住民を主語にした行政DXを。デジタルの強みを活かして見据える、少し先の未来

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コロナの影響、「デジタル庁」の発足など、ポストコロナの経済構造の転換に向け、官民連携によるデジタル化が加速する現在。

サイバーエージェントの行政DX推進組織の設立※から1年経ち、責任者の淵之上は、
「事業の規模が拡大し、仲間が増え、戦うステージがどんどん広がっていることを身をもって感じる日々です。」
と、話します。

これまでサイバーエージェントが手がけてきたインターネットサービスの枠を超えた事業。当社が目指す"住民を主語にした行政DX"について淵之上がお伝えします。

※2020年4月、官公庁・地方自治体向けにDX推進支援の専門部署「デジタル・ガバメント推進室」。11月、開発組織「GovTech開発センター」設立。

 淵之上 弘    / インターネット広告事業本部 デジタル・ガバメント推進室長 /AI事業本部 DX本部 GovTech開発センター長  
人材業界を経て、2008年サイバーエージェント入社。マネージャー、局長を経験し2015年に営業統括に就任。Webマーケティング、運用コンサル部門、オペレーション設計部門、オペレーションエンジニア部門の官公庁向け組織の責任者として従事。
淵之上 弘 / インターネット広告事業本部 デジタル・ガバメント推進室長 /AI事業本部 DX本部 GovTech開発センター長
人材業界を経て、2008年サイバーエージェント入社。マネージャー、局長を経験し2015年に営業統括に就任。Webマーケティング、運用コンサル部門、オペレーション設計部門、オペレーションエンジニア部門の官公庁向け組織の責任者として従事。

住民の便利を追求するためのデジタル化

まず前提として、行政デジタル化の真の狙いは、質の高い行政サービスを実現することです。手続きの電子化や窓口業務のデジタル化等はそのための手段にすぎませんし、実現のために行政サービスや組織全体の構造転換なども必要になると考えています。

当然、私たちのゴールも、質の高い行政サービスを実現し住民の便利を追求すること。
そのために、デジタルマーケティングや運用力、AI・ブロックチェーン技術の豊富な知見やアカデミックとの産学連携など、様々な強みを活かしながら、行政・自治体のデジタル化推進を支援し、より多くの人の暮らしがデジタルの力で、便利で快適になるように尽力していきます。

データドリブンな運用こそデジタルの強み

利用者のことを徹底的に考え抜いた、使いやすい、デジタル化を実現するためには、PDCAを実行し運用していくことが不可欠だと考えています。
データドリブンな運用で効果を最大化できることがデジタルの最大の利点だからです。

運用の重要性は20年以上インターネットサービスを提供している私たちが熟知するところですし、運用力は当社の1番の強みです。
そのため、この1年、各府庁と定期的に意見交換の場を設け、デジタル広告の仕組みやその良さを知ってもらう取り組みに注力してきました。デジタル庁発足の追い風もあり、その手応えを感じています。

次に目指したいのは、入札(行政側からは調達、ですね)の仕組みを変えること。
“入札改革”と私たちは言っているんですけど、価格が主な勝負ポイントとなる最低価格入札を変えたいな、と。
というのは、評価基準を価格にすると、予算内で要件をこなすことが目標になってしまい、運用にまで工数を割く事が難しい。
ですので、価格だけにこだわるのではなく、効果を可視化して次につなげ、継続性をも視野に入れた評価に変えていけるといいなと思っています。

加えて、入札は大部分の要件定義がはじめから細かく決まっているので、価格以外でオリジナリティを出すことが困難という問題も。でもその予め決まっている大部分にこそ、本当の効率化、デジタル化の可能性を感じています。

この点においては、ちょうどデジタル庁で議論が始まっていますし、政府でも機運が高まっているように感じています。そこにも良い提案をしていきたいです。
 

「もっと言うと書類での提出ではなく、プロトタイプでみせられるといいんですけどね。百聞は一見にしかずですから。」
「もっと言うと書類での提出ではなく、プロトタイプでみせられるといいんですけどね。百聞は一見にしかずですから。」

将来的な入札改革を視野に入れながら、いま私たちにできることは、要件をクリアすることに加えて、技術やクリエイティブで効果を上げていく+αを盛り込んだ提案をしていくこと。
自分たちの強みを発揮し、改革を進め、社会課題解決にむけたデジタル化推進に取り組んでいければと思っています。

技術力や研究成果などを活かした取り組み

これまで実施した官公庁・自治体との取り組みの一部をご紹介します。

前述のAI音声技術は、コロナワクチン接種の電話予約の自動化(東京都多摩市)、コールセンターの夜間対応の自動化(三重県)でも活用されています。また、東京大学マーケットデザインセンターとの共同研究でマーケットデザインを用いた実証実験(東京都渋谷区東京都多摩市)として、「保育所の利用調整」を行うなど、様々な行政・自治体のデジタル化推進を支援しています。

加えて、当社では2016年から研究開発組織「AI Lab」を設立し、経済学やロボット接客など様々な領域で研究に取り組んでいます。例えば、ロボット研究者として有名な大阪大学の石黒浩教授とは2017年から長らく共同研究をしており、近年は「遠隔対話ロボットを活用したコミュニケーション」に関する実証実験を多くのフィールドで行っていますが、行政の分野においてもAI研究と技術力とをかけ合わせることで新たな地域課題の解決にも貢献していきたいと考えています。
 

 行政・自治体のデジタル化推進事例
行政・自治体のデジタル化推進事例

広く、正しく、先の未来を見据えて

最後に、本事業にかける想いをお話します。
私が入社した2008年は、まだ会社としての知名度も低く、新規の打ち合わせではまず会社概要から説明するのが当たり前でした。でも今、官公庁や地方自治体の方から「会社説明は、簡単にで結構ですよ」と言っていただけます。
事業の規模が拡大し、仲間が増え、戦うステージがどんどん広がっていることを身をもって感じる日々です。

きちんと実績と信頼を積み重ねていくと、いろんな枠組みが広がって、今までとは違った世界がみえてくるんですよね。現に、「デジタル・ガバメント推進室」は、国際大学グローバル・コミュニケーション・センターや、PwCコンサルティングといった強力なパートナーと共に、スマート自治体の実現へ向けた取り組みを強化しています。

これは、私が勝手に思い描いていることなんですけど。将来、庁舎の“在り方”が変わればいいなと思っているんですよ。

というのは、オンラインで完結できる手続きでも、「よくわからないから」と、とりあえず来庁する方が相当数いると聞いています。
その中には、やり方さえわかればデジタルを使いたいという方も多くいるそうなんです。

それであれば、来庁した機会にデジタルデバイスの操作方法を覚えたり、職員から学べるような環境を整えて、庁舎がデジタルを使いこなす人を増やす場になればいいな、と。

職員の方も、現状のように窓口カウンターの奥で手書き書類の入力など煩雑な作業に追われるのではなく、来庁者とのコミュニケーションとか、人と人を繋ぐ、行政の本質的なサービス向上のために時間を使えるようにしたいです。

だからやはり手続きの電子化や、窓口業務のデジタル化は必須。
そのために、オンラインで完結する手続きを増やしたり、公式ホームページのUI/UXを改善してわかりやすくしたりなど、行政デジタル化へ向け、自分たちが出来ることをしっかりやらなくてはと強く感じています。

 

「庁舎がアップルストアの店内みたいになったらいいなって。アップルストアってデバイスがずらっと並んでて、必要に応じて店員さんがフォローするじゃないですか。それと同じように、庁舎に並ぶ端末を住民の方は自由に使えて、わからないところを職員の方に聞ける、そんなイメージです。」
「庁舎がアップルストアの店内みたいになったらいいなって。アップルストアってデバイスがずらっと並んでて、必要に応じて店員さんがフォローするじゃないですか。それと同じように、庁舎に並ぶ端末を住民の方は自由に使えて、わからないところを職員の方に聞ける、そんなイメージです。」

これだけ会社の規模が拡大し社会への責任が増す今こそ、スケールの大きいことをどんどん仕掛けていきたいと思います。それで得たものを一緒に働く仲間はもちろん、社会に還元していかなくては、とも。
担当役員の内藤と「自分たちのことだけ、足元の利益にだけ、にとらわれるのではなく、広く先の未来をみよう」と話しています。正しいことを正しく、信義を守り、成果を出す。そんな組織であり続けたいですよね。

私たちの挑戦は、はじまったばかりです。
デジタル化でこれまでの社会課題が解決され、誰もが必要なモノ・サービスを享受できる社会の実現に向け、尽力していきます。
 

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