「賞金総額1,000万円!生成AI徹底活用コンテスト」開催レポート

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~業務効率化やコスト削減、既存サービス改善や新規事業案など、約2,200件のアイデアが集結~

全社で生成AI活用をさらに加速させるために開催。研究者からの提案の多さが際立つ

生成AI技術は日々急速に進化し、あらゆる産業・ビジネスにおいて活用が広がっています。サイバーエージェントにおいても、2016年にAI研究組織「AI Lab」を設立、2023年5月には独自の日本語LLM(大規模言語モデル)を開発・一般公開し、当社が提供するサービスに生成AIを実装することで広告効果の改善・業務生産性向上を実現するなど、生成AI技術の研究開発を進めてきました。

また、「ChatGPTオペレーション変革室」や、「アニメーションAI Lab」「ゲームAI Lab」、全社員の生成AIに関するリテラシー向上推進や現在のオペレーション業務を2026年までに6割削減することなどを目的とした生成AI活用推進組織「AIオペレーション室」を2023年10月に新設しました。このように、生成AIを活用した業務効率化や、新しい開発・制作ワークフローの構築にグループ全体で取り組む中で、その気運をさらに高めるべく開催したのが「賞金総額1,000万円!生成AI徹底活用コンテスト」です。

代表藤田からの社員宛メッセージ
代表藤田からの社員宛メッセージ

全従業員を対象とした当コンテストでは、「業務効率化」「サービス改善」「サービス提案」「その他視点からの斬新な活用アイデア」の4つのテーマで募集を行い、様々な職種からの提案がありました。エンジニアはもちろんのこと、とりわけ研究者からの提案が多く見られ、当社における事業と研究組織との距離の近さを体現していました。

応募数約2,200件のうち、52%が業務効率化やコスト削減に関わるアイデアで、新規サービス提案が23%、既存サービス改善が18%、その他9%でした。個人または1チーム最大5案まで応募可能ということもあり、所属部署や職種の垣根を超えたチームを編成し、熱心に企画を練る様子も見受けられました。また、検証のために必要な生成AIサービスの利用料金の一部を補助する制度も合わせて実施しました。

応募総数2,200案のうち、見事選ばれたグランプリは?

全社で生成AI徹底活用コンテストへの士気が高まる中、審査を経て選ばれた20案が決勝プレゼンに進みました。審査員を務めたのは、当社常務執行役員 インターネット広告事業およびAI事業担当 内藤と、専務執行役員 技術担当 長瀬です。なお、決勝プレゼンの様子は社内限定で生配信され多くの社員が視聴しており、改めて注目度の高さが伺えました。

グランプリを受賞した毛利
グランプリを受賞した毛利

各プレゼンでは、提案のポイントを簡潔にまとめ、2分間で発表します。その後、審査員からの質問が行われました。提案の実現可能性やそのインパクトについて、核心をついた厳しい質問が投げかけられることもあれば、会場全体が和やかな雰囲気に包まれる場面もありました。

グランプリに選ばれたのは「AIを活用したスケジュール自動調整ツール」です。強化学習を用いたスケジュール調整により、月間6万時間の時間削減を見込んでいます。

毛利「サイバーエージェントはインターネット黎明期に創業し、2011年には全ての事業においてスマホシフトを図るなど、これまで様々な変革を遂げてきました。だからこそ、現在の生成AIについても一部の社員ではなく、全社員一丸となって取り組むことで、日本で一番生成AIを使いこなしている企業でありたいと考えています。生成AIは非常に技術変革のスピードが速いので、今この流れについていけるかが重要なターニングポイントになると思います。」

また、準グランプリには、「顧客・ユーザーインタビューの価値最大化を実現する、AIインタビューツール」が選ばれました。エンジニアが提案した、顧客やユーザーの発言を加味して、人間同様に深掘りした質問や共感を可能にするアイデアです。

玉津「この提案を通して最も伝えたかったのは、これまで人力で対応してきたものを置き換えるという視点ではなく、生成AIを活用すれば新たな価値を生み出せるということです。人間によるインタビューをなくしたいと言っているわけではありません。ただ、時間とお金をかけずとも生成AIでクオリティの高いインタビュー結果を得られれば、人間が取り組むべき点が明確になり、新たな価値を創出できると考えています。」

また、当初想定した以上の応募があったため、新たに設けられた役員別アイデア賞も合わせて発表しました。惜しくも決勝20案には選ばれなかった提案の中から、各役員が自身の管轄で実施したいアイデアを選出したものです。

当コンテストを契機として、日本で一番生成AIを活用できる会社に

全ての発表終了後、審査員の内藤、長瀬より当コンテストに関する総括がありました。

内藤:「コンテストお疲れさまでした。たくさんの社員が案を出してくれましたが、どれもレベルが高く悩みに悩むような良いものばかりでした。実際に業務工数の削減が目に見えて想像できるような案だったり、実現したら会社として良い競争力になるだろうな、出来ることが増えるんだろうなという案がたくさんありました。

みなさんが提案くださった案はほぼ実現していきたいなと思うものばかりだったので、AIオペレーション室でサポートしながら細かいところを詰めて、生成AIを日本で一番活用できる会社になれればと思います。」

長瀬:「コンテストお疲れさまでした。想像を遥かに超えるレベルの案ばかりでどれも実現性が高く、審査では熟考しました。結果、全社へスケールさせられるもの、そして業務効率化・業績インパクトの大きさという視点で選出しました。

生成AIの登場は、インターネット・スマートフォンが出た時と同じくらいの地殻変動が起こるでしょうし、今私たちはその真っ只中にいます。生成AIを徹底的に活用した会社が、活用が遅れた会社と比較して大きな差をつける時代になるという強い危機感を持って、グループ全体で様々な取り組みを加速していきたいと思います。

振り返ったときに、このコンテストがあったからこそ全社で生成AI活用を加速させることができた、と言えるきっかけになればと思います。」

グランプリ・準グランプリに加え、役員別アイデア賞を受賞した20以上の施策の実現に向けて、AIオペレーション室が推進します。

加えて当社では、全社員が生成AIによる業務効率化や新規事業の着想を得られる状態を目指して、2023年11月より「生成AI徹底理解リスキリング for Everyone」を開始します。生成AIの基礎知識を身につけられるeラーニング形式のプログラムで、ChatGPTや当社独自の日本語LLMの活用、生成AI活用における法務・セキュリティ知識を含め、全社員の基本リテラシーの向上に努めます。

今後もサイバーエージェントでは生成AIに関する取り組みをより加速させ、新たな競争力に繋げるべく、各事業における生成AIの徹底活用を進めます。
 

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