「世の中に公式を残したい」
教師志望から一転、「ABEMA」マーケターとして描く未来

2021年から新しい未来のテレビ「ABEMA」で生中継をスタートした『メジャーリーグベースボール(以下、MLB)』。2021年最高週間視聴者数をけん引し、多くの野球ファンの熱狂を生み、注目を集めました。
その要因の1つにSNS戦略の成功がありました。仕掛け人は「ABEMA」公式Twitter責任者、当時入社1年目・宣伝本部の吉田です。
2年目からマネージャーとして働く彼の、「ABEMA」マーケターとしての仕事や今後の展望について話を聞きました。
「吉田、これどうにかならないかな?」
入社2ヶ月で任された公式Twitter責任者
──「ABEMA」のTwitter担当としてのミッションを教えてください。
「ABEMA」には番組ごとにTwitterアカウントがあり、それを活用して番組のブランディングと視聴者を増やすというのをミッションにしています。Twitterは即時性が高く報道との相性が良いメディアであり、「ABEMA」としてもメインで活用しているプラットフォームです。私は特定の番組ではなく、全ての番組を横断的にコンサルティングする立場で入っています。
何をどう伝えれば伝えたい情報が拡散され、ユーザーが反応し、番組のファンになってもらえるか、というのを日々企画し、設計・実行を行っています。

吉田将太
2021年サイバーエージェント新卒入社。入社後「ABEMA」のマーケティング・プロモーションを行う宣伝本部にてマーケティングを担当。2022年上半期グループ総会にて新人賞にノミネート。「FIFA ワールドカップ カタール 2022」SNS責任者。
「ABEMA」は番組のクオリティはもちろんのこと、話題性も重要視しています。そのため、番組制作の打ち合わせではどのように話題化させるかというところから考えて、番組づくりをしていくことも多いです。マーケティング担当として番組づくりから関われるというのも「ABEMA」ならではかと思います。
── 一番印象に残っている仕事はありますか?
入社して2ヶ月目のとある会議で「吉田、これどうにかならない?」と聞かれて担当することになったMLBの仕事です。学生時代は理系で、統計的に数字で証明することを得意としていたり、もともと野球をやっていたなどのバックグラウンドもあり、MLBのTwitter企画に関することで意見を求められました。
それから自身が企画したものが、なんと3週間連続でトレンド入りに。制作のスポーツ局の方からも毎週トレンドに入ったのは初めてじゃないかと言ってもらう程の成果を残すことができました。
──入社してすぐにそれだけ大きな案件に関われるのもすごいですね。
本当に社歴は関係ないなと感じます。事業フェーズとしてチャレンジしていかなければならない時期だからこそ、できることも増えるので、人が何人いようと1人あたりの裁量の大きさは変わらないんだと思います。
MLBでの成果を評価されて、新人賞にノミネートいただいてからは、他番組からも声をかけてもらう機会が増えたほか、「ABEMA」では2022年11月から「FIFA ワールドカップ カタール 2022」の全64試合無料生中継が決定しているのですが、そこのSNS戦略も担当することが決まりました。新卒1~2年目から世界規模のイベントのマーケティングに携われる機会はなかなかないと思うので、毎日が刺激的です。
理科の教師を目指していた学生時代
“割り箸を食べる研究者”からマーケターの道へ
──学生時代は教師志望だったそうですね。
そうなんです。人に選択肢を与えたり、引っ張ることが好きで教師を志望していました。ちなみに大学では“割り箸を食べる研究”をしていました(笑)

──そこからなぜ就職を?
影響の範囲を広げたいと思ったんです。理科の教師として教育実習に行って、教師だと影響を及ぼせるのは、特定のコンテンツのみ、対象が目の前の生徒だと感じ、もっと対象やコンテンツに幅を持たせたいと思いました。また、知り合いの先輩が就職してマーケティング職に就いていて、その面白さを聞いていたのもあり、商品やサービスを世の中に発信し、それによって人を動かす仕事がしたいと思い就職活動をはじめました。
──入社して1年経過しましたが、振り返ってみてどんな1年でしたか?
変化の数と幅がものすごく、落ち着くことのない1年間でした。「ABEMA」がチャレンジする事業フェーズだからこそ、自分のチャンスの数も圧倒的だったと思います。MLBだけでなく、さまざまな番組に参加させてもらい、知識の幅が増えたので、今後の自分のキャリアに活かしたいです。
1年前にはフラスコをふっていた人間が、まさかエンタメビジネスで、かつスポーツコンテンツに関わっているなんて思いもしませんでした(笑)
──仕事のやりがいは?
わからないことを解くことです。
一見できなさそうなことでも違う角度から捉えるようにして、自分の視点で突破する感覚が好きなんです。わかってることをわかっているように解いても面白くないと思ってしまうんです。制約があってできていないものを、どうやって突破できるかを戦略立てていく。そしてそれが反響として返ってくるとやりがいを感じます。
「世の中に公式を残したい」
マーケターとしてのキャリア
──今後「ABEMA」をどのようにしていきたいですか?
みんながスマホを開いたら、まず動画やSNSを見るように、まず「ABEMA」を見るという世界をつくりたいです。デジタルエンタメが時間を取り合う時代になっている今、それでも見たいと思えるコンテンツをつくり、それらを届けるマーケティングというものを確立していかなければなりません。そのために、毎日挑戦し続けています。
──今「ABEMA」で働く面白さは?
事業として一番面白いフェーズだと思っています。動画市場が伸び競合も多いですし、ユーザーの時間は有限なので、いかにユーザーに選んでもらうかというところでマーケティング戦略が非常に重要になってきます。
また、上述したように年齢やキャリアに関係なくチャレンジさせてもらえるので、できること・やりたいことが無限にあり、いくら時間があっても足りないです。
──今後の目標はありますか?
“世の中のマーケティングを一歩進める”というのが私のビジョンです。私が研究していた頃は数千年前の偉人が考えた公式を使うこともあったのですが、それってものすごいことだと思っていたんです。ある意味、“ロマン”というか(笑)。
マーケティングでも、9セグマップやAIDMAモデルなど有名なフレームがたくさんありますが、私自身、戦略を立てる上で、それらを参考にする場面が多いです。100年後の人が考えるマーケティングは、もっとクリエイティブであってほしいと思っていますが、いちマーケターとして、その手段ともなる「公式」を後世に残せたらな、と。そのためにもまず「ABEMA」を伸ばし、「新しい未来のテレビ」を実現したいです。
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ABEMAにおける生成AI活用の現在地──生成AI時代の開発とエンジニアの成長戦略

新しい未来のテレビ「ABEMA」では、サービスの成長とともに開発体制も進化を続けています。近年では、コンテンツ体験の向上や業務効率化を目的に、生成AIを活用した取り組みが開発局内でも進んでいます。
本記事では、プロダクト開発部門で生成AIの導入を推進してきたプリンシパルエンジニアの波戸と、レコメンド機能の開発を担うエンジニアリングマネージャーの菅にインタビューをしました。具体的な導入事例から現場での変化、生成AI時代のエンジニアに求められる学ぶ姿勢まで、「ABEMA」の開発現場における「生成AI活用の現在地」を聞きました。