神奈川県とタップルが目指す新しい結婚支援
【対談】神奈川県×タップル

2023年11月、神奈川県とマッチングアプリ「タップル」は若い世代の結婚支援に取り組むため「マッチングアプリの適正利用促進に関する連携協定」を締結しました。※1
2023年に結婚したカップルが出会ったきっかけの25.0%が「マッチングアプリ」※2だという調査結果もあるほど定着したアプリ婚。本記事では、神奈川県がマッチングアプリと連携して目指す「若い世代の結婚支援」について神奈川県青少年課伊藤里佳子様にお話を伺いました。
(聞き手:タップル 浦辻 本インタビューは2024年2月に実施しました)
※1 マッチングアプリの適正利用促進に関する連携協定
※2 2023/11/16 明治安田生命「いい夫婦の日」に関するアンケート調査より
4人に1人がアプリ婚という時代

浦辻
神奈川県のマッチングアプリとの取り組みは初めてになりますよね。
結婚支援として“今っぽい”取り組みだと思うのですが、どのような背景で協定締結に至ったのでしょうか?

伊藤様
知事と若手の結婚や出産、子育てに関して「ガチトーク」という政策提案イベントを実施した際、「若い世代を中心にマッチングアプリの利用が普及しているよね」という話があり、今年令和5年度から事業化しました。
マッチングアプリは気軽に相手を探せるというメリットがありますが、一方で詐欺やなりすましなどのトラブルもあるので、県民にとって安心安全に使っていただくことを重視してIMSの認証制度※3をクリアした事業者さんと今回連携協定をさせてもらうことにしました。

浦辻
2023年に結婚したカップルの25%が出会いのきっかけにマッチングアプリという調査もありますが、マッチングアプリが浸透しているなと思う瞬間はありますか?

伊藤様
私の周りにもマッチングアプリを利用して交際や結婚に発展した人もいるので、とても浸透しているなと感じます。

浦辻
私の周りでも同様です。同僚も最近マッチングアプリで出会った方と結婚をして、結婚式でのお二人がとても幸せそうでした!

現代の結婚支援における課題とは

浦辻
若い世代の結婚支援に取り組む中で感じる課題や難しさを教えてください。

伊藤様
恋愛や結婚に対して積極的な人と消極的な人の二極化が結構進んでいるなと感じていて、
積極的な人は知人の紹介や、マッチングアプリを利用して出会いを求めていくと思うんですけど、消極的な人は、最近だと趣味に打ち込んでいる傾向があるので、恋愛や結婚の優先度が低くなってきているなと感じます。
そこを逆手にとって、趣味ごとに出会いの場を提供することもありだなと考えています。

浦辻
恋愛や結婚の優先度が低くなっている理由として、コロナ禍でおうち時間が充実したことで、以前より外に出会いを求める人が少なくなったのかなと感じますね。
趣味ごとの婚活イベントなどでは、どんな内容が予定されているのですか?

伊藤様
一緒に何かをやることで自然と仲が深まる登山やスポーツです。
今やっているものだと料理が人気ですね。

浦辻
共通の話題があった方が話しやすいですよね!
「タップル」でも趣味タグといって、同じ趣味からつながる機能があり、会話のきっかけとして使われています。
若い世代にとっての出会いの場として、趣味というのは1つの大事な要素かもしれませんね。
婚活イベントでも、話題の提供も行うのでしょうか?

伊藤様
神奈川県でデートするならどこ?と言ったお題を提供したり、
参加者にミッションを提供して、グループで協力しながらクリアしてもらうなど話すきっかけ作りを工夫しています。

浦辻
ミッションがあると会話も弾み楽しそうですね!
結婚を希望する若い世代では、結婚に対してどんなハードルを感じているものなのでしょうか?
全国的に晩婚化が進む中で、若い世代では「結婚したいけど、若い間は難しい」と感じている人も多いのでしょうか?

伊藤様
国の調査によると、結婚しない理由として、一番多いのは「いい人に巡り会えない」で、次に「自由さを失いたくない」「必要性を感じていない」が割合として多いようです。
昔に比べて、結婚の優先度が低くなってきているのかなと感じますね。
ですが、私の周りでは結婚願望がある人が多いので、マッチングアプリや合コンに参加している人が多いです。

浦辻
そうなんですね。私の周りだと、20代は自分のやりたいことをやって、30代に結婚したいという人が多い印象です。
1人の時間が充実することで、あまり重要性を感じていない層もいるのかもしれないと思いました。
県民のみなさんの婚活の初めの一歩を後押ししたい

浦辻
「タップル」と地方自治体の連携協定についてユーザー調査を実施したのですが、その調査の中で、神奈川県とマッチングアプリ事業者連携についての印象について「新しいチャレンジをしている」「若者に寄り添っている」との回答が多数でした。
先ほど、政策提案イベント「ガチトーク」からマッチングアプリとの連携を行う流れになったとお伺いしましたが、そのあたりをもう少し深くお伺いさせてください。
本協定を通じて目指す結婚支援はどういったものなのでしょうか。

伊藤様
25%がアプリでの出会いなので、できるだけ若い世代のニーズに寄り添った行政サービスができたらなと思って始めた事業なので、若い方に寄り添いたいといった気持ちが一番強いです。

浦辻
マッチングアプリが主流になったのはここ3年くらいですが、
神奈川県としては、他の自治体より早いタイミングでマッチングアプリと取り組みしたいという意図もあったのでしょうか?

伊藤様
神奈川県よりも早く取り組みをやっていた自治体はありましたが、神奈川県が他の自治体より先行して“今っぽい”取り組みをしていくことは目指すべきところだと思っていますし、新しいチャレンジをしていると思ってくれていたら嬉しいです。
調査の中で、神奈川県とマッチングアプリ事業者との取り組みの認知がまだ少ないという結果も出ています。

浦辻
マッチングアプリ事業者との取り組みで、現状は実施できていないけど、将来的にこんなことやりたいと思っていることはありますか?

伊藤様
来年度に連携協定先の6社にご協力いただきつつ、マッチングアプリの利用を検討している方向けに、使い方講座のようなセミナーを開催したいと思っております。
また、結婚支援全体としては、ライフデザインセミナーを大学生向けに実施したり、結婚支援に精通している人を迎えて、各市町村が実施している結婚支援に対してアドバイスをしたりもしています。今後も、そういった形で多方面から力を入れていきたいと思っています。

浦辻
今後も様々な取り組みの可能性がありそうですね。
マッチングアプリの事業者である私たちも、今後より貢献できるように頑張りますので、ぜひ引き続きよろしくお願いします!
最後に結婚支援に対する伊藤さんの想いや、意気込みがあれば教えてください。

伊藤様
現在行っている婚活イベントや、マッチングアプリの事業者さんとの協力を通して、アプリの利用促進など色々な結婚支援事業を展開することで、これからも県民のみなさんの婚活の初めの一歩を後押ししていきたいなと思っています。
ぜひ神奈川県という地元で素敵な出会いを見つけていただけたら嬉しいです。

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