「ABEMA」が次のステージへと飛躍 「新しい未来のテレビ」としての手応え

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新しい未来のテレビ「ABEMA」は、テレビのイノベーションをコンセプトに、いつでもどこでも繋がる社会インフラを目指しています。
2016年にゼロから立ち上げ、今年は開局から7周年。順調に利用者を伸ばし、重要視しているWAU※もスポーツコンテンツ等の配信により過去最高を更新しました。
節目となる10年を前に、次のステージへ進む飛躍の機会を迎えた「ABEMA」について、専務執行役員で(株)AbemaTV取締役の長瀬に聞きました。
※ WAU(Weekly Active Users):1週間あたりの利用者数

「FIFA ワールドカップ カタール 2022」でフェーズが変わった

 ─ 現在の「ABEMA」の状況をどのように捉えていますか。

開局当初から「10年でメディアとして成立させる」と掲げて取り組んできましたが、確かな手応えを感じています。
その理由の1つは、「FIFA ワールドカップ カタール 2022」全64試合無料生中継の成功。「ABEMA」が次のステージへと飛躍する好機となりました。

過去5年かけて積み上げた500万WAUを「FIFA ワールドカップ カタール 2022」を機に1年で同数ベースアップし、現在は約2,000万WAUに。それに伴い、広告や課金収入にとどまらず周辺事業も着実に成長しており、赤字縮小フェーズに入ってきました。
「ABEMA」の利便性やクオリティの高さを日本中の多くの方に知っていただけたことで、その後の取り組み等にも好影響が出ています。クライアントやコンテンツホルダー、出演者など様々なビジネスパートナーとの信頼度と期待値が上がり、関係性が一段進化しています。

また、「FIFA ワールドカップ カタール 2022」を通して、技術、クリエイティブ、マーケティング、運用など自社アセットの強さにも、自信を得ました。
とりわけ、技術においては、日本において過去最大の同時接続数を記録した日本戦をインターネット配信の生中継で届けるという大きな挑戦。高品質で安定した映像を届けられたことは、何よりの証明です。

インターネットサービスの特性を生かし、数台のカメラ映像から好きなアングルを選ぶことができる「マルチアングル映像」や、声援を投げかけ合いながら観戦できる「コメント機能」、試合中に試合情報・選手情報などを観戦しながら確認できる「試合データ」なども迅速に開発。テレビ放送ではできない、スポーツの新しい視聴体験を提供できたことも、高い技術力の所以です。
 

「いつでもどこでもつながる社会インフラ」であるために

  ─ 動画配信サービスは競合が多いですが、競争優位性とは。

「ABEMA」は、国内唯一24時間365日放送しているニュース専用チャンネルを有し、それを無料で提供していることです。災害時のニュースや世の中の関心が高い記者会見等、流動的にチャンネル構成や番組編成できる強みは、社会インフラとしての意義も大きいと感じています。多くの方が、今、見たいと思っているコンテンツを、全ての方に提供できるメディアであり続けたいと思います。

また、「ABEMA」は開局以来、ニュースをはじめオリジナルの恋愛番組やドラマ、スポーツ中継、アニメ、将棋、麻雀など、テレビ放送では網羅できない多彩なジャンルを放送しています。将来的にはさらに拡充したいと考えていますが、現在注力しているのは、スポーツとアニメです。

なかでもスポーツは、メジャーリーグベースボール(MLB)や、サッカーのプレミアリーグやブンデスリーガ、K-1、プロレス、大相撲、Fリーグと、メジャースポーツからマイナースポーツまで、これまで多くの中継を行ってきました。

2023年6月にはさらなるスポーツコンテンツ強化に向け、KDDI(株)とパートナーシップを締結。今後このような取り組みを強化し、「ABEMA」だからこそ実現できる新しいスポーツ視聴体験の提供に加え、スポーツ産業、文化の発展に寄与していけたらと考えています。
 

技術者のオーナーシップが生かせる仕組みとカルチャー

 ─ 「ABEMA」が技術力に長けている理由はどこにあるのでしょうか。

サイバーエージェントは創業以来、インターネット産業を軸足に事業を展開してきましたが、2006年に「技術のサイバーエージェント」を掲げ、エンジニアを内包し、技術力を強化。技術研究や人材の採用・育成など、積極的に技術革新への投資を行ってきました。
クオリティを落とさずスピーディに開発することを競争力としてきた実績や知見が「ABEMA」にも生きています。

 ─ エンジニア育成において大事にしていることとは。

特に大事にしているのは、オーナーシップ・カルチャーです。その醸成には、技術者による自主性と責任感を持った創造性の発揮、変化への柔軟な対応、包括的な取り組みの積み重ねが欠かせませんが、その上で最も重要なのは、技術者自身に機会と裁量を与えることだと考えています。

自分が担当するサービスをもっと良くしたい、所属するチームはこうしたらもっと良くなると思った時、自ら提案し実行できる環境。そして、そのような行動をしっかり評価すること。技術版「あした会議※」の開催や、評価制度の刷新など、機会と評価の好循環を回す仕組みを徹底しています。

また、現在は生成AIを積極的に活用し、生産性向上にも務めています。
2023年4月には、AIを活用したコード補完ツール「GitHub Copilot」を全社導入しました。エンジニアの約7割が同ツールを使用しており、国内で1番ユーザー数が多いとのことです。

開発スピードや生産性向上をこれまで以上に加速させ、事業貢献に努めてまいります。

※「あした会議」:あした(未来)に繋がる新規事業や課題解決の方法などを提案、決議する当社の重要な経営会議

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