【最先端の経済学】マーケットデザインの社会実装で変える、日本の未来

技術・デザイン

近年注目が高まる研究分野「マーケットデザイン(経済理論を応用した現実の制度設計)」※1
そのワケは、就活や待機児童、過疎地での医師不足、コロナワクチンの配付といった身近な社会課題が、マーケットデザインの活用で解決に導けると考えられているからです。

サイバーエージェントでは、2021年3月から東京大学マーケットデザインセンター(The University of Tokyo Market Design Center 以下、UTMD )と共同研究を開始。
官公庁や自治体のDXをマーケットデザインで推進することで、様々な社会課題の解決を目指しています。

今回はUTMDのメンバーで世界で活躍する経済学者 鎌田氏と、AI技術の研究開発組織「AILab」の若手研究員 冨田との対談を実施。より良い社会の設計、共同研究での利点、両者の見据える未来など、様々な角度からマーケットデザインについて話します。

※1「マーケットデザイン」とは、経済学・ゲーム理論やコンピュータサイエンスの知見を活かしてより良い市場・社会制度を理論的に見つけ、現実の社会制度の設計を行う実践的な研究分野。

  鎌田 雄一郎   / カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院准教授    
1985年生まれ。2007年東京大学農学部卒業、2012年米ハーバード大学で経済学の博士号(Ph.D.)を取得。米エール大学ポスドク、米カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院助教授を経て、2019年から現職。2020年よりNTTリサーチサイエンティスト、2021年より東京大学大学院経済学研究科グローバルフェローを兼任。専門はゲーム理論、政治経済学、マーケットデザイン、マーケティングなど。

鎌田 雄一郎 / カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院准教授
1985年生まれ。2007年東京大学農学部卒業、2012年米ハーバード大学で経済学の博士号(Ph.D.)を取得。米エール大学ポスドク、米カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院助教授を経て、2019年から現職。2020年よりNTTリサーチサイエンティスト、2021年より東京大学大学院経済学研究科グローバルフェローを兼任。専門はゲーム理論、政治経済学、マーケットデザイン、マーケティングなど。

氏名

鎌田氏

サイバーエージェントのオフィス、初めてだから嬉しいです。
あとで受付のアベマくんと写真撮ってもいいですか?

氏名

冨田

今日はご来社ありがとうございます。いつも日本とアメリカでZoomミーティングだから、こうしてリアルでお話するのは初めてですね。

  冨田 燿志   / AI事業本部 AI Lab リサーチサイエンティスト    
1994年生まれ。2018年東京大学経済学部卒業(卒業生総代)、2019年同大学院経済学研究科修士課程修了(修了生総代)。2020年にサイバーエージェントに新卒で入社し、現在はAI Labでリサーチサイエンティストとして研究と社会実装に取り組む。専門はゲーム理論、メカニズムデザイン、マーケットデザイン。

冨田 燿志 / AI事業本部 AI Lab リサーチサイエンティスト
1994年生まれ。2018年東京大学経済学部卒業(卒業生総代)、2019年同大学院経済学研究科修士課程修了(修了生総代)。2020年にサイバーエージェントに新卒で入社し、現在はAI Labでリサーチサイエンティストとして研究と社会実装に取り組む。専門はゲーム理論、メカニズムデザイン、マーケットデザイン。

氏名

森脇

鎌田先生の一時帰国はTwitterでずっと情報を追ってました。今日私はモデレーターとして参加させてもらって、お2人に色々と質問していきます。ということで、よろしくお願いします。
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森脇 大輔  /  AI事業本部 AI Lab リサーチサイエンティスト
2006年東京大学経済学部卒業、内閣府入府。17年中途入社。AI Lab経済学チーム。経済学博士(ニューヨーク州立大学アルバニー校)
『内閣府からサイバーエージェントへ、「AI×経済学」で日本全体のDXに挑む

みんなUTMDに相談するべき

氏名

冨田

鎌田先生は、東大の農学部からハーバード大学で経済学の博士号を取られるという東大でも伝説の経歴ですよね…

氏名

鎌田氏

冨田さんみたいに、東大経済の院に行きたかったんですけど、院試に落ちちゃって。それで困ったなということで留学したんですよ。って、端折りすぎましたかね(笑)。

詳しく話すと、農学部3年の時にゲーム理論の授業を取ってみたらすごく面白くて。研究室と並行して経済学のゼミに入ったり大学院のミクロ経済の授業を取ってみたら、経済学の方が面白いな、と。でも院試に落ちちゃったんですね。

留学のきっかけは、学部時代に書いた論文が、ハーバードの先生(Drew Fudenberg)の書いた有名な理論の論文(Fudenberg and Levine 1993)に関係のあるものだったんです。その論文の中に、数学の定理が4個あるんですけど、僕、そのうちの3つが間違っていることを証明できてしまったんです
だから、間違ってますよとその先生にメールで知らせたら、それを論文にすることを勧められて。

ハーバードへはその先生との縁で入れてもらったという感じなんですよ。

氏名

森脇

ちょっと、すごいという言葉で表現しきれない話ですよね。
最近の活動についてもお聞きしたいのですが、鎌田先生は、『16歳からのはじめてのゲーム理論』(ダイヤモンド社)の出版や「Zoomで経済学」の開催など、経済学を広めることに貢献されていますが、どういう思いで実施されているのでしょうか。

氏名

鎌田氏

最初に書いた『ゲーム理論入門の入門』(岩波新書)の時は、個人的な事情ですけど、僕の祖父の体調が悪かったんですよ。それで、祖父に何かある前に僕が何かしてあげられたらと思って。

結局、完成作を見せることができる前に祖父は亡くなってしまったんですけど、でも、本を出したら家族や親戚が喜んで、反響も大きくて、色んな人に伝わったなという実感があって。

この活動って結構意義があるなと気付いたんですよね。

氏名

冨田

『16歳からのはじめてのゲーム理論』は、いわゆる入門書的なものとは冒頭から書かれ方が違っていましたね。とても面白かったです。

氏名

鎌田氏

伝える手段として、すごく難しい専門書を書く方法もありますけど、そういうのを求める人、例えば研究者とかは英語の論文を読めばいい。僕としては、そこに労力を使うよりは裾野を広げる活動をしたいなと。

氏名

冨田

裾野を広げる、というのはその先に何を見据えているのでしょうか。

氏名

鎌田氏

より多くの人に研究者になってほしいわけでもないんです。
ただ、経済学という学問があって、それを真面目に研究している人がいるってことを知ってほしい。
だから『16歳からのはじめてのゲーム理論』は、最初から子供とか、その子を持つ親を対象にした本にしよう考えていました。

で、ゴールとしては、世の中には、適当なことを言う人がいるので、多くの人が本質を見極められるようになってほしい。
間違ったことを言っている人がいたら違うぞ、と。
正しい情報を発信している人をきちんと評価できる世の中になってほしいですね。

そのためには、ちゃんとした情報にたくさん触れる必要があると思っていて。おいしい御飯をいっぱい食べると、おいしいものが分かるようになるみたいな感じですかね。

だから一般向けの本もちゃんとした人が書く必要がある。
おいしい御飯をいっぱい提供しているという意味において、僕が本を書く意義があるのかなと思ってます。

「まずい御飯、世の中にいっぱい溢れてますからね。」
「まずい御飯、世の中にいっぱい溢れてますからね。」

氏名

森脇

おっしゃってること、よく分かります。 

では次に、我々との共同研究の話に移ります。小島先生がUTMDをつくった後にメンバーとして参加されていますが、そこで鎌田先生はどんなことを成し遂げたいのでしょうか?

氏名

鎌田氏

小島さんと同じかどうかは分からないんですけど、やっぱり僕としては啓蒙活動ですね。
先ほどの話と同様で、マーケットデザインをまず知ってもらうこと。知ってもらって、かつ、その有用性を認知してもらいたい。

例えば最近の話だと、自治体のコロナワクチン配付が大きな問題になりましたが、配付方法を決める時に「まず専門家に相談しよう」と、そんな風に考えた自治体って少ないと思うんです。
でも、自治体が手探りでやるよりも、僕たちみたいな専門家の知見、マーケットデザインを活用したほうが、混乱なくワクチン接種を進められたんじゃないかと思います。

だから、そういうエキスパートがいることを認知してもらいたい。そして、認知の後には、「だったらUTMDに相談だよね」と自然に思ってもらえるところまで目指したいです。

正直、僕としては全ての自治体がUTMDに来るべきだと思ってるんですけどね(笑)。

氏名

冨田

たしかに、UTMDにはそう言ってもいいぐらいのメンバーがそろってますもんね。
マッチング理論の研究で世界をリードされる小島センター長をはじめ、メカニズムデザイン・オークション理論のエキスパートでいらっしゃる松島副センター長、ゲーム理論で世界的に有名な神取副センター長というリーダーたちのもとに世界中から屈指の研究者が集まっています。

氏名

冨田

アメリカの政府や民間企業では制度設計や経営判断に経済学が使われている印象を受けます。一方、日本だとそんなに進んでいないですよね。その差ってどこにあるんでしょうか。

氏名

鎌田氏

短絡的に思ったのは、研究者に対する敬意がないというか、研究者が何をやっているかを知らないことですかね。
だから、研究者に頼むという発想がそもそもないんじゃないでしょうか。

加えて、意思決定する人が自分たちだけで解決しようとしてしまう。専門家に聞けば改善する余地があるかもしれない、という考えに至らないことですかね。

アメリカの場合は、前回専門家に聞いて良くなった、だから今回も聞いてみようというループでずっとやってきたらから根付いているんだと思います。

氏名

冨田

なるほど。

氏名

鎌田氏

だから僕含め研究者がもっと世の中に情報を発信していかなきゃとも思うんですけど。
さっき「短絡的に思ったこと」の話をしましたけど、この「情報発信が足りない」というのが、よく考えた後に思ったことですかね。

でも情報発信しなきゃと言っても、研究の時間もあるしそればかりに時間を使えない。個人の得手不得手もありますしね。

なので、そこでサイバーさんが間に入って、行政や自治体にリーチアウトしてくれるのは、僕と小島さんが2人で研究してるだけでは、絶対にできないことだから、すごく可能性が広がる話だなと思っています。

氏名

森脇

私はもともと内閣府にいたんですけど、経済諮問会議とか割と国の意思決定機関みたいなところを近くで見ていて、意思決定している人たちだけでうまくいくと思い込んでいるのは本当にそうだなと感じますね。
ビジネスの現場でも常に「詳しい人」を探して意思決定の精度をあげていくことが必要だと思っています。


これまでの質問と重なりますけど、この先、日本でマーケットデザインが広まって、さらに社会実装されていくために何が必要だと思いますか。

氏名

鎌田氏

これは僕自身の考えですけど、やっぱり子ども高校生くらいから知ってもらうのが大事かな。僕が高校生のときはそういう研究分野があることを全く知らなかったですから。

だから例えば、高校の授業にマーケットデザインがあって、知っていることが世の中の常識になれば、将来、何か問題が起きたらマーケットデザインの専門家に聞こうという流れになるんじゃないかなと。
現状はほとんどの人が知らないことが問題だと思うので、そこは変えていきたいですね。

サイバーエージェントの印象が変わった

氏名

森脇

自治体へのリーチアウトを我々の存在意義だと仰っていただきましたが、他にも一緒にやってよかったなと思うことはありましたか。

氏名

鎌田氏

自治体などの実際のデータを使ってシミュレーションができて、アイデアの実用性を確かめられるところですね。

例えば、この前あったことで、保育所利用調整のアルゴリズムを適用するときに、より現実的な面積の制約や部屋共有の制約のデータを入れると、想定よりも、シミュレーション結果がよくなかった。
悔しいですけど、そういう結果を知れて、自分がやってきたことの意味だけじゃなくて、限界がどこかを知ることができるから、すごく面白いです。
現実の設定に合わせた詳細なシミュレーションは、自治体との連携が必要ですし、こういうコラボをしていないと、出来ないので良かったですよ。

そしてやはり、さっき話した通り、自治体へリーチアウトしてもらうことは大事ですね。そうしてもらうことで、こういう研究をやっている人がいると知ってもらえる。
最終的に自治体に僕らの理論を使ってもらえなくても、そういうオプションがあることを知ってもらえる、そこに意味があると思います。

氏名

鎌田氏

それとね、もう1ついいですか。

僕、サイバーエージェントってすごいチャラい会社だと思っていたんですよ(笑)。
1日1個、色んな子会社をつくっているイメージで、こうやってちゃんと研究している人たちがいることを全く知らなかった。

だから正直、最初にサイバーエージェントさんと話をする前、少し不安だったんですよ。

氏名

冨田

最初のミーティングはその話でしたね (笑)。

氏名

鎌田氏

僕の中のサイバーエージェントの印象が変わったというのも良いことですね(笑)。

冨田さんは入社する時、そういう心配はなかったんですか?

氏名

冨田

僕が修士の時には、多くの産学連携が進んでいたり、経済学の分野だとイエール大学の成田先生とAI Labの安井さんの共著論文が「AAAI 2019」で採択されていたりしたので、きちんと研究ができるというイメージは持ってました。

氏名

森脇

AI Labは2016年発足なんですが2014年くらいから研究者が不安なく入社できるような基盤づくりを始めて、少しづつその環境を整えてきて。アカデミア出身者も増えたことで研究実績も伴うようになってきて、今に至ります。

経済学チームに冨田さんのように研究して論文を書く“ザ・研究者”が入社するようになったのは、最近の話ですね。

氏名

鎌田氏

そうなんですね。AI Labは、1人の人が論文もビジネスへの応用も両方やってるんですか?

氏名

森脇

そうですね。論文も書きながら社会実装も、というスタンスです。
研究テーマも事業への即時的な効果だけではなく、中長期的な視点から価値が期待できればいいという考え方で。

今鎌田先生と一緒に取り組んでいる保育所のプロジェクト※2も将来的には論文を書きたいと思っていますし。

※2 東京都渋谷区および東京都多摩市と取り組む、「保育所における利用調整の改善」を目的にマーケットデザインを用いた実証実験

氏名

鎌田氏

論文か社会実装、どちらか一方への貢献という会社しか僕は知りませんでしたが、皆さんはそういう意気込みで研究しているんですね。

氏名

森脇

はい、カルチャーを作りながらですが定着してきたかなと思います。
そんなサイバーエージェントと、今後一緒にやったら面白いと思うことはありますか?

氏名

鎌田氏

ちょっと前に話していたワクチンの予約(AIShift/GovTech開発センター AI電話によるワクチン予約システムを提供開始)の話とか、面白いなと思ったんですよね。

あとは、これはUTMDでもやっていることだけど、企業内人事の話とか。
他にも、派遣で働く人をどの会社に割り当てるとよいかみたいな、そういうのっていいシステムが1個あるとすごくいいから、そういうところで活躍できるんじゃないかなと思っています。

氏名

冨田

人間をどう配置するかみたいなところは面白そうではありますよね。

社会実装も研究の一部

氏名

冨田

さきほどの、学術貢献とビジネス貢献の話をもう少し聞きたいんですが、鎌田先生は、研究者として最先端の研究をされる一方で、我々と一緒に現実での社会実装プロジェクトにも参加されています。
2つを両立させるためのバランスの取り方はどう考えていますか。

氏名

鎌田氏

僕としては社会実装も自分の研究の一部だと思ってやっているんですよ。
社会実装は今は種まきの期間で、きっとその先に面白い研究のトピック、新しい研究のネタがあるんじゃないかと思ってやっています。

直接的に新しい研究につながらなくても、その社会実装を試みることは、いろんなところに研究が知られるので、結果的に新しいネタが見つかる可能性が広がるみたいな、そう捉えているので、だから、両立というより、両方研究だと思っています。

氏名

鎌田氏

多分、僕も小島さんも、ただ現実的に応用できるだけだとあまりうれしくなくて、アカデミックに新しいことがないと論文にしたくないという感じですね。

一方で、アカデミックに新しいことがなくても現実的に使える例があれば、そこから派生して自分たちで考えたことが様々なところで活用されたり、そうしているうちに新しい発見もあるかもしれないので、新しい問題がないからといって興味がない、というわけではないです。

冨田さんはそのあたりのバランスはどう考えてますか?

氏名

冨田

僕は企業側の人間として、まずマーケットデザインの現実での応用、社会実装を進めることが重要だと思っています。

アカデミアでマーケットデザインの研究を行なっている日本人研究者の方は多くいますが、企業や公共セクターでマーケットデザインの知見を活用した事例は国内ではまだ少ないので、自分がこの会社でその事例を作っていきたいです。

そうした現実への応用を考えていく中で鎌田先生もおっしゃっているようにアカデミックに新しい研究トピックになることもあるので、そこから学術貢献にも繋げられればと思っています。

目標はノーベル賞

氏名

森脇

気付けば大分時間が過ぎてしまいましたが、これが最後の質問です。
お2人の今後の展望や、研究者として目指したいものを教えてください。

氏名

鎌田氏

UTMD関連では、待機児童解消に向けた保育園の入園決定システムの改善を行う、保育所との取り組みをどんどん広げていきたいですね。
あとは欧米諸国では社会実装が進む研修医マッチング ※3も、日本でも実装できるようになるといいなと思っています。
目標は、ノーベル賞ですね。

※3どの研修医がどの病院で働くかを一定のルールに従って決めるマッチング制度

氏名

冨田

この領域における取り組みは、2012年と2020年にノーベル経済学賞を受賞していますもんね。
どのような形で受賞を目指してるのですか?小島先生とダブル受賞、それともお1人でしょうか?

氏名

鎌田氏

どうですかね。僕はマーケットデザインもやっているんですけど、どっちかというと、ゲーム理論で面白いことやってそれで(受賞したい)と思っているんですよね。

氏名

森脇

素晴らしいですね。UTMDメンバーのアルヴィン・ロス氏は受賞してますが、今のところ日本人、いないですもんね。楽しみです!

氏名

鎌田氏

真面目な話をすると、あ、ずっと真面目ですけど。

やっぱり年を取ると研究のスピードが衰える人が結構多いと感じています。
あと、若いときは新しい仕事をするんだけど、後はずっとその続きの仕事をするとか仕方ない部分もあると思うんですけどね。

でも、僕はそうならないようにこれからもいろんな新しい研究をして、どんどん新しいことを生み出していけたらなというふうに思っています。

氏名

森脇

冨田さんは今後目指したいこと、どうですか?

氏名

冨田

僕は入社前からメカニズムデザイン、マーケットデザインの勉強をしていて、それが世の中で活用されると、社会がもっとよくなると信じています。

でも、これまでの話でも出ましたけど、実際はあまり使われていないのが現状です。

その認知拡大に貢献できればと思ってこの会社に入社しているので、UTMDとの保育所マッチングもそうですし、何らかのかたちでマーケットデザインの代表例をつくりたいというのが、今の大きな目標です。

氏名

冨田

僕自身は勿論のこと、会社としてもさらに研究を深めて、ほかの行政や自治体、企業でもマーケットデザインの知見がもっと使われるようになって、より良い社会の再設計が出来ればいいですよね。

ビジネスや行政で使う技術の選択肢の中にマーケットデザインが入ってる状態を作るには、大学で経済学やマーケットデザインを学んだあと、企業や行政でその専門的な知識を実際に活用できる人が増えていく必要があります。

僕がそういうロールモデルになれるよう、きちんと実績を出していきたいなと思っています。

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対象者は1,000名以上、サイバーエージェントが日本一GitHub Copilotを活用している理由

技術・デザイン

当社ではAI時代においてもリーディングカンパニーであるために、技術力を駆使して会社の持続的な成長を創出することを目指しています。2006年より「技術のサイバーエージェント」ブランドを掲げていますが、それらを実現するため2023年を「生成AI徹底活用元年」とし、様々な取り組みを進めています(参照:「AI時代においてもリーディングカンパニーを目指す、サイバーエージェントの技術戦略」)。

AIによって、技術者を取り巻く環境は大きく変化しましたが、その最たる例がGitHubが提供するAIペアプログラマー「GitHub Copilot」ではないでしょうか。当社では2023年4月の全社導入以来、対象となる1,000名以上の技術者のうち約8割が開発業務に活用しており、アクティブユーザー数日本一、またGitHub Copilotへのコード送信行数、GitHub Copilotによって書かれたコード数も国内企業においてNo.1の実績です。

社内でGitHub Copilotの活用が大いに進んでいるのはなぜなのか、旗振り役を務めるDeveloper Productivity室 室長 小塚に話を聞きました。

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