「個人だけでなく、会社のブランディングをも体現できる」3Dグラフィックス領域の「Next Experts」が目指す、グループ全体への技術還元
当社では、特定の分野に抜きん出た知識とスキルを持ち、第一人者として実績を上げているエンジニアを選出する「Developer Experts制度」を2019年より実施しています。同制度の次世代版である「Next Experts」も同様に、自薦・他薦によるエントリーのもと審査を経て、各事業で活躍する12名※のエンジニアを選出しました。
グラフィックスエンジニアである山口は、入社後3年間で発揮した専門性の高さと事業への貢献、社内外での活躍を高く評価されています。所属部署からの推薦を経て、2023年5月、3Dグラフィックス領域の「Next Experts」に就任しました。これまでの活躍や、「Next Experts」としての目指す先など話を聞きました。
※2023年9月現在
Profile
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山口智也
2020年当社新卒入社。3Dグラフィックス領域の「Next Experts」であり、子会社Colorful Palette所属 グラフィックスエンジニア。
「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」にて、3DMV機能向けのグラフィックス機能の実装や、Scriptable Render Pipelineを活用した独自の描画パイプラインの実装など、3Dグラフィックス領域に関する幅広い開発を担当。現在は、メイングラフィックスエンジニアとして、新規ゲームタイトルの立ち上げに携わる。
担当プロジェクトの開発に励む傍ら、事業部全体の3D技術向上のため横断組織を立ち上げ
── グラフィックスエンジニアという職種は、ゲームタイトルにおいてどのような役割を担っているのでしょうか?また、これまで取り組んできた具体的な業務についても教えてください。
「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」では、3DMV機能向けのグラフィックス機能の実装や、Scriptable Render Pipelineを活用した描画パイプラインの構築、バーチャルライブ・コネクトライブ関連の機能実装、Built-in Render PipelineからUniversal Render Pipelineへの置換、パフォーマンス最適化など3Dグラフィックス全般の開発を担っていました。
現在は新規ゲームタイトルのメイングラフィックスエンジニアとして、技術選定や実装、パフォーマンスチューニングなどを担当しています。 最近のゲームはリリースまでの開発期間が非常に長いですが、日々の業務で様々な挑戦を行えているので、常に成長実感を感じられています。
── グラフィックスエンジニアを志したきっかけを教えてください。また、グラフィックスエンジニアとして当社の開発環境のどのような点に魅力を感じていますか?
高専で情報基礎について学んでおり、元々エンジニアを目指していました。特に演出や映像表現に興味があり、独学でVRや3Dライブ開発に取り組んでいたのですが、その中で最も必要な技術が3Dグラフィックスだったことが理由です。
Colorful Paletteをはじめとする、ゲーム・エンターテイメント事業部(SGE)※ はグラフィックスを中心としつつ、その周辺領域にも大きな裁量を持たせてもらえる点に魅力を感じています。実際に、「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」で担当した施策「コネクトライブ」では、グラフィックス部分を含めてライブ演出や配信に必要な実装全般を任せてもらえたことで、よりスムーズに開発することができました。
※サイバーエージェントグループ内でゲーム事業に携わる、10以上の子会社群の総称
── 自身のどのような点が評価されて、「Next Experts」に選出されたと考えていますか?
担当プロジェクトにおいて専門性の高い領域を担当させてもらえたことに加えて、
ゲーム・エンターテイメント事業部内の横断組織「3DX」の立ち上げや、グラフィックスエンジニアを育成を目的とした3ヶ月間の特別プログラム「グラフィックスアカデミー」の運営、社外の勉強会やカンファレンスでの登壇実績を評価いただけたと考えています。
横断組織「3DX」は、3D技術活用の推進と技術的知見の共有による事業部全体の技術力の底上げを目的に、2021年夏に立ち上げました。当時のモバイルゲーム市場では、グラフィックスの技術レベルや求められる品質が急速に向上していたものの、各子会社のグラフィックスエンジニア同士の連携や知見の共有がまだ十分ではない点に課題意識を持っていました。横断組織を発足することで、子会社の枠を超えて知見を共有し合い、若手でもグラフィックス領域を担当しやすい環境を構築すべく、自ら提案し、立ち上げました。
現在は、若手メンバーを中心に構成されており、技術研究や調査のほか、社内勉強会の開催、気軽に相談し合える場を構築するためのSlackチャンネルの運営など、本業と並行して草の根的な活動をコツコツ続けています。詳細は、「ゲーム事業部横断の3D技術コミュニティ『3DX』の取り組み」と題したブログに執筆しましたので、ぜひご覧ください。
また、社外へのアウトプットとしては、オープンソースとして公開した「Unity パフォーマンスチューニングバイブル」のグラフィックスに関する章の執筆や、ゲームに関する技術や知識を共有する国内最大規模のカンファレンス「CEDEC 2022」での登壇、当社主催のUnityをテーマにした勉強会「CA.unity」での登壇など多くのチャンスに恵まれました。登壇後は、参加者の方からX(旧Twitter)で質問をいただくこともありました。自分の発信が技術コミュニティに届いていることが実感でき、嬉しかったです。
2年目で3Dグラフィックス全般を統括する立場に。壁打ちできる先輩の存在が心強かった
── 入社してから約2年半で社内外問わず活躍し、目覚ましい成果を挙げてきました。一見すると順風満帆なキャリアに思えますが、これまでの苦労があれば教えてください。
組織体制変更に伴い、2年目でColorful Paletteの3Dグラフィックス全般を統括することになったのですが、今思えばその時は大変だったかもしれません。技術については努力した分だけ成果としてついてくる自信があったものの、今後の技術戦略や開発に関する意思決定の部分は正直不安に感じていました。
ただ、そんな中でエンジニアリングマネージャーや周囲のメンバーが気にかけてくれて、ランチの機会を設けてくれるなど、他子会社のベテランエンジニアたちに気軽に声をかけやすい状態を作ってくれたんですね。重要な判断を下す際に壁打ちできる存在が身近にいることが、大きな助けになりました。
また、「Next Experts」に就任したことで、自分の技術力だけでなくColorful Palette、ゲーム・エンタテイメント事業部全体が3Dグラフィックス技術を向上させるにはどうすれば良いのか、これまで以上に考えるようになりました。
── 最後に、今後の展望を教えてください。
担当する新規ゲームタイトルにおいては、グラフィックスエンジニアとしてユーザーの皆さんに感動を与えられる演出を作りあげたいです。Colorful Paletteが展開するゲームは、特にキャラクターを大切にしている点が特長の1つなので、ユーザーの皆さんに愛されるキャラクター作りを目指しています。
また、「Next Experts」としては、ゲーム・エンターテイメント事業部だけでなく、サイバーエージェントグループ全体の3Dグラフィックス技術を向上させ、活躍できるエンジニアを増やしたいと考えています。例えば、AI事業本部でリアルタイム3DCGを担当する部署と連携すれば、面白い化学反応が生まれると思います。
「Next Experts」は、エンジニアとして個人としてのブランディングだけでなく、所属するサイバーエージェントの技術ブランディングをも体現できる面白い制度だと考えています。社外の技術コミュニティへの認知も高めながら、「Next Experts」として培った知見を会社に還元していきたいです。
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