最優秀ベストトレーナーが考える
withコロナ時代に求められるトレーナー像

カルチャー

2020年度のサイバーエージェントグループ全社表彰で初代の最優秀ベストトレーナー賞を受賞した美濃部(インターネット広告事業本部)。先日ご紹介したトレーナー研修「トレパス」※ で披露した育成メソッドは、多くのトレーナーから共感を集めました。
フルリモート環境から始まった2020年の新卒育成。そのような状況下でも常にトレーニーの視点に立ち、真摯に成長に向き合い続けた美濃部が思い描く、“withコロナ時代の最強のトレーナー像”とは?

リモート下でも新卒が急成長するサイバーエージェントの仕組み「トレパス」 

Profile

  • 美濃部 俊輔
    株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業本部
    2018年株式会社サイバーエージェントに新卒入社。インターネット広告事業本部に配属され、営業として様々な大手企業を担当。事業部の組織活性や育成に加え、新卒採用にも携わっている。2020年度サイバーエージェントグループ全社表彰で最優秀ベストトレーナー賞を受賞。

未曾有の状況下だったからこそ、これからの時代のトレーナーとしての指針を見いだせた

ーリモートワーク環境での新卒育成を振り返ってみて、いかがでしたか?
 

氏名

美濃部

リモートワークでの育成という初めての経験を通じて、これからの時代のトレーナーとしての指針を見いだせたように個人的には感じています。
これまでもトレーナーとして複数人の育成に携わってきましたが、これまでと環境が違う昨年は、例年以上にたくさん悩み、考え抜き、そしてたくさんのトライアンドエラーを繰り返した1年間でした。これまでは意識せずにやっていた、できていたことを改めて言語化し、トレーニーの言動や考えをよく見ながら意識的に考えて行動するようになったのは、コロナという未曽有の状況が導いてくれたのではないかと思います。

ー先日登壇した「トレパス」のLT研修の冒頭、“最近の若者の特徴”についても紹介されてましたよね。
 
氏名

美濃部

私自身が感じる“最近の若者”の特徴は、大きく2つあると思います。
(1) スマートに物事をこなす
(2) 失敗すること、怒られることを恐れる

偉そうに言っていますが、この2つ実は内定者や新卒の頃の等身大の自分なんです。当時は自分から先輩社員になかなか話しかけられなかったですし、怒られるのが怖かったんです。すべてに「イエス」と答えてました(笑)。
もちろんすべての若者が当てはまるわけではないとは思いますが、新卒や採用で学生と接する中で、その傾向が強いのではないかと感じています。さらにリモートワークという先輩の姿がなかなか見えづらく、より心の距離を感じてしまいやすい環境です。だからこそ、後輩を支える立場である我々トレーナーが、後輩に寄り添い、彼・彼女らを理解しながら、ともに成長していく必要があると感じています。

大切なのはトレーニーの目線で成長課題に向き合うこと

ー「トレパス」でご紹介していた、トレーニーと接する上で意識している3つのポイントついて教えてください
 

氏名

美濃部

1つ目は目線です。
「自分が新卒で自分がトレーナーだったら、どうしてほしいか?」と常にトレーニー目線になって考えるようにしています。

たまに「なんでそんなこともできないの?」という会話を目にしますが、新卒からすれば仕事の多くが初めて経験することですし、社会人生活に慣れてないのは当たり前です。正直、私も言いたくなることもあります。そういう時は、自分もできなかったよね、と当時の姿を振り返るようにしています。
「なんでできないの?」ではなく、「トレーニーがどこでつまずいているか」を明確にしてあげる。トレーニーを成果に導くためにヒントを与えることがトレーナーの役割のひとつだと考えています。

トレーニーの佐々木 (20新卒)と談笑する様子
トレーニーの佐々木 (20新卒)と談笑する様子

氏名

美濃部

2つ目は、対話です。
毎日トレーニーと対話する中で、特に次の3つを心がけていました。

(1) 自己開示をたくさんする 
人は自分といくつも共通点がある人に対して親しみを感じ、心を開きやすいです。だからこそ、お互いに自己開示をたくさんするべきだと思います。
特にリモートワークの場合、コミュニケーションがついつい仕事の話だけになりがちです。私は毎日のトレーニーとの定例MTGのうち、必ず10分は仕事以外の雑談をする時間を設けてお互いについての情報交換を行っていました。

(2)  小さいことでも毎日褒める
「トレパス」研修のトレーナーチェックリストにも【ほめ>つめ】という項目がありましたが、私も必ず毎日褒めるようにしています。怒られ慣れてないからこそ、トレーニーの意見を引き出すには“褒め”が大切です。
その一方で、トレーナーの皆さんが大事にしていることを伝えるために、叱ることも大事です。むやみやたらに叱るのではなく、トレーナー自身が大事にしていること、もしくはその価値観に反したときは、きちんと叱るべきです。そしてできるようになったら、必ず褒めてあげてください。
 
(3) あえてお互いのダメなところを言い合う
トレーナーからトレーニーに意見を伝えることはよくありますが、その逆、トレーニーからトレーナーに意見やダメ出しをもらうことはあまり無いのではないでしょうか。しかし、私たちトレーナーも間違ってしまうことだってあります。トレーナーの成長において、間違いや自分のダメな部分を受け入れる強さも大切だと思います。
自分の価値観を押し付けすぎるのではなく、たまにはトレーニーが何を考え、思っているのかぜひ耳を傾けてみてください。

氏名

美濃部

3つ目は、自己犠牲精神です。
モチベーションが仕事に大きく影響する新卒には、モチベーションの維持に対するケアも大切です。トレーニーのモチベーションの源泉をしっかりと把握し、時には自らを犠牲にしてでもトレーニーのモチベーションとなりうるものを優先させることがあります。
少し元気がなさそうだと感じたときは、自分の仕事が残っている状況でも美味しいご飯を一緒に食べに行ったり、友人や恋人と過ごす時間を作ってあげるなど、トレーニーが仕事以外の好きなことをしてリラックスできる時間を意識的に創出するようにしています。

育てる立場が自分自身も成長させてくれる

ートレーナーとしてアップデートを図るために、普段どういうことをしていますか?
 

氏名

美濃部

私もトレーナーとしてまだまだ完璧とは言えません。だからこそ、周りのトレーナー・トレーニーが実践していることもどんどん取り入れ、トライアンドエラーを繰り返すようにしています。
新卒採用にも携わっており、その中で新たな価値観に触れ、気付きを得ることも多いですね。社内だけでなく、社外の色々な方とお話する機会も積極的に増やし、自分の価値観を広げることは意識するようにしています。多様な価値観に触れながら相手の懐に入り込み、人間関係や信頼関係を築く訓練をしています。

ー育成経験を通じてどのようなところにご自身の成長実感を感じますか?
 
氏名

美濃部

他の人に教えるという経験は自分の復習にもなると思います。相手が理解できるように嚙み砕いて、分かりやすく教えようと思うと、意外と自分が知らないことに気付くことも。業務に関する知識や概念への理解深め、定着を図ることができます。
また、コミュニケーション能力が格段に増しました。これまで自分とは違う人生を歩んできたトレーニーと日々接する中で、彼・彼女らの考えや想いに共感し、嚙み砕いて言語化するという経験は、自分の理解力やコミュニケーション能力を大きく向上させたように思います。

トレーニーの人生に責任を持つことで、視点が変わります。トレーニーの成功や成長を誰よりも1番に考えるので、「for me(自分のため)」 から「for someone / team(誰か・チームのため)」と他者を思いやる思考が強くなります。
また育成経験を経て、トレーニーだけでなく、取引いただいている顧客に対しても同じような考えを持つようになりました。これまで以上に「顧客視点」に立った営業の姿勢、スタイルに変わったように感じています。

ー最後にご自身が考えるトレーナーの意義について一言お願いします
 
氏名

美濃部

サイバーエージェントに限らず、多くの企業がトレーナー・トレーニー制度を導入していると思います。自分の仕事を抱えながらのミッションなので、なかには負担に感じる人もいるかもしれません。しかし、その経験は自分の成長に必ずつながりますし、トレーナーがトレーナーらしく活動、活躍できれば、組織もより強くなるのではないでしょうか。

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リモート下でも新卒が急成長するサイバーエージェントの仕組み「トレパス」とは

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新型コロナウイルスの感染拡大によりリモートワークが推進される中、「人材育成」の難しさを痛感している企業も少なくないのではないでしょうか。コロナ禍の2020年4月に入社した217名の新入社員の成長を促し、パフォーマンスの最大化を図るために当社が実践しているトレーナー研修「トレパス」について、研修の設計・運営を担当した事業部人事の桂木、山本の2名にインタビューしました。

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