「オンライン営業」に特化したサイバーエースの
”リモート体制ではない” 本当の強み
オンライン研修、オンライン飲み会、オンラインデート・・・
コロナ禍で急速に普及が進む「オンライン〇〇」ですが、当社には2年前から「オンライン営業」を積極活用して企業のWebマーケティング支援を行う子会社、CyberACE(サイバーエース)があります。
オンライン上の営業活動を駆使することで、営業拠点に捉われることなく、全国各地のあらゆる企業に対応し、顧客満足度の高いサービス提供を実現しています。
そこで今回は、CyberACE代表の西島に、同社のオンライン体制や、オンライン営業で大切にしていることなどを聞きました。西島の言う、”リモート体制”ではないCyberACE社の強みとは。
もちろん、オンライン取材でお届けします!
Profile
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株式会社CyberACE 代表取締役社長 西島大
2009年新卒入社し、インターネット広告事業本部に配属。大阪支社にて、メーカー、教育、人材、通販クライアントなど幅広い業種に対する営業を経験し、福岡支社へ異動。2013年に、営業マネージャーとして、福岡支社の売上を2倍へ躍進させ、2014年からは福岡支社営業局長を務める。2017年「サイバーエージェント全社総会」ベストマネージャー賞受賞。2018年5月に株式会社CyberACEの代表取締役に就任。2019年10月「サイバーエージェント全社総会」ベストスタートアップ賞受賞。
これまでの常識を変えることで確立させた「オンライン営業」というスタイル
今でこそ世の中がリモート推奨の流れですが、2018年のCyberACE設立時「オンライン営業」は珍しかったのでは?
そうですね。2009年に新卒でサイバーエージェントに入り、10年営業職に就いていましたが、世の中の認識同様、「対面営業」が自分のスタンダードでした。
日中はクライアント先に出向き、夜は週5で会食というゴリゴリの対面コミュニケーションです(笑)
10年培った営業スタイルを変えることは難しくなかったですか?
CyberACE設立にあたって、リモートワークが定着している欧米の事例などを学び、日本企業のデジタル化に対する取り組みが、海外に比べて遅れていることを学びました。そのメリットを知っていくうちに、数年後には日本でもこの波が来ることは明白でした。
その直感を信じて、走りながら考えて行動する”アジャイル思考”と、1つ1つクライアントとの成功事例を積み重ねていくことで、自分自身の営業スタイルの在り方をマインドセットさせていきました。
当時のスタイルとしては珍しく、正解のないものだから、とにかく動くことが大事だったんですね。それにしても、コロナの影響とはいえ、予想通りになりましたね。
FacebookやGoogleも2020年末までリモート延長と言っています。クライアント側のマインドセットという意味においても、コロナは大きな転換の機会となりました。
自分達だけが変わるだけでなく、クライアントにもオンライン環境を受け入れていただかないと成立しませんから。
確かに双方の認識合わせが必要ですね。
新しいことって今までの常識ややり方を変えてみることから始まると思うんです。
正直、こんなにも早くオンラインの波がやってくるとは思いませんでしたけど。
コロナの影響で、思い描いていた未来が少しだけ早くやってきたという感じですね。
「リモート体制の強さは競争力ではない」。では、CyberACEの強みとは
CyberACEの「オンライン営業」の仕組みについて教えてください。
当社が営業拠点に捉われることなく、全国各地のクライアントにサービスを展開できるのは、「オンライングロース(Online Growth)」という考え方がベースにあります。
オンラインツールを駆使することで業務の効率化をはかり、クライアント成果の最大化を突き詰めるという意味。私たちの造語なんですけど、とても大切にしている考え方です。
オンラインツールは、ありとあらゆるツールをボードメンバー自ら試し、1番使いやすいものを選定しました。いくつか例を挙げると、リモート会議システム「Zoom」、契約や請求をオンライン上で一括管理できる決済ツール「BtoBプラットフォーム」、レポーティングの「CAダッシュボード」ですね。
そして、PCとは別に「iPad」を全社員に支給したり、クリエイティブ検証にはAI技術をフル活用します。
できるだけオンラインで完結させる仕組みを取り入れて、利便性と効率を重視した環境を整えています。
設立から皆でリモート環境の中仕事をしてきたので、今回のコロナでの全社的なリモートワークへの移行も、人事バックオフィスを中心に陣頭指揮を取ってくれたおかげで、組織変更がスムーズに進みました。
オンラインを駆使しているんですね。
設立以来、それこそ”アジャイル思考”で試行錯誤しながらCyberACEらしいリモート体制の仕組みを構築してきました。
ですが、それ自体は競争力だとは思っていません。
では、CyberACEの強みとは?
オンラインツールやテクノロジーを駆使して効率化を図ることで、広告効果向上などクライアントの成果に繋がっていることです。
オンラインによって生まれた時間は、ミーティングで意見を出し合ったり、クライアントの成果や満足度向上のための施策を考える時間に充てています。
「足を動かす」時間を「頭を動かす」時間に変えていくことで、より質の高いサービスを提供しています。
競合他社は対面営業を行っているわけですから、広告効果が同じならそちらを選びますよね。
だから、私たちはそれを上回るほどの成果と満足度をクライアントに提供しなければいけないんです。
後は、関係の質の高い組織力ですかね。本当に良いメンバーに恵まれていて、コロナ環境下でも活性化の施策を全員で取り組んでいて、一体感も生まれています。具体的には、全体朝会を週1から週2回へ、ランチや懇親の接点増加、全社でアフターコロナに向けた課題の打ち手を考える「未来会議」を行ったりしています。
今の環境下で、クライアントの満足度はどのように測っているのですか?
クライアントに直接ヒアリングやアンケートを実施し、きちんと可視化しています。
その要因の多くは、広告効果の高さからくるものだと思いますが、大切なクライアントの声をしっかり聞き、解釈ではなく一次情報の事実を受け止めて、組織改善につなげています。
なるほど。では、高い広告効果を出せる理由を教えてください。
色々あるんですけど、1番はサイバーエージェントの強みである広告運用力とクリエイティブ力を生かしていることですね。
グループ全体で豊富な広告運用の知見やクリエイティブ制作を専門に行う子会社があるので、その盤石なバックアップ体制とテクノロジーを活用。その結果、広告効果を生み出し、満足度の向上に繋がっています。
オペレーション業務を担うシーエー・アドバンスは沖縄にあるんですけど、少なくとも月に1度は必ず足を運びます。重要な戦力と捉えていることや、頼り甲斐のある仲間として感謝を伝えたり、意思疎通する時間を大切にしています。
クライアントとのコミュニケーションも同様で、オンラインは業務遂行のため、対面は信頼構築のため、とそれぞれ役割が違うんです。
だから、どちらか一方ではなくバランスを大切にして、クライアント満足度を徹底的に高めるというゴールに向かってサービスを提供していきます。
新時代に必要なのは「アジャイル思考」
これから「オンライン」は新たなスタンダードになりそうですね。
そうですね。そうなるとアウトプットの重要性はさらに増します。
受動的なスタンスでは限界がきて、自ら価値を生み出すという能動的な働き方が求めらるように。また、それにあわせた人事評価や組織マネジメントの方法も変わると思います。
そんな風に社会構造さえも変わるこれからは、とくかくやってみるという、前述の「アジャイル思考」がおすすめです。
固定概念を崩して、いち早くその変化に自分自身が慣れてしまうこと。初動が大事です。
では、CyberACEの今後の展望は?
産業の再構築や、デジタル化の加速で、当社が担う領域の拡大と重要性が増す好機と捉えています。この2年で培った組織力や体制を生かし、もっとクライアントを支えられるように全力で取り組んでいきます。
社名にもなっている「ACE」という意味は「最高」や「第一人者」という意味があります。その名の通り、「最高」の広告サービスを提供し、次世代の広告代理店の在り方を創っていく「第一人者」になりたいと思っています。
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【完全解説】サイバーエージェントの生成AI戦略
世界を席巻する、生成AIブーム。この言葉を聞かない日はないくらい、急速に私たちの日常やビジネスに入り込んできています。
しかし、日本の企業の中には、生成AIへの関心は高いものの、実際に予算を割いたり事業化を進めているのは約8%にとどまるという調査結果も※1。
一方で、当社は生成AIを事業化できている数少ない企業。生成AIを活用した広告制作で効果を出し、高い増収率を継続しています。
本記事ではその要因や、実績など、サイバーエージェントの生成AIの取り組みのすべてをお伝えします。
※1 PwC:「生成AIに関する実態調査2023」(2023年5月)