【若手の育成】若手が“自走する”独自施策「YMCA」
20代社員の成長を目的とした、育成施策「YMCA」。
若手社員を中心に部署横断の組織を作り、自主的にサイバーエージェントの未来に必要な様々な施策を行っています。
この「自分で考え、自分で決めて、自分でやる」というセルフ・リーダーシップの考え方に基づいた取り組みを、専務執行役員の石田は「絶好の成長機会」と話します。
若手社員の育成に「YMCA」がどう寄与しているのか、本組織の8期理事を務める上田の言葉から紐解きます。
※「YMCA」とは、ヤングマンサイバーエージェントの頭文字から。
代表の藤田が評価、再設計した若手版「あした会議」
─まずは「YMCA」について教えてください。
20代社員の成長を目的とした、全社横断組織です。
20代のトップラインを引き上げ抜てきのチャンスを増やしたり、若手全体に企業カルチャーを浸透させることを運営理念としています。
会社の規模が大きくなることで課題となる、例えば、若手社員の活躍が全社で認知しにくいことや、以前と変わらぬ熱量を保ちにくくなる等を解決するために、2016年に発足。取り組みは多岐にわたり、当時から続いているものから新しいものまでありますが、今期は主に7つの施策を行いました。
その中でも特に注力したのが若手版「あした会議」※1です。
これは若手社員が会社へ提言できる機会として、発足当初から行っているものです。
新市場の開拓や参入の難易度が上がったことや、若手ゆえの知識不足で、年々アイデアが小さくまとまってしまうという課題を感じていました。
そこで、全社視点の課題や、サイバーエージェントの新しいチャンスポイントとなる、若手ならではの事業、制度を提案できるように再設計しました。
※1「あした会議」:あした(未来)に繋がる新規事業や課題解決の方法などを提案、決議する当社の重要な経営会議
─ 審査員を務めた代表の藤田が、今回の提案レベルの高さを評価したそうですね。どのように再設計したのでしょうか。
打ち手としては、2つです。
1つ目は開催時期。例年、サイバーエージェント全社の「あした会議」の前に、夏の風物詩として開催していましたが、今回は時期を後ろにずらしました。
これにより、全社の「あした会議」で出た課題や議論をキャッチアップして臨めるように。全社視点、役員の考える課題に対して、若手である自分たちだからできることは何かと考えやすくなりました。
2つ目は、メンバー編成を変え、オーバーエイジ枠を設けたこと。若手よりも知見のある社員を一人のメンバーとして組み込んだことで、チームのディスカッションの質が高まり、若手の思考や意思決定のスピードが格段に上がりました。
ー自ら課題を見つけ、改善し、解決する、という自走が出来ているのがいいですね。
審査員の役員陣が本気で向き合いたくなるような提案をしたいと、運営側で話し合いを重ね、今回の再設計に繋がりました。
施策を走らせて終わりではなく、ブラッシュアップを続けることで、効果の高い取り組みを続けていければと思います。
若手の可能性を広げるための「YMCA」
ー「YMCA」の意義や成果をどう捉えていますか。
若手の抜てき機会の創出やトップラインの引きあげに、貢献できていると感じます。
もちろん、その要因は本人の努力あってこそですが、若手社員が今まで以上に努力をする動機づくりや、その努力の方向性をより良いものにしていくきっかけを「YMCA」から提供していけるよう意識しています。
というのも、20代のうちにどれだけ身の丈以上の経験ができ、どこまで成長できるかが、30歳からのスタートラインの高さに影響します。ですが、どうしても目の前の仕事に一生懸命になるあまり、視野が狭くなりがち。だからこそ、自分の殻を破る沢山の経験をし、広い世界や高い視座を知る機会を数多く創出していく必要があると考えています。
私が考える「YMCA」の1番の価値は、役員や先輩社員、若手同士といった上・斜め・横での接点を生む場であること。若手にはそれをうまく使って、自分がやりたいことにどんどん挑戦し、自分のキャリアにおける選択肢や可能性を広げてほしいです。
現に私が今、株式会社ゼルビアの代表取締役COOをやっているのも「YMCA」あってこそ。
入社2年目の時に社長の藤田に向けて自分のキャリアをプレゼンする機会があり、自分はサッカーが好きで、将来スポーツ経営に携わりたいと伝えました。それを藤田が覚えていて、「ゼルビアをやってみない?」と抜てきのチャンスをもらいました。
そんな風に「YMCA」がキャリアの転機をもたらした社員は、私だけではありません。
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