【Mリーグ開幕記念】ショーマツが語る、渋谷ABEMASが最高のチームへと進化した理由
ー渋谷ABEMAS 白鳥翔×松本吉弘ー
Mリーグ創設から唯一、4年連続でファイナル出場を果たす渋谷ABEMAS。
多井選手に頼りきった過去とは異なり、昨シーズンは各メンバーがしっかり役割を果たし優勝争いにしのぎを削りました。
チームとしてひとつ上のステージへと進化を遂げた彼らの口から語られるのは仲間への絶大なる信頼でした。Mリーグ2022-23シーズン開幕を記念し、渋谷ABEMASのインタビューをお届けします。
★たかひな対談(渋谷ABEMAS 多井隆晴×日向藍子)はこちら★
この4年で培った自信、もう負ける気がしない
─これまでのシーズンで得たものや変化を教えてください。
得たものは…自信ですね。
昨シーズン、チームの成績はまた3位で優勝こそ逃したものの、自分の麻雀の出来は、今までで1番よかったです。
個人スコアは2年目の2019シーズンが1番よかったけど内容に納得していたわけではなかった。その点、昨シーズンはそれだけの準備をしてきたというのもあるけど、全試合に良い精神状態で臨むことができたし、確実に1番いいシーズンでした。
恐怖心が全くなくなりました。開幕から3年間は精神的に浮き沈みがあったんです。2019シーズンにドカンと負けて、2020シーズンは役満が出るなどの大勝ち、で迎えた昨シーズン。この成績次第で僕の真価が問われるなと覚悟して臨んで、結果いい形で終わることができたので、これはもう完全に整ったなと。
技術レベルがあがったというには少し違う気がしてて。実力はもともとあったけど、手法が変わっただけというほうがしっくりきます。
というのも、Mリーグで1番重要なのは精神面。物おじせずに切りたい牌を打てるかどうかなんですよね。言葉では簡単に聞こえるけど、あの舞台でそれをやるのは相当難しい。
これは経験しないとわからないことで、勝ったり負けたりして、ようやくそのメンタルに到達した感じです。だからもう負ける気がしないですね。
そうだね。
本当は強いんだけど普段通りの麻雀ができない選手が多い。その点、自分たちにはもうそれはないと確信してます。
転機となったレギュラーシーズン最後の試合前の出来事
─チームの雰囲気に変化はありましたか?
結束力が強まりました。技術レベルが上がってることはもとより、気持ちよく試合に送りだしたり、互いを気遣うようになりましたね。
結成当初はこんなに雰囲気良くなかったし、関係性のストレスとか、やりづらさは正直ありました。
多分みんないい意味で余裕が出てきたんだと思います。何十万、何百万の人に見られる大舞台だから、怖さもあるし周りの評価がどうしても気になってしまう。
それが余裕が出てきたことで、自分の麻雀以外も気にかけられるようになったんじゃないかな。
言いたいことが言えるようになって、風通しが良くなった感じがする。
しょーちゃんが「思ったことは言っていこう」と提案してくれたのが大きかったんじゃない?
昨シーズン、レギュラーシーズンの最終試合前の控室ね。
そう。あの時多井さんの個人スコアに+200がかかってたんだけど、藤田監督から「松本さんの連投で」って連絡がABEMASのグループLINEに来て。それで試合前の控室でしょーちゃんが多井さんに「大丈夫?出たいんじゃない?」って言ってくれたんだよね。
その前にたかはるから初めて個人的にLINEがきたんですよ。「出たいと言ってもいいのかな?」って。
そういう気持ちを隠したままセミファイナルに臨むのは嫌だと思ったから「全員ちゃんと言おう!」とみんなに話をしたんです。
まあでもあの時”出たいオーラ”がかなり出てたから、口にしなくても態度で分かったんですけどね(笑)
個人成績に拘るのはワガママだと感じたのかもしれないけど、全くそんなことはない。
むしろ、ワガママでも全部受け止めるから、何でも話してほしいと思ってます。
監督の采配を邪魔したくもなかったんだと思う。
でも全員が気持ちよく試合に出たいし、快く行ってらっしゃいと送り出したいよね。
もし自ら手を挙げて負けたとしても、ごめんって素直に言える安心感が今のチームにはありますね。
─2人の関係性はどうですか?
ここは、普段から一緒にいるからね。昨日の大阪でのオフ会(9/22に取材)でも、ファンの方とのコミュニケーションの取り方を「こうしたほうがいいんじゃない?」とか言い合ったし、思ったことは麻雀のこともそれ以外も遠慮なく言いますね。
年齢は6歳下なんですけど、ほんとすごいやつだなってずっと思ってて、だからこそ言えるというか。
僕もそうですね。お互いリスペクトがあるのがわかるから、自分も言えるし、相手の言うことも素直に聞けますね。
これからも「強さ」を証明し続ける
─今シーズンの渋谷ABEMASの注目ポイントは?
注目ポイントというか、個人的に気になってるのは、藍子ちゃん(日向選手)。
ずっと個人スコアをプラスできてて、昨シーズンで初めてマイナスになった。新シーズンを迎えるの、怖いんじゃないかなって。
僕も大負けした後のシーズンが始まるのがめちゃくちゃ怖かったんですよ。
しょーちゃんも最初そうだったじゃん、2019シーズンの開幕時はどうだった?
すごく怖かった、また同じような負け方したらどうしようって。
不安を払拭するためにも良いスタートダッシュが切れるように僕らもサポートしたいし、見てる方は麻雀も人間ドラマもどちらも楽しめるのかなと思います。
次こそ優勝と期待する方も多いと思うけど、アベマズが5年連続でファイナルに出られるかが1番の注目ポイントだと思います。
リーグ初年度から全てファイナルに残っているのは僕らだけ。それが1番わかりやすい強さの証明になるよね。
昨シーズンのセミファイナル最終日のことは今も鮮明に覚えてるんですよ。僕が先発出場してて、ほぼファイナルが確定する2着をとった最後のアガりの瞬間、本当に嬉しかった。
あの瞬間は相当嬉しかったね。
もしかしたら今までで1番嬉しかったかもしれない。
─最後に意気込みをお願いします。
個人スコアは1年目こそマイナスでしたが、そこからは3年連続3ケタでプラスしているので、今回も+100はいきたいです。僕が+100以上勝っていれば、もしほかの選手が調子悪くてもカバーできますし。
機会があればMVPも狙いたいけど、それは運の要素もあると思うので、たかはるが「10年連続ファイナル出場」というように、僕も10年連続+100を目指していきます。そのほうが自分の性格にあってるなと。今年も安定感のある麻雀をしていきます。
めちゃくちゃ勝って、本当の意味で「麻雀の強さに年齢は関係ない」というのを見せたいですね。
僕は26歳でこのチームに入って、今年30歳になります。
男性のMリーガーでは最年少だし、麻雀界的にはまだ若い方ではあるけど、若手枠、若手の成長という時期はもう終わらせたい。
僕としては最初からそんなつもりはなかったんだけど、そういう風に言われるのがコンプレックスだったんです。
今年はプロデビューから10年目、年齢30歳、と節目が重なるので、若手の成長物語ではない、本当のトッププロの一員になりたいと思います。
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台湾を筆頭にアジアで大きな反響を呼んでいる映画『青春18×2 君へと続く道』。
本作は、映画『新聞記者』で日本アカデミー賞最優秀賞を受賞し、興行収入30億円の大ヒットを記録した『余命10年』など、数々の話題作を生み出してきた藤井道人が監督・脚本を務める、初の国際プロジェクト。
サイバーエージェントが製作幹事を務め、BABEL LABELが制作を手掛けた初めての作品でもあります。
BABEL LABELの山田社長は「藤井がこれまでの人生での成し得てきた環境全てを活かした作品」と評す本作。
5月3日の日本公開を前に、藤井監督が率直に思いを語ったインタビューをお届けします。監督の内面、思考、そして今目の前に広がる景色とは。藤井監督の現在地を深掘りしていきます。