「Re:Career(リキャリア)採用」で未経験からエンジニアに転身した、元臨床検査技師とポスドクのキャリア観

採用

サイバーエージェントでは、社会人として就業経験がある人が新卒採用にチャレンジできる「Re:Career(リキャリア)採用」を実施しており、2023年4月に新卒入社したエンジニア111人のうち、1割にあたる11人が「Re:Career(リキャリア)採用」で入社しています。学生時代とは異なる就活事情について「Re:Career(リキャリア)採用」を経てこの春入社した2人に話を聞いてみました。

Profile

  • 河井萌衣
    大学卒業後、臨床検査技師として約3年半勤めた後、独学でプログラミングを習得。「Re:Career採用」を経て、2023年4月新卒入社。現在は「ABEMA」のAndroidエンジニアとして従事。

  • 箕谷啓太
    大学院卒業後、玉川大学のポスドク研究員として神経科学の研究に携わる。サイバーエージェントが開催する3ヶ月でバックエンドエンジニアを育成する「Go Academy」を受講後「Re:Career採用」を経て、2023年4月新卒入社。現在は「アプリ運用センター」のバックエンドエンジニアとして従事。

── これまでの経歴について教えてください

(河井)
大学で検査技術科学を学び、卒業後は約3年半、臨床検査技師として総合病院で血液成分を検査する仕事に携わっていました。人の命に関わる責任ある仕事ですし、やり甲斐もありましたが、この先30年~40年働くことを想像した時に、理想とする働き方とギャップがあったり、自分にとってワクワクが足りないと感じてることに気付き、思い切って退職しました。

退職後は自由に使える時間が増えたので、興味があったプログラミングを独学でスタートしました。始めてみると想像以上に楽しくて、オリジナルのアプリを作るなど、すっかりプログラミングにのめり込んでいました。今振り返ると、とても簡単な仕様のアプリなのですが、自分でコードを書いたアプリが目の前のスマホの中で動いた感動が大きく、プログラミングの勉強をすることも楽しかったので、これを仕事にできたらいいなと思って転職を意識し始めました。

(箕谷)
大学で国際開発工学を学んだ後、大学院ではNTTコミュニケーション科学基礎研究所の連携講座で柏野牧夫先生の元で聴覚心理学の研究をしていました。大学院卒業後は、玉川大学のポスドク研究員として神経科学の研究に携わり、脳領域間の神経細胞間の接続関係を調べる手法の研究を行ってきました。

ポスドクの任期終了が近づくにつれて、就活について考えはじめたのですが、そのまま研究畑を進む選択肢もある中、ポスドク期間中の4年間で研究成果が社会実装まで結びつくまでのハードルの高さを実感していたので、この先はもっとビジネスに近い場所でチャレンジしたい気持ちが強くなっていたので、民間企業への就職を希望して就活をスタートさせました。

── 就職活動はどのように進めましたか?

(箕谷)
最初は転職エージェントに登録して求人情報を見ていたのですが、大学院~ポスドク時代、主にMATLABを使って心理実験やデータ分析のプログラムなどを書いていたこともあり、マッチする職種はデータサイエンティストが中心でした。自分としては実際にサービスを作る方に興味があったのと、このタイミングがキャリアの方向性を変える最後のチャンスかもしれないと思ったので、何とかソフトウェアエンジニアで入社できる会社を探していました。

ただ現実は厳しくて、30代で実務未経験のソフトウェアエンジニアが入社できる会社はとても限られていました。そんな中、少しでもスキルアップできたらと、サイバーエージェントが開催する3ヶ月でバックエンドエンジニアを育成する「Go Academy」に参加しました。

「Go Academy」を受講していた期間は本当に楽しく充実した日々でした。スキルが自分の中にきちんと落とし込まれている実感があったことも影響して、ソフトウェアエンジニア志望の気持ちが固まったのもこの頃です。また「Go Academy」期間中は、現場エンジニアと交流する機会も何度かあり、その時に聞いた、小売業界におけるDX推進の支援の話にとてもワクワクしたことを覚えています。自分もこんな環境で働いてみたいと思っていたところ「Re:Career採用」があることを教えてもらい、迷わず選考に進みました。

(河井)
私の場合は、エンジニアとして働きたい気持ちが定まってからは、Wantedlyに登録して未経験中途で入社できる会社を探すところからスタートしました。ただ箕谷さんと同じく、実務未経験で中途入社できる会社は多くなかったので、正直なところ自分が選べる立場ではない感覚がありました。それでもエンジニアとして働きたい気持ちは強かったので、受け入れてくれる場所で頑張ろうとも思っていました。

そんな時にWantedlyを通じて、サイバーエージェントのAndroidエンジニアの方から連絡をいただき「Re:Career採用」があることを知りました。独学で勉強をしているとCyberAgent Developers Blog やサイバーエージェントのAndroidエンジニアが執筆しているQiitaなどに辿り着くことも多く、技術力の高い会社だというイメージが強かったので、自分が選考を受けても良い対象であることに驚くと同時に、実務未経験にも関わらず、トップレベルのエンジニアが多数在籍する環境で刺激を受けながら成長できるチャンスを掴みたいと思いました。

選考に進む前のカジュアル面談でも、事業内容や内定者アルバイトの制度、新卒エンジニアの育成体制について丁寧に教えてもらえたことで入社後のイメージも湧き、内定を貰うことができたら入社しようと決めていました。
 

── 内定が出たあと、河井さんが経験された内定者アルバイトについて教えてください。

(河井)
「Re:Career採用」に限らず、サイバーエージェントでは内定者が入社するまでの期間、社員同等の実務を経験する「内定者アルバイト」という制度があります。私は「Amebaブログ」と小売DXを推進する部署でそれぞれAndroidアプリの開発を2ヶ月ずつ経験しました。

私にとっては、この内定者アルバイトがエンジニアとして初めての業務経験だったので、基礎的な開発の知識が全くなく、開発環境を整える・バージョン管理システムの使い方などをトレーナーに付きっきりで教わるところから始まりました。基本的な操作に慣れてからは、ペアプログラミングで設計や実装していく流れを教わったり、タスクを任せていただいて適宜相談しながら仕様書の作成から実装、テスト依頼まで一連の流れを経験しました。

この期間があったおかげで、チーム開発の大まかな進み方が理解でき、エンジニアとしての第一歩が踏み出せたターニングポイントになったと感じています。

── 入社するうえで不安だったことはありますか?

(河井)
実務経験がなかったので、技術力に対してはずっと不安を感じていました。ただ内定者アルバイト期間を通じて、サイバーエージェントは自分が努力すれば成長できる環境が整っていることが分かったので、今は不安より頑張りたい気持ちが強いです。

内定者アルバイトや新卒には「トレーナー・トレーニー制度」が適用され、ひとり立ちするためのサポートがあることは入社前から知っていましたが、想像以上に手厚くて驚きました。トレーナーはもちろん、同じチームや隣の部署の先輩まで、気にかけてくださるし、分からないこと・困っていることには、理解できるまで伴走してサポートしてくださるので、この制度の恩恵を受けられるのは「Re:Career採用」で入社した最大のメリットかもしれません。

(箕谷)
「何でも聞いてね」というウェルカムな雰囲気がありますよね。私も河井さんと同じで、技術力をもっと身につけ、1日も早くビジネスに貢献できるエンジニアに成長したいので、分からないことはすぐに教えてもらえる安心感はありがたいと感じています。

他に不安だった点としては、新卒として入社した時に、10歳ぐらい年の離れた同期に馴染めるのかという点は少しありました(笑)。けれどこれに関しては入社してすぐに杞憂だったことが分かりました。さまざまなバックグラウンドを持つ仲間が集まっていますが、気持ちの良い人ばかり。一緒に研修を受ける中で、分からないところを教えあったり、対等に意見交換ができ、切磋琢磨できる仲間ですね。

── お2人とも配属が決まったと思います。これからどんなエンジニアを目指していきたいですか?

(河井)
今は中長期的な目標というより、とにかく技術力を磨いて早く先輩方に追いつきたい気持ちが1番です。

(箕谷)
私もまだまだ技術力が未熟なので、そこは努力を惜しまないつもりです。あとは元々データ分析や心理学の領域に携わっていたので、その知見も活かせる場面があると良いなと思っています。まだ漠然としていますが、配属された小売DXの部門は、心理学の視点が役立つこともあるかもしれません。中長期的には、技術だけでなくビジネスを理解して、きちんとビジネスに貢献できるエンジニアになっていきたいです。

── 「Re:Career採用」を受けるか迷っている人、これから受ける人へメッセージをお願いします。

(河井)
私は異業種且つ実務未経験者だったので、最初に会社側から声をかけてもらわなければ、手の届かない会社だというイメージから、選考を受けてみようという発想にすらならなかったと思います。独学だとしても「Re:Career採用」であれば門戸は開かれているので、エンジニアとしてキャリアを積んでいきたいと本気で考えているなら、諦めないでチャレンジしてほしいです。

(箕谷)
社会人経験者の転職活動=キャリア採用が主流ですが、新卒で入り直すという選択肢がもっと広まると良いなと思っています。新卒入社することで、素晴らしい同期の存在・充実した研修が受けられるメリットもあります。またキャリア採用と比較すると目の前の技術力だけでなく「将来性・伸びしろ」を合否の判断材料として見てもらえます。だから、今の自分の実力に自信がなくても、挑戦したい気持ちがあるのであれば、このチャンスを逃さないで欲しいです。

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