「サイバーエージェントって昔からそういうカルチャーですよね」
入社15年のキャリアを支えた3つのターニングポイント

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ネットバブル崩壊後、ネット企業の株価が軒並み上昇し、”第二次ネットバブル”が到来した2004年。サイバーエージェントの業績は通期黒字化を達成、また「アメーバブログ」を開設しました。この年に新卒入社し、インターネット広告事業部に所属する小倉は、「あの頃の社内の活気・勢いは本当にすごかった」と当時を振り返ります。
今年で入社15年。入社以来変わらず、インターネット広告事業部に属しています。
今回の「FEATUReS」では、彼のキャリアを3つのターニングポイントという軸でお伝えします。そして、小倉が感じる、変化対応力が強みの当社の、”15年間変わらないこと”についても聞きました。
 

大切なのは「人対人」ということ。
クライアントからの学びがキャリアの礎に

2004年に入社し、インターネット広告事業部の営業に配属されました。当時、入社後の研修はありませんし、新卒だからといって仕事が決まっているわけでもありませんでした。仕事は与えられるものではなく、自分で創るものという意識は当時のカルチャーによって備わったものかもしれません。

 

小倉 真吾 2004年新卒入社。インターネット広告事業本部にて一貫して営業に従事。営業局長を経たのち、2017年にエグゼクティブアカウントプランナーに転身。
小倉 真吾 2004年新卒入社。インターネット広告事業本部にて一貫して営業に従事。営業局長を経たのち、2017年にエグゼクティブアカウントプランナーに転身。

入社直後に、現在執行役員を務める石井と共に新規開拓したクライアントが国内最大手の総合インターネット企業。それから私がキャリアチェンジするまでの13年間、ずっと担当させていただきました。この企業との出会いが、最初のターニングポイントです。

本クライアントは、当時から幅広く事業を展開し、多くのネット広告を出していましたが、そのほとんどが代理店を利用せずに広告を配信していました。なんとか介在できるチャンスを見つけながら取引数を増やし、信頼を一歩ずつ積み重ねていきました。成長するインターネット広告市場、変化する広告商材、彼らのニーズの拡大に答えるのに必死でした。

―少ないチャンスを、どう成果へとつなげたのですか?

「武器を身につけた」、これが1つの要因かもしれません。これは石井から学んだことの1つで、自分だけの強みを持つことが大切ということです。当時、私の武器は、誰よりもフィーチャーフォンの知識を会得したこと。業界でそのプロダクトの広告について詳しい人はまだいなかったので、徹底的に詳しくなることで、彼らの信頼を獲得し、何かあったら聞いてもらえるような信頼関係が生まれました。

 加えて、独自の広告商材が高い効果を発揮したことも奏功し、取引額が広告事業にとって大きなインパクトへと成長。社内には同社専任の局や、オフィスが出来るほどの規模にまで拡大しました。

―このクライアントから学んだこととは?

担当期間13年、1,000人以上の方とお会いしました。クライアントへのホスピタリティや、どんな状況でも臨機応変に対応するという姿勢を、身をもって学びました。それらすべてが私のキャリアの礎となっています。
 

「働き方改革がさけばれる現在では到底考えられないような、公私ともに密接な時間でしたよ(笑)」
「働き方改革がさけばれる現在では到底考えられないような、公私ともに密接な時間でしたよ(笑)」

私が仕事をする上で、今でも大事にしている言葉があります。

2010年頃の話ですが、忙しさにかまけて少し雑な対応をしてしまった事がありました。それを見たゼネラルマネージャーの方(当時)から、「あなたにとっては小さな金額かもしれないが、この会社の営業1人ひとりが必死で創り上げてきたお金。それで、広告予算が出来ているのですよ。」と諭されました。この本質をついた言葉に、襟を正されたことは言わずもがな。クライアントと代理店という関係は、会社と会社との観点からみると、単にお金が動くだけなんですけど、そこには必ず「人対人」のやり取りが発生します。決め細やかなホスピタリティや、丁寧な対話、広告効果を最大化するための知識など、そこにどれだけ付加価値をつけられるかで、相手との信頼関係は変わってきます。
 その言葉をかけてくれた方とは、とうに仕事での接点はなくなっていますが、今でも半年に1度くらいは飲みに連れて行ってもらっています。

クライアントとこういう関係を築いている社員は、けっこういると思いますよ。そういう信頼関係の積み重ねによって、現在のサイバーエージェントの広告事業がつくられているんだと思います。
 

当社にて長きにわたり担当しているリクルートマーケティングパートナーズ社との対談記事。2015年6月公開
当社にて長きにわたり担当しているリクルートマーケティングパートナーズ社との対談記事。2015年6月公開

15年間変わらない、「チームサイバーエージェント」という魅力

2つ目のターニングポイントは、入社3年目頃に遡りますが、会社を辞めようとしたことです。
前述のとおり、幅広い事業を展開する本クライアントは、その分提供するサービス量も非常に多い。そのため案件が膨大に発生し、1週間で10件のコンペが並行するということもしばしばでした。それを1人で請け負ってしまったこと、苦労対効果に見合わないことが重なり、完全にキャパオーバーに。「もう無理だ」と自分の中で限界がきてしまったんです。
 

「一切の作業の手を止めて、1時間ぼーっと現実逃避しました。そのときの新橋のカフェの店内の様子は、今でも鮮明に思い出せます。」
「一切の作業の手を止めて、1時間ぼーっと現実逃避しました。そのときの新橋のカフェの店内の様子は、今でも鮮明に思い出せます。」

ーそれでも辞めなかった理由は?

目の前の大変な現実から逃げても意味がないと考え直しました。
万が一、転職したところで「案件を片付けてから辞めろ」と言われたでしょうしね(笑)。

 それと同時に、すべてを自分で抱え込むことのリスクも痛感しました。
実は当時の上司から、巻き込み力のなさを指摘されていたのですが、誰にどう頼めば解決できるのかわからなくて、周囲へ相談が出来ずに、協力者を見つけられずにいたんです。自身で組み立てた戦略の客観的な視点や、日々進化するテクノロジーの情報収集など、どう考えても1人で行うのは非効率でした。

それからは、部署関係なく各分野のプロフェッショナルを探しては意見を聞いたり、アポイントや会食に同席してもらうようにしました。現取締役の内藤をはじめとした多くの社員が、当時、自分の仕事とは関係なくても時間を割いてくれました。その時に、協力をお願いしたら皆嫌がらずにやってくれる、という気づきがあって、人を巻き込むということを覚えたんです。そうしたら、自然と仕事も順調に回りだし、クライアントとの取引額も増えていきました。

ー仕事に前向きに取り組む姿勢を応援しようというカルチャーがサイバーエージェントにはありますものね。

これまで多くのメンバーと一緒に仕事をしてきましたが、仕事への姿勢がネガティブな人はいないですよね。私の入社当時と比べたら、会社の規模も社員数も格段に変わりましたが、”人が魅力”というのは、15年間変わらない印象です。「素直でいいやつ」という採用基準、一緒に働きたい人を採用するというポリシーが、きちんと効いているんだと思います。

「最高の同期、チームメンバーに囲まれてここまできました。やはりサイバーエージェントの魅力は何といっても”人”です。」
「最高の同期、チームメンバーに囲まれてここまできました。やはりサイバーエージェントの魅力は何といっても”人”です。」

自分の成長=会社の成長。
新たな挑戦に遠慮もプライドもいらない


3つ目のターニングポイントは2017年。初めてキャリアチェンジをしたことです。
13年間担当したクライアントの営業担当を離れ、各プラットフォームのテクノロジーや最新の技術トレンドをキャッチアップできる、マーケティングの部署へ異動しました。同時に、新たなブランド広告主の開拓を行うというミッションを担うことになりました。自分に足りない知識を学ぶことで新たな武器を身につけながら、新規開拓ができる環境。改めて、仕事の面白さを感じています。

 ー新しいことへの挑戦は、長年築いたキャリアを手放すという意味でも大変ではないですか?

同じキャリアを貫くことも新しい挑戦も、どちらも大変だと思います。
サイバーエージェントには、抜てき人事のカルチャーがありますが、自ら手を挙げて意思を示さないと、そこは誰も拾ってくれないじゃないですか。
うまくキャリアのレールに乗ってしまえば、その後は自動的にキャリアを積めたり、ポジションが上がったりする会社もあるかも知れませんが、ここはそうじゃない。例え今はうまくいっていても、過去の自分の”武器”がいつまで通用するかわかりませんし、いつか必ずいきづまると思います。

もしかしたら、周りは大変だったもしれないですけどね。キャリア10年以上のベテランが「これわからないので、教えてください!」ってくるんですから(笑)。でも、自分の成長が会社の成長と捉えたら、遠慮なんかせずに、どんどん周りを巻きこんで吸収したほうがいいですよ。
 

 

これからも挑戦を重ね、自らのキャリアを創っていく

ー今後、挑戦したいことを教えてください。

現在の私のミッションの1つは、ブランド広告主を中心とした新規開拓。ブランディングにデジタル広告を活用する企業が増えていますが、この波を捉え、サイバーエージェントがこのマーケットの中心にいられる様、存在価値を高めていきます。

今、「エグゼクティブ・アカウントプランナー」という立場ではありますが、役職への固執は一切ありません。肩書きなんて何でもいいんです。会社にとってプラスなこと・やるべきことがあれば、どんなポジションであっても発言・行動するべきですし、サイバーエージェントって昔からそういうカルチャーですよね。

今後もさらに挑戦を重ねて、自らキャリアを創っていきます。
自分の意思なくキャリアが形成されていくことほど、怖いものってないですよ。誰かに引きずられるより、自分が周りを引きずっていけるような人生を歩みたいと思っています。
 

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当社ではAI時代においてもリーディングカンパニーであるために、技術力を駆使して会社の持続的な成長を創出することを目指しています。2006年より「技術のサイバーエージェント」ブランドを掲げていますが、それらを実現するため2023年を「生成AI徹底活用元年」とし、様々な取り組みを進めています(参照:「AI時代においてもリーディングカンパニーを目指す、サイバーエージェントの技術戦略」)。

AIによって、技術者を取り巻く環境は大きく変化しましたが、その最たる例がGitHubが提供するAIペアプログラマー「GitHub Copilot」ではないでしょうか。当社では2023年4月の全社導入以来、対象となる1,000名以上の技術者のうち約8割が開発業務に活用しており、アクティブユーザー数日本一、またGitHub Copilotへのコード送信行数、GitHub Copilotによって書かれたコード数も国内企業においてNo.1の実績です。

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