川淵三郎氏 X 藤田晋 「Mリーグ」が伝播させる、頭脳スポーツ・麻雀への熱狂

「Mリーグ」2020レギュラーシーズンが、10月5日(月)に開幕します。回を重ねるごとに盛り上がりをみせる「Mリーグ」。開幕を心待ちにしているファンの方も多いはず。
そこで今回は「Mリーグ」最高顧問 川淵氏、チェアマン 藤田のインタビューをお届けします。2トップが語るこれまで、そしてこれから「Mリーグ」が目指すものとは。
Profile
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Mリーグ最高顧問 川淵三郎氏:1936年大阪府生まれ。早稲田大学在学中にサッカー日本代表に選出。卒業後は古河電工でプレー。64年東京五輪に出場。引退後、古河電工サッカー部監督、日本代表監督を経て、Jリーグ初代チェアマン、日本サッカー協会会長に就任。現在は同協会相談役。日本バスケットボール協会エグゼクティブアドバイザー、日本トップリーグ連携機構会長も務める。
今の「Mリーグ」の盛り上がりは、描いていたベストシナリオに近い(藤田)
─「Mリーグ」3シーズン目を迎えます。最高顧問、チェマン就任時と比べ、現在の「Mリーグ」の盛り上がりをどうみていますか?

川淵氏
「Mリーグ」をきっかけに麻雀愛好者が増えていると実感しています。
私は大学時代に麻雀を覚え、以来ずっと麻雀が好きなんです。ですが、2009年頃は1,300万人位いた日本の麻雀人口は、「Mリーグ」がはじまる前には600万人を割っていました。※
だから藤田さんから「最高顧問に」という話をいただいた時は、新しいスポーツとして打ち出していくことに貢献できるのなら、とすぐに引き受けました。
その時、周囲の若い人から「Mリーグの顧問になったんですね、アベマで麻雀みてます!」と言われて嬉しかったことを覚えています。

藤田
多くの人や企業を巻き込んでMリーグを立ち上げた責任があるので、ベストシナリオ、ワーストシナリオの両方を持っていました。
今の「Mリーグ」の盛り上がりは平均点を大きく上回って私の描いていたベストシナリオの方に近いと思っています。

川淵氏
大和証券や朝日新聞が冠スポンサーにつくなんて、一昔前では考えられませんでした。
賭ける・飲む・吸うの印象が強くあった麻雀が、「Mリーグ」のおかげで健全で、思考能力や判断力、決断力、論理的思考能力が培われると、多くの人に理解され始めた証だと思います。

藤田
以前はタバコ臭い雀荘で、オジサンたちが徹夜しているというイメージが強かったですよね。でも今は麻雀の良い側面も伝わりはじめ、イメージ回復に大きく前進していると感じています。
それを象徴するかのように「ABEMA」の『麻雀チャンネル』の女性視聴者は急伸していて、開幕から2年でその数3倍以上に増加しました。
2019シーズンからは男女混成のチーム編成となりましたし、なおのこと女性からの関心が高まっているんだと思います。

川淵氏
前回のファイナルシリーズはすごかったですね。
最終戦の最終局まで優勝の行方がわからない白熱した大混戦で、一手一手の自摸(ツモ)がこんなにも緊張感溢れるものかとハラハラドキドキの連続でした。
最終的には小林プロのチーム(U-NEXT Pirates)が優勝しましたが、こんなにも麻雀が迫力と興奮を呼ぶゲームであることに今更のごとく感動しました。

「Mリーグ」は登竜門。Mリーガーになることを最高の目標としてほしい(川淵氏)
──10/5に開幕する、2020シーズンのみどころは?

藤田
3期目である2020シーズンは、チェアマンである私が一番の麻雀ファンでありつづけるとともに、「もっと、この熱狂を外へ」というスローガンを掲げて、さらにたくさんの方々に「Mリーグ」そして麻雀に関心を持っていただけるようにと思っています。
また今シーズンは、堀慎吾選手(KADOKAWAサクラナイツ)も新加入し、選手の入れ替えに関する新制度※2も導入したので、これまで以上に手に汗握る熱戦を皆さんにお見せできると思います。

川淵氏
サッカーの日本代表でも、選手の入れ替えがあって固定化しないことがチーム強化に繋がると言われています。
そして、その選手の入れ替えを多くの人が注目する仕掛けをつくることが重要です。新選手にとって「Mリーグ」は登竜門。Mリーガーになることが最高の目標となるような舞台をつくり続けていかなくてはと思います。

──では、さらに「Mリーグ」が盛り上がりがるために必要なことはなんでしょう?

川淵氏
私の夢は小学生が麻雀をこよなく愛すること。そして大人にも、麻雀が子どもに必要な多くの能力を育むことを知ってほしいです。
子ども達にとって一番大事なコミュケーション力をこれほど高めるゲームはないと思っています。業界をあげて、そういった理解が進むように取り組んでいきたいですね。

藤田
私自身、「人生に必要なことは全て麻雀から学んだ」といっても過言ではないし、学校では教えてくれない社会の縮図のような、不平等な条件の中でどう最善を尽くすかという事も学べる、最高の教材だと思っています。
子どもたちが麻雀に熱中することを親が喜べるような働きかけをしていきたいと思います。


藤田
これからも集中力を切らすことなく、「Mリーグ」の改善を積み重ねていきます。
そうして一歩一歩着実に拡大したその先には、必ず大きなリーグになると信じています。
※2 2020シーズンから起算して、閉幕時に2シーズン連続で4位以内に入れなかったチームは、その翌シーズンにおいて最低1名の入れ替え、または追加によってチーム編成を変更、自由契約になった選手は、翌シーズンに所属していたチームとの再契約は不可とすることをルール化
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