実施し続けられるのか、前編・後編にわたってご紹介します。【後編はコチラ】
これらの情報が、各企業の女性活躍支援・ダイバーシティ推進プロジェクトのご担当者や、有志メンバーによる組織運営の一助となれば幸いです。
「CAramel」は、「十人十色の働き方を応援する」というテーマに共感する有志の女性社員によって6年間の活動を続けてきました。メンバーそれぞれが別のメイン業務を持つ有志組織となると、モチベーションの維持が難しいイメージがあるかもしれませんが、専務執行役員 石田からも「これだけ長く続いているプロジェクトは多くない」と声が上がるほど、継続的に活動しています。
長く継続できている理由を紐解くと、「ロイヤリティの高い組織づくり」が鍵になっています。今回はそれを実現する仕組みを大きく3つに分解してご紹介します。

「ロイヤリティの高い組織づくり」
①活躍人材抜擢:現場から応援されるメンバーを選抜
②関係性構築 :メンバー同士を"絡める"
③発信: 定期的な社内広報
①活躍人材抜擢:現場から応援されるメンバーを選抜

「CAramel」では発足当初から、「応援されるメンバー」を軸に各部署からメンバーを選抜して組織を運営しています。あえて会社人事には相談せずに、自分たちでメンバー選びと声かけをしていることも特徴です。通常業務で成果を出しているメンバーを抜擢することで、会社からも応援してもらいやすい状態を目指してきました。「応援されるメンバー」の声は各現場にも届きやすいため、様々な企画により多くの人を巻き込み推進する力が生まれ、結果として組織や活動の認知拡大に繋がり、更に巻き込みがしやすくなるという好循環が生まれます。
②関係性構築:メンバー同士を"絡める"

「CAramel」という名前の由来は、部署の垣根を超えた社員同士の横のつながりを作り、"絡める" ことからきています。これは社員同士だけではなく、「CAramel」を運営するメンバー同士にとっても重要なポイントです。半年に1度のメンバー締め会は、コロナ期間中であってもオンラインで欠かさず実施してきており、自身が関わる施策以外のメンバーとも交流する機会になっています。活動に関わる話はもちろんのこと、各部署で活躍するメンバー同士が仕事やプライベートまで幅広く会話・共有することで、メンバー同士の絆を深めたり、刺激を与えあったりと、参加メンバーにポジティブな作用をもたらしています。
③発信:定期的な社内広報

「CAramel」では、メンバーの活動内容を知ってもらうため、組織として社内での認知向上機会を意識的に創出してきました。社員向けには、半期に一度催される全社総会にて「CAramel」メンバー紹介、活動報告、その期毎のミッション発表を行うほか、メディア記事や活動報告メールなどを通じた発信を行っています。
役員向けには、活動の中で得られた社員の声を的確に届けるため役員会への報告書資料を通じて定期的に共有をしています。時には施策自体に役員を巻き込んで取り組むケースもあります。
サイバーエージェントには、定性的なミッション業務を通じて活躍している社員が評価される風土がありますが、「CAramel」の活動もその1つとしてメンバー一人一人が誇りをもって活動できるよう、環境づくりを抜かりなく行っているのです。
意識している点は、「自分たちの権利を主張するための組織ではない」ということです。経営層の考えを理解し、自分たちの立場から必要だと思うことを提案するスタイルを採っています。
また、「CAramel」は有志メンバーによる任意組織であり、定量目標を設けていません。週に1度のMTG参加を基本の稼働時間として、メンバーが負担になりすぎずに活動を続けられるように配慮しています。これにより、メンバーは通常業務と並行して活動を続けることが可能となり、組織の持続的な運営を支えています。
これらの取り組みはすべて、経営層から命じられたものではなく、「CAramel」メンバー自身の自発的な動きから生まれたものです。それぞれが個々の視点と経験を持ち寄り、共に考え、企業全体を巻き込んで推進する活動ができています。
その結果、組織は社員からの支持を受け、「CAramel」は企業全体を巻き込んで成長を促進する存在となり、継続的に運営しています。
後編では、満足度の高い社内施策を生み出す「CAramel サイクル」についてご紹介します。
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【後編】高い満足度とロイヤリティ向上に繋がる社内施策の考え方「CAramel サイクル」

女性活躍推進組織「CAramel(カラメル)」は、2017年に発足した社内の有志メンバーで構成される横軸組織*です。
*所属部署やミッションの垣根を超えた社員で構成される、全社横断組織
サイバーエージェントで働く女性社員の課題に向き合い、これまでの6年間で数多くの施策を実施し、社内実績を積み上げてきました。
本記事では「CAramel」がどのように組織づくりを行い、満足度の高い施策を実施し続けられるのか、前編・後編にわたってご紹介します。【前編はコチラ】
これらの情報が、各企業の女性活躍支援・ダイバーシティ推進プロジェクトのご担当者や、有志メンバーによる組織運営の一助となれば幸いです。