女性エンジニアが“長く自分らしく”働けることを応援するカンファレンス「Women Tech Terrace 2023」開催レポート

技術・デザイン

当社の「Tech DE&I プロジェクト」では、最優先課題としてIT業界ならびにサイバーエージェントの開発組織におけるジェンダーギャップ解消を挙げています。そのための取り組みの1つとして、女性エンジニアによる技術とキャリアのカンファレンス「Women Tech Terrace 2023」を2023年4月9日(日)に開催いたしました。約2年半ぶり、3回目の開催となる今回は、参加者の意向に合わせてオンライン・オフラインでの参加方法を選択できるハイブリッド形式にて実施しました。
こちらでは写真とともに、当日の一部の様子をご紹介します。

新たなキャリアを切り拓くために、一歩踏み出すことの大切さ

当カンファレンスでは、「女性エンジニアが “長く自分らしく” 働けることを応援する」をコンセプトに、女性エンジニアによるキャリアや技術に関するトークセッション、DE&Iに関するパネルディスカッションを行いました。なお、女性主体のカンファレンスではありますが、セッション内容は性別問わず有意義であると考え、IT業界のジェンダーギャップやDE&Iの取り組みにご賛同いただけるすべての方を対象者としました。

当カンファレンスはWomen TechmakersによるInternational Women's Day(国際女性デー)のキャンペーンと連動して開催しました。そのため、会場である当社本社オフィスAbema Towers内セミナールームは、3月8日の国際女性デーのシンボルであるミモザの花やオレンジ、黄色の色とりどりの風船で鮮やかに装飾しました。参加者の皆様へのノベルティは、ロゴとミモザをデザインしたアイシングクッキーや、特製ステッカーです。

さらに、事前に申し込んでいただいた方向けに、カンファレンス会場隣には株式会社ポピンズが運営する託児所を用意し、お子様を預けて安心して参加いただける環境を整えました。

当社Tech DE&I Leadであり、Women Techmakers Ambassadorの神谷の挨拶で会がスタートしました。神谷からは当カンファレンスのコンセプトや案内、またWomen Techmakersでもインクルーシブなカンファレンス開催の指針として重要視されている「行動規範」の紹介を行いました。

基調講演は、WTM Tokyo / Women Techmakers Ambassadorであり、LINE株式会社 DevRel室の佐藤祥子氏による「How to Build Confidence and Achieve Challenges~挑戦する思考~」です。新たな挑戦に向けて一歩踏み出すことの大切さ、不安や恐怖を乗り越える方法、挑戦するためのマインドの作り方など、性別や職種を問わず大きな勇気をもらえるセッションでした。その後開催した懇親会では、参加者の皆様が佐藤氏に積極的に質問を行う光景が見られたのが印象的でした。当日のスライドはこちらに公開されておりますので、ぜひご一読ください。

多様な働き方を実現する女性エンジニアたちによるセッション・LT

その後も、様々な国籍や職種、働き方の女性エンジニアたちによる、技術やキャリアに関するセッション・LTが行われました。最初のセッションは、フリーランスでソフトウェアエンジニアとして働き、2021年にアメリカに移住した高木里穂氏です。当日は滞在先のロンドンからオンラインにて登壇し、「環境が変わっても好きを仕事にしつづけるためのエンジニアキャリア戦略」と題して、環境が変わってもしなやかにフットワーク軽く働くコツをお話いただきました。

その後、株式会社メルカリ所属のML EngineerであるYilin Li氏によるセッション
「Personalized campaign promotion using ML and mathematical optimization / 機械学習と数理最適化を用いた個人化キャンペーンプロモーション」、かつては高校の非常勤講師やNPO法人Waffleでの講師を務め、現在はIT企業でエンジニアとして働く村上綾菜氏のLT「エンジニアになるまで ~ エンジニアを目指す皆さんへ ~」が行われました。

また、当社所属の機械学習エンジニアである橋爪友莉子は、「Women in RecSysから考えた女性の技術コミュニティとその意義」と題したLTでお話しました。なお、推薦システムのトップカンファレンス「RecSys」に参加したきっかけや、担当サービスの開発のみならず、社内外の活動に積極的に携わる橋爪の今後の目標など、「新卒2年目、機械学習エンジニア。目標に向かって社内外で突き進む」の本人インタビューでも詳しくお話しておりますので合わせてご覧ください。

その後、GitHub社に日本人初のEnterprise Supportエンジニアとして入社した鈴木順子氏によるLT「GitHub Copilot in Codespaces」が行われました。資料はこちらで公開されておりますので、ぜひご覧ください。続いて、株式会社メルカリ所属のソフトウェアエンジニアであるGiselle Zha氏に「Finding the Interdisciplinary Common Ground: Working in ML as an ES Student / 学際的な共通項を見つける ~ ES学生からMLエンジニアになるまで ~」と題してお話いただきました。

さいごに、メルカリ、Meta日本法人 Facebook JapanにてそれぞれDE&Iの取り組みを推進する趙氏、古田氏、女性とジェンダーマイノリティの中高生・大学生向けにCS教育を支援するNPO法人Waffleアドバイザーのマイク氏をお招きした、パネルディスカッション「Top DE&Iカンパニーリードと語る、IT企業の多様性推進を加速させるために」を行いました。当セッションの様子は、「Women Tech Terrace 2023で考える、IT企業の多様性推進を加速させるために、今必要なこと」で詳しく紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

「自分の向上心をもっと信じよう」女性エンジニアの所属を超えたつながりで得られたもの

全セッション終了後は、女性(性自認を含む)対象の懇親会を開催しました。当カンファレンスの開催目的の1つである、女性エンジニアの所属を超えた繋がりが会場のあちらこちらで芽生えている様子に、運営一同大変嬉しく感じました。

参加者の皆様へのアンケートでは「オフライン会場だからこそ、登壇者にも直接質問し、色々なエンジニアと交流できたので有意義な時間だった」「非常に勉強になり刺激を受けた。焦らずに、一歩一歩、自分の実力を伸ばして成長し活躍していきたい」「憧れの存在だった方達が実はどのように努力してきたのか、そして人生のターニングポイントを知ることが出来て、自分の向上心をもっと信じようと思えた」などの感想をいただきました。

「Women Tech Terrace 2023」が、女性エンジニアの皆様が長期的なキャリアイメージを描くきっかけとなり、 今後の更なる活躍に繋がることを運営一同願っております。当社では、今後も「Tech DE&I プロジェクト」を中心に、IT業界ならびにサイバーエージェントの開発組織におけるジェンダーギャップ解消に積極的に取り組んでまいります。

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