【新卒配属×DX】事業と人材を伸ばす「適材適所」
当社では社員の能力を活かすことが事業拡大の原動力になると考え、
「採用・育成・活性化・適材適所」を人事施策の重要な軸と定めています。
2023年4月からビジネスコースの新卒配属では、意思決定のサポートとして経済学を活用した配属マッチングシステム「miCAel(ミカエル)」※1を導入。
一人一人との配属面談に加え、データに基づいた客観的指標を組み合わせることで、最適な配属を目指しています。
アナログ×デジタルをかけあわせた適材適所の取り組みをご紹介します。
※1「miCAel」とは、matching intelligent CAlculator for employee の略。サイバーエージェント(CA)独自の、従業員のための配属マッチングシステムです。
入社「前」からのスタートダッシュ支援
── 新卒社員の配属についてどのように考えていますか。
工藤:当社では、社員が自走しながら最大限のパフォーマンスを発揮できる環境づくりを、人材育成において大切にしています。
その考え方は新卒配属においても同様です。
今年は入社前に「キャリア戦略研修」や、役員との接点をさらに強化しました。
また、社員と同じように実務経験を積める「内定者アルバイト」への参加率が高いことも特徴の1つで、2日間で事業理解をしてもらうための取り組み「短期アルバイト」に関しては入社者の98%の実施率です。
自分と会社を正しく知る機会を数多く設けることで、良いスタートダッシュをきれるよう支援しています。
アナログ×デジタルで適材適所を実現
工藤:今年からビジネスコースの配属には、配属マッチングシステム「miCAel(ミカエル)」を取り入れました。
この「miCAel」は、本人希望・適性情報・特性情報などの入力データを元に、本人が一番活躍できる部署をデータから導き出す配属ロジックになっています。
これは経済学の一部であるマーケットデザインを活用して独自に開発されたものです。
担当者の経験や主観をベースとした属人的な判断だけではなく、データ情報も加わることで、より精度の高い配属を実現できると考えています。
ただ、あくまで「miCAel」は意思決定のサポート。
これまで通り全員と配属面談を行い、最終的な判断は人が行います。
──「miCAel」導入の背景は?
工藤:若手活躍に必要な要素について社内で分析・議論を重ねたところ、「初期配属の重要性」がキーワードとして挙がりました。
この先入社人数が増え続けても、初期配属のマッチングレベルを上げていく必要があるよね、と。
それを実現させるための打ち手の1つが、このシステム開発でした。
以前からこの構想はあったものの、本格的に動き出したのは約1年前。
HRデータサイエンティスト和田とともに動いたプロジェクトです。
和田:配属マッチングシステム「miCAel」は経済学のマーケットデザイン※2の一部を活用したものです。
その中のマッチング理論で、安定マッチングを導くとされるゲール・シャプレーアルゴリズム(GSアルゴリズム)をそのまま適用しようと、当初は考えました。
ところがGSアルゴリズムをそのまま適用するとなった場合、n人の配属される人を何らかの基準で1位からn位まで順位づけする必要がありますが、それだとサイバーエージェントらしさが損なわれてしまうという問題がありました。
そのため、明確な順位づけをしなくても配属マッチングできるよう、一般化割当問題を活用することで現場に即した実用的なシステムを完成させました。
開発の1番の目的は、適材適所の実現と、社員がより良いキャリアを築いていくことです。
今後は、各事業のニーズを満たす事に加え、伸びている部署により厚く、より適した人材を配属させるロジックの設計など、スピーディーに事業と人を伸ばせる適材適所の実現へ向けた改良を重ねていきます。
工藤:他にも内定者向けの「GEPPO」で、コンディションやキャリア志向、課題などを毎月ヒアリングしています。継続的な測定データも活用していければと考えています。
人的なサポートに重きを置きながらデータも活用する、アナログとデジタルのハイブリットで、彼らの活躍を支えていければと思います。
── 最後に、今年の入社・配属を振り返っていかがですか?
工藤:未来のサイバーエージェントを担っていけるような、頼もしい人材が沢山入社してくれました。
彼らにとってベストなスタートダッシュの後押し、配属が出来たと思っていますし、これからもサポートしていくつもりです。
入社セレモニーでの藤田の祝辞通り、私も彼らの活躍が本当に楽しみです。
ただ、最初の配属はこれからの社会人人生の中でほんの通過点でしかないことも事実。
この先、新たな道やキャリアチェンジなど、今とは違う才能開花が起きるかもしれません。
しかし、今のサイバーエージェントにはどんな挑戦も受け止められる環境が整っています。
だから安心して、全力で、会社を楽しんでもらえたらと思います。
※2「マーケットデザイン」とは、経済学・ゲーム理論やコンピュータサイエンスの知見を活かしてより良い市場・社会制度を理論的に見つけ、現実の社会制度の設計を行う実践的な研究分野
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