世界に通用する「最高品質か、唯一無二」のコンテンツを

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時勢やトレンドを捉えた独自の切り口が強みの「ABEMA」のコンテンツ。
多彩なジャンルの約25チャンネルを24時間365日放送していることに加え、オリジナルエピソード数は国内発の動画サービスで日本 No.1※を誇ります。
群雄割拠な動画配信サービスとは一線を画し、「無料・生中継・同時性・報道・利便性」という独自の「新しい未来のテレビ」を目指す「ABEMA」のコンテンツ戦略を、執行役員でABEMA編成局長の谷口に聞きました。
※自社調べ(2023年1月)

─ コンテンツの編成方針を教えてください。

現在は「最高品質か、唯一無二」という方針を掲げています。
外資の動画配信サービスが普及し、視聴者の求めるコンテンツの品質は圧倒的に引き上がりました。熾烈な品質勝負の中で、世界に通用するコンテンツを目指しています。

2023年2月には「Netflix」とコンテンツパートナーとしてプロジェクトを始動し、同年6月から配信した「ABEMA」のオリジナル恋愛番組「オオカミちゃんには騙されない」は、Netflixのランキングで4位※になるなど手応えを感じました。この取り組みは「ABEMA」の世界進出への足掛かりだけでなく、クオリティ勝負という観点で世界水準の制作意識を社内にもっと持ち込みたいという意図もあります。

─ 品質向上のために取り組んでいることを教えてください。

様々ありますが、オリジナル企画制作のプロセス刷新は、スピードとクオリティの両面から効果を感じています。
企画から放送までを3工程に分類し、まずは企画自体の品質が基準を満たしているか細かく検証し、48時間以内に企画者にフィードバック。
続いてキャスティングや詳細の演出プランで精度を高め、その段階ではじめて正式なグリーンライトを灯します。
最後の工程で、実際の作品の仕上がりをみて、私やジェネラルプロデューサー主導のもと最終品質判断を行い、その質や期待に応じて、マーケティング投資規模を決定しています。

その新しい制作プロセスが奏功したのは、バラエティ番組「世界の果てに、ひろゆき置いてきた」や、恋愛番組「シャッフルアイランド」。各ターゲット層において放送されるたびに話題となり、多くの視聴を集めました。

─ コンプライアンス面に対しては、どのように考えていますか。

視聴者の立場にたった全方位的な配慮は必要だと考えています。特に、各方面からの信頼度と期待値が上がった「FIFA ワールドカップ カタール 2022」の後は、その意識は一層強まっています。

ですが、不明瞭な忖度、もはや理由の分からない既存ルールみたいなものは撤廃するという考え方は、開局当初から変わっていません。

誰かにとって不快でないか、誰かを傷つけてしまわないかというのは当然考えながらも、それをトレードオフにせず、とにかく人の心に訴えかける面白さの追求と高い倫理観の両輪を回しながら、制作していければと考えています。
※「オオカミちゃんには騙されない」:Netflixランキング TOP10入り、4位獲得(2023年6月12日~6月18日週)

「作ると届けるを分断させない」制作体制

─ 現在の制作体制はどうなっていますか。

ドラマやバラエティ等のオリジナル作品は、コンテンツスタジオ「BABEL LABEL」や社内外の優秀なクリエイターと協業しながら企画、制作しています。
そんなクリエイティブの傑物たちと、インターネットのビジネスやマーケティングに長けた社内の人材を掛けあわせて世の中に広げる。当面は、活性化にも注力しながら、このやり方を推進していく予定です。

よく「作ると届けるを分断させない」と言っているのですが、限られた宣伝手段だけで視聴者に届けられた旧来のやり方とは異なり、今はコンテンツの企画や調達段階からマーケティング設計は不可欠。その点、インターネット領域で幅広くエンターテインメントビジネスを展開してきた当社には独自のノウハウや知見があります。

─ インターネットを起点としたマーケティング力は、当社の強みですね。

インターネットの特徴は、ユーザー間の情報拡散力が速く、かつその影響力が強いこと。このことを踏まえたコンテンツづくりは元来「ABEMA」の得意とするところです。

見る前から面白い、そして単なる読後感の良さよりも、何か論争が巻き起こっても思わず感想を言いたくなるような会話の発火点みたいなものを仕込む。時勢やトレンドを捉えた独自の切り口が強みであるコンテンツづくりに、さらなる磨きをかけていければと思います。
 

「日本の閉塞感を打破する」コンテンツを届け続けたい

─ 今後の展望を教えてください。

サイバーエージェントのパーパスに「新しい力とインターネットで日本の閉塞感を打破する」とありますが、日本に活力をもたらすコンテンツを今後も増やしていきたいです。

例えば「FIFA ワールドカップ カタール 2022」やメジャーリーグベースボール(MLB)。
世界で活躍する選手の姿に、私も含め多くの日本人が勇気づけられました。中継のたびにスポーツが持つ力を強く感じています。

視聴者の心を打つコンテンツは世の中に沢山あります。そんなコンテンツを数多く、適切に届けられるような唯一無二のメディアを目指していきます。

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