「エンジニア出身の経営者を目指してみたい」もらったチャンスに真摯に向き合い続けた結果、変化したキャリア観

技術・デザイン

サイバーエージェントでは多くのエンジニアが各事業で活躍していますが、そのキャリアは実に多様です。
NTTドコモと設立した「株式会社Prism Partner」が提供する広告配信システムの開発責任者を務める中村は、入社後さまざまな経験を経る中でキャリア観が変化したと語ります。入社して5年でキャリア観がどのように変化したのかを聞いてみました。

Profile

  • 中村親里
    2017年新卒入社。広告配信プロダクト 「Dynalyst」の開発・運用を約3年半担当した後、伊藤忠商事・ファミリーマート・NTTドコモの3社とともに立ち上げた「株式会社データ・ワン 」にて、広告配信システムの開発・運用を約1年半担当。2022年6月からは、NTTドコモと設立した「株式会社Prism Partner」が提供する広告配信システムの開発責任者を務める。

── これまでのキャリアと、今担当しているお仕事について教えてください。

2017年に新卒入社し、最初はAI事業本部が提供する広告配信プロダクト「Dynalyst」で、秒間数十万のリクエストをさばくサービスを設計・開発・運用を担当しました。「Dynalyst」は約3年半担当していたのですが、当時は技術力を磨き上げることが自分の中で最優先課題。ひたすら目の前にある実装に向き合い、サーバーサイド、インフラ、フロントと領域を跨ぎコーディング漬けの日々でした。

その後、2020年9月に伊藤忠商事・ファミリーマート・NTTドコモの3社とともに立ち上げた、デジタル広告配信と広告代理店業を行う合弁会社「株式会社データ・ワン 」にて、広告配信システムの開発に従事し、約1年半担当しました。この時にはじめて、広告配信システムを0→1で立ち上げる経験をさせてもらいました。「どういった配信システムを構築できれば独自性・優位性があるものを作れるか?」というところから、いちメンバーとして一緒に議論に参加させてもらいながら、開発を進められた経験は、非常に学びがありました。

昨年6月からは、NTTドコモとサイバーエージェントで設立した「株式会社Prism Partner」において、広告配信システムの開発責任者を務めています。8,900万人以上の会員基盤を持つNTTドコモと国内屈指のデジタル広告の実績を持つサイバーエージェントが、お互いのノウハウとアセットを活かした新たな広告商品を提供しています。

── 新規広告配信システムの立ち上げを開発責任者としてやってみて、どんな苦労や工夫がありましたか?

フェーズによって苦労したポイントは様々ですが、初期はスケジュールとの戦いでした。新規立ち上げということでスピード感も重視したかったですし、NTTドコモならではの膨大なデータ量を生かしきらなければという責任感や、売り上げを作れるプロダクトにしなければいけないプレッシャーも感じていました。

「Dynalyst」「データ・ワン」でも広告配信システムの開発・運用の経験を積んでいたのでシステム自体の全体図は見えていたものの、活用するデータの種類は異なる且つ、これまで扱ってきたデータと比較して情報量が遥かに多かったので、どう味付けしていくかは悩みました。

新規プロダクトなので、技術選定も1から自分たちで行いました。サイバーエージェントは2013年に現組織の前身となるアドテク専門組織を立ち上げ、データを活用した広告配信システムを多数開発・運用してきた知見があるので、スムーズにいった部分も多かったですが、開発速度を上げるために、AI事業本部が運営する広告配信システムとしては初となるGo言語を採用したり、使用Saasを一部刷新するなど技術的なチャレンジもしました。初期の立ち上げ時は私を含めてエンジニアメンバーは4人。少数精鋭で皆で意見を出し合いながら、新規プロダクトの立ち上げを推進できたことは非常に良い経験でした。

── リリース後はいかがでしたか?

立ち上げ初期の広告配信システムにおいて、配信結果をもとにいかにPDCAを効率良く回していくかが1番大事なので、リリースしてからが本番だという気持ちもありました。

初期リリースの後も必要な機能を追加したり、配信結果をもとに広告配信を効率化・最適化するための運用が必要なので、開発メンバーは1年で4人→16人に増えました。開発メンバーが増えると、当然ながらマイクロマネジメントができなくなりますし、意見が揃わないこともあります。そのため、その議論の中で一番譲れない重要なポイントはなにか、を明確にし極力全員が納得できるような結論になるように心がけています。それでも難しい場合には、最終判断を私が行うこともありますが、その際には極力なぜその結論に至ったのか、筋の通った説明が出来るよう心がけ、皆が同じ方向を見ながら開発に集中できるチームを目指しています。

またそのフェーズで、メンバーへの権限をどんどん委譲していくスタイルに変えていきました。権限委譲しないと単純に回らないという側面もありますが、自分自身が成長したターニングポイントを振り返ると、実力より少し背伸びした仕事を任せられた時だと気付いたからです。この人だったら任せられる、という相手とタイミングを見極めることを繰り返しているうちに、1年半でとても強い開発チームになってきている手応えがあります。

── マネジメントにおいて、他に大事にしていることはありますか?

私が背中で引っ張るタイプのリーダーではないというのもありますが(笑)、チームの方針はみんなで議論して決めることを大事にしています。意見が反映される組織を作ることで、メンバーの目線も引き上がると考えていますし、私自身、プロダクト作りをするうえで、やっぱりチームで議論しながら良いものに仕上げていく過程が好きなんだと思います。

── 今の仕事の面白さ・やりがいを感じる瞬間ってどんな時ですか?

NTTドコモの豊富なデータをどうセキュアに保ちながら、価値あるものにしていくか?という大きなチャレンジができていることにやりがいを感じています。立ち上げ期を過ぎて、今まさにクライアントの広告効果に向き合う日々ですが、プロダクトとしての伸びしろがまだまだあるので、その挑戦の一端を担えることは有り難いですね。

あとは根がエンジニアなので、普通のサービスを作るだけでは得られない、高トラフィックを捌かなければいけない経験ができているのも面白いポイントです。

── 今年で6年目のキャリアですが、この6年で変わったこと・変わらないことはどんなことでしょう?

キャリアビジョンは経験値が増えるにつれて変化してきたかもしれません。大学時代にコンピュータサイエンスを専攻して、ひたすらコードを書く授業がすごく楽しくてエンジニアの道を選んだくらいなので、入社後数年はずっと現場でエンジニアとしてコードを書き続けたいという気持ちを持っていましたし、マネジメントにもあまり興味がありませんでした。ただ自分が今何をすべきかを常に考え、優先順位を決め、自分で言うのも何ですが一生懸命目の前の仕事に取り組んできました。

そうしているうちに、色んなところで声をかけてもらえるようになり、技術書の執筆や技術カンファレンスでの登壇、採用リーダーとしての経験、データ・ワンの立ち上げに声をかけてもらえたり、多くのチャンスをいただいてきました。私自身自分から手をあげてチャンスを掴みにいくことは決して得意ではないので、そのぶん声をかけてもらったことや任されたことは積極的に引き受けるようにしています。
いただいたチャンスに飛び込んでみると、見えてくる世界が広がり、エンジニアとしてスキルアップに繋がる実感も持つようになりました。そうなると、より視座の高い仕事をするためにはマネジメントやビジネスの経験もしてみたいと思うようになり、今、開発責任者というポジションで仕事をさせてもらっています。

ただやっぱりコードを書くことが好きなので、そこは変わらず諦めていませんし、今後も諦めるつもりはありません(笑)
 

── 最後に今後のキャリアビジョンについて教えてください

まずは、今のプロダクトに真摯に向き合い、より価値あるものにしていくことが最優先です。長期的な目線でいうと、エンジニア出身の経営者を目指すのも面白そうだな、という気持ちが湧いています。まだ全然現実味はないのですけれど(笑)

数年前まではいちエンジニアとして、プロダクトの新機能を開発すること・コードを書くことにやり甲斐や楽しさを感じていましたが、開発責任者という立場になったことで、プロダクトを市場の中でどうグロースさせていく必要があるのか、そのうえで技術者が解決できることは何なのか?上流工程から考えることの面白さ・可能性に気付いたからかもしれません。

サイバーエージェントは世間的にビジネスが強いイメージですが「技術のサイバーエージェント」をうたう中で、エンジニア出身の経営者がもっと増えると面白いだろうなと思っています。

── 25卒新卒採用がスタートしました。学生の皆さんにメッセージをお願いします。

当社は、スピード感を持って決断しどんどん挑戦する風潮があり、それが会社の原動力であり一つの強みだと思っています。それだけ新しい技術に触れる機会や、入社時には想定できない様々な方向性のチャレンジ機会も多いと思います。エンジニアとしてただ開発するだけではなく、スピード感や変化に対応できる能力が求められるチャレンジングな現場で、一緒に誇れるプロダクトを作りませんか?
 

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