発足4年目のTech DE&I プロジェクトが紡ぐ、女性エンジニアの新たな繋がり
当社では、2023年1月に「Tech DE&I プロジェクト」を発足し(参照:「多様性を受容する開発組織には、社会を変える力がある。『Tech DE&I プロジェクト』始動。」、Tech DE&I Lead 神谷を中心として社内外における様々な取り組みを力強く推進してきました(参照:「『あなたならできるよ、と背中を押す大人を増やしたい』Waffleと歩む、IT業界のジェンダーギャップ解消への道のり」)。
2024年に当プロジェクトにサブリーダーとして参画した「ABEMA」エンジニアリングマネージャー 茅野に続き、発足3年目となる2025年には運営コアメンバーとして新たに源間、志葉がジョイン。体制がより強固になったことで、さらに組織の推進力が増し、IT業界ならびに当社の開発組織におけるジェンダーギャップ解消に積極的に取り組んでいます。茅野、源間、志葉にこの1年間の取り組みや今後のビジョンを聞きました。
Profile
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茅野祥子
「ABEMA」Development Headquarters Content Delivery エンジニアリングマネージャー
新卒でIT企業にエンジニアとして勤務した後、2014年当社に入社。AI事業本部の前身であるアドテクスタジオにてDSPの開発を担当。
2019年より「ABEMA」の制作配信技術業務に携わりテクニカルマネージャーとしての経験を積んだのち、産休・育休を経て現職。
Tech DE&I プロジェクトでは、社内外を含めたジェンダーギャップ解消支援や、学生向けの社内イベント運営推進などを担当。 -
源間愛魅
「ABEMA」Development Headquarters DX Promotion エンジニア
2011年新卒入社。サーバサイドエンジニアとして、コミュニティサービスや、広告事業の運用・開発を担当したのち、2度の産休・育休を経て現職。
Tech DE&I プロジェクトでは、社内向けMeetUpの開催などを担っている。 -
志葉 友梨香
グループIT推進本部 UI/UXチーム エンジニア
美大卒業後、2013年新卒入社。コミュニティサービスや子供向けプログラミング教材の開発を経て、現在はエンジニア兼PMとして、生成AI関連情報をまとめた社内向けサイトを運営。
Tech DE&I プロジェクトでは、イベント運営のほか、参加者のアンケート分析などコミュニティDXによる活性化を担当。
「あえて発信するほどではない、と思い込んでいた経歴」が誰かの勇気に
── 源間さんと志葉さんが、自ら手を挙げて当プロジェクトに参加しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
源間
入社時に同期の技術力の高さに圧倒されたものの、若手時代は業務外の時間も使いながら学習に取り組むことができ、周囲の助けもあったことで積極的にスキルを身につけられていました。 しかし、産育休を経て子供が2人いる中で復帰すると、想像と現実の差に直面しました。時間の制約や子供の都合がある中で、「自分も成果を出したいのに出せない」という時期が続き、すごく悩んでしまったんです。
業務から離れていた期間があったためスキル面にも不安があり、 「仕事も子育ても完璧にしないといけない」というマイルールで自分を追い込んでいました。他部署を含めた先輩女性エンジニアのみなさんに相談したところ、「ネガティブな面ばかりでなく、ささやかでも上手くいっている部分に目を向けたら?」とアドバイスをもらったことで、少しずつ自信を取り戻せました。
振り返ると、様々なライフステージの変化に対して事前に選択肢や準備があれば、ギャップに困らずに済んだのではと感じました。そこで、無理なく選択できる環境や、誰かを救うコミュニティがあることは大きなプラスになると確信し、運営メンバーとして参加することに決めました。
志葉
実は私自身、長い間 “女性エンジニア” という括りを意識したことがあまりなかったのですが、Tech DE&I Leadの神谷と同じチームで働く中で、「Women in Tech Terrace 2024」ので登壇に誘われたことがきっかけです。
それまで登壇経験がなかったので良い機会だと思い参加したのですが、イベント後の懇親会で様々な参加者の方とお話していると、私の経歴に興味を持ってくださる方が多かったんです。私自身も美大出身という別分野からエンジニアに転向した経緯があるのですが、プロフィールを見た方から「別業界から転向しようと思っているので勇気をもらえた」と声をかけていただきました。
自分ではあえて発信するほどではないと思い込んでいた経歴でも、誰かの共感に繋がることがあるのだと気付き、そこから運営を手伝うようになりました。
CA Women Tech MeetUp 2026
── 新たにプロジェクトに参加したお二人が中心となって先日開催したという、当社グループの女性エンジニアを対象にした社内イベント「CA Women Tech MeetUp 2026」について教えてください。
茅野
国際女性デーを記念し、社内の女性技術者同士の交流の場を設け、キャリアの選択肢を広げるためのヒントや 、安心して相談できるメンターやロールモデルを見つけてもらうことを目的に実施しました。今年が2度目の開催です。
茅野
LTでは、2名の社員が登壇。日々の業務で培った技術的知見を参加者たちに共有しました。また、その後のパネルディスカッション「AIと暮らす生活DX」では、音声AIによる家事や買い物の効率化など、技術をカジュアルにアウトプットする楽しさを再発見する時間となりました。
最後の座談会では、キャリアやマネジメント、AI、ライフイベントなど多種多様なテーマで各チームが大いに盛り上がっており、運営一同大変嬉しかったですね。
今回のイベントでは、豊富な開発経験や確かな技術力を持ちながらも、これまで登壇機会がなかったり、ハードルを感じている社員が気軽に練習できる場としても機能するよう、工夫しました。
── 参加者の反応はいかがでしたか?
志葉
終了後に実施したアンケートでは、満足度が5点満点中4.68と非常に高く、「サイバーエージェントグループ横断で交流できたため、視野が広がりモチベーションがさらに引き上げられた」「様々な年次や職種の女性エンジニアが一挙に集まる機会は普段なかなかないため、貴重だった」「こんなに多くの女性エンジニアがいることが分かり、心強く思った」などありがたい意見が多くありました。
源間
私はパネルディスカッションで登壇しましたが、実体験を等身大で伝えることを意識しました。置かれている環境は人それぞれですが、具体例があることで、自分との比較や検討がしやすくなると思います。参加者からも「ミドルレンジのキャリアの話が参考になった」「第三者のアドバイスの大切さに気づけた」といった声をいただき、実体験の共有が誰かの役に立つのだと手応えを感じました。
茅野
内定者や新卒メンバーも参加してくれたのですが、今回のMeetUpでできた繋がりが今後のさらなる安心材料になれたことが、運営として嬉しかったですね。
また、今回は運営面でも進化がありました。これまでは数名で企画し、当日にスタッフをお願いする形でしたが、今回は有志の運営委員が最初から企画に入り、各コーナーを主導してくれたのです。自ら手を挙げてくれたメンバーと共に作り上げられたことが、運営側としての大きな成功体験になりました。
── MeetUp以外にも直近1年間どのような活動を行ったのでしょうか。また、様々な取り組みを経て感じた社内外の変化があれば、教えてください。
茅野
社内においては、女性エンジニアのコミュニティをよりオープンで強固にできた1年でした。所属部署を横断したシャッフルランチの継続や、入社直後のフォローを目的とした「新卒ウェルカムランチ」を実施しています。
また、社外においても、「Women Tech Terrace 2025」開催以降、女性エンジニアを対象にした外部イベントの登壇や審査員として当社社員にお声がけいただく機会が増え、Tech DE&I プロジェクトの認知がさらに広がったと実感する日々です。登壇者のアサインは、Tech DE&I プロジェクトメンバーだけでなく、その都度専門性やバックグラウンドに合致する社員に打診することで、性別や属性を問わず、個人のさらなる活躍の場をも提供できていると感じています。
志葉
社内イベントの告知を行った際、同じ部署の方から「Slackで繋がれていない一部グループ会社の方々にも周知しましょうか?」と声をかけてもらったことが印象的でしたね。周囲が協力して広めてくれるようになり、活動の認知が広がっていることを嬉しく思いました。
源間
シャッフルランチやMeetupを通じて、参加した若手メンバーを中心にイベント後に「個別でランチに行こう」と約束するような場面を見かけるようになりました。私たちの取り組みがきっかけで、自然発生的な繋がりが生まれているのは非常に良い傾向だと感じています。
紡いできた繋がりを “点” で終わらせないために
── プロジェクト発足から3年が経ちましたが、決して属人化させず、スケーラブルかつ持続可能な組織体制を構築できているのだと感じました。
茅野
課題に対して、自ら手を挙げてくれるメンバーが集まっていることが最大の強みです。今はプロジェクトという形を取っていますが、ゆくゆくはこうした活動が組織に溶け込み、、誰もが自分らしく挑戦できる文化として 、当たり前になることが理想です。 メンバーが固定化されず、人の流れが変わっても継続できる仕組みを作りたいと考えています。先ほど話にあったような、イベント直後に内定者がランチに誘い合うような自然発生的な繋がりを絶やさず、それぞれの取り組みを一過性の “点” で終わらせないための仕組みづくりを、今後も継続していきたいです。
源間
引き続き社内の女性エンジニアにおけるコミュニティを活性化させつつ、現場で困っていることがあった際には、会社の制度や仕組みの改善に繋げていければ良いなと考えています。
運営側から積極的に拾いに行くというよりも、「何か課題に感じたことがあれば、この人たちに相談すれば良いんだ」と皆さんに思ってもらえるような、自然と声が集まってくる状態を目指したいです。
志葉
このプロジェクトを、悩んでいる後輩たちの頼れるコミュニティとして機能させ続けたいです。例えば、キャリアに迷っていてもチーム外に気軽に話せる先輩がいないこともあります。また、特に入社間もない頃には、他事業部に知り合いがいない状況は意外と多いのではないでしょうか。そんな時に、直属の上司でも同期でもない “斜め上の先輩” と繋がれる機会を、私たちが提供していきたいと考えています。
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産官学の枠を超えた研究活動を推進するため、文部科学省・経済産業省が取りまとめてきた「クロスアポイントメント制度」。今、この制度が改めて注目を集めています。
契機となったのは、2024年に開始されたJST(科学技術振興機構)の若手研究者支援プログラム「BOOST」※1です。次世代AI分野の研究を強力に後押しするこの施策において、当社の研究開発組織「AI Lab」は、次世代AI分野の研究環境が充実した研究機関として、研究者の受け入れを行っています。
大学や研究機関にはない事業課題や実データに触れることで、研究者のキャリアにはどのような変化が起こるのでしょうか。実際に制度を活用しAI Labで活躍する3名の研究者に、研究の最前線とビジネスの現場を跨ぐ働き方の「リアルな実態」と「本音」を語り合っていただきました。
※1:BOOST(若手研究者支援):国家戦略分野の若手研究者及び博士後期課程学生の育成事業。若手研究者がクロスアポイントメント制度を活用し、次世代AI分野の研究環境が充実した研究機関において行う研究開発を支援