【AI×クリエイティブ】デジタル広告の常識を変える、AIを使いこなすトップクリエイターの挑戦

AIで広告配信効果を予測する「極予測AI」は、”ビジネスで高い効果を出すAI”としての当社の代表事例です。今回は「極予測AI」のクリエイティブ制作フローを設計した、トップクリエイター渡辺をご紹介します。
2008年に中途入社し、ダイレクト領域を中心に西日本支社の広告クリエイティブを担当してきた渡辺。
「『極予測AI』は、自身のターニングポイントになるだけではなく、デジタル広告の常識を変える、と確信しています。」と話しました。
「極予測AI」のクリエイティブ制作フローは、自身のクリエイターとしての信念がもととなり設計したそう。さて、その真意とは。

クリエイターとしての信念からうまれた、「極予測AI」制作フロー設計の真意
──「極予測AI」の、“AIに予測させながらつくる”という革新的な制作フローは、渡辺さんの発案だそうですね。
効果の高いデジタル広告を制作するには「効果の予測」と「クリエイティブの制作」をわけて考える必要があると思いました。
AIがクリエイティブの広告効果を予測して、それをもとにクリエイターが制作する。
この制作フローは、自分が大切しているクリエイターとしての信念が元となっています。
──大切にしている信念とは?
私はこれまでクリエイティブ制作にあたり「言語化」と「再現性」を徹底してきました。
効果がすべて数値であらわれるインターネット広告、なかでもダイレクト領域では「センスで作りました」ではなく「なぜこのデザインなのか」を言語化し、理論と仮説に基づいた、再現性のあるデザインが求められるからです。
クリエイティブというと表現の幅は広いですが、サイバーエージェントで求められているのは広告効果を追求したクリエイティブ。
そのためには、いきなりイメージを表現するのではなく、クライアントの目的を達成するためには「この表現でなくてはならない」と理論的に説明できるデザインである必要があります。
感覚的なかっこいい・美しいも大事ですが、まぐれのホームランではなく、確実なヒットを毎回打てないと、プロの仕事とは言えません。

そのために必要なのは、過去事例の分析や自分の知見をもとに、クリエイティブの仮説を疑い続けることです。
例えば、「“黒色”の効果がいい」という前提があったとします。でもそれはもしかしたら黒色ではなく「“商品を際立たせる色”の効果がいい」だったかもしれない、というような仮説を幾つも立てます。
そうしていく中で、その前提のさらに深いところに潜む普遍性なようなものを見つける作業を何度も繰り返すことで、言語化と再現性というスキルを磨いてきました。
──クリエイティブを俯瞰する力が突出しているところが渡辺さんの強みですね。そして何度も繰り返す様子は、まさに「極予測AI」※ですね!
そうですね(笑)。実は当初、AIを取り入れる事はクリエイターの仕事を奪うのでは、なんていう見方もあったんです。
でもAIの可能性を信じ、新しいクリエイティブの作り方を皆で面白がって模索したからこそ「極予測AI」の制作フローにたどり着きました。

AIを積極的に取り入れることで、クリエイターは本質的なクリエイティブの制作に集中できる。効果の高いクリエイティブを創出できる環境が整ったと言えます。
また、新しいクリエイティブで冒険したい時も、AIで高い効果予測が出ると新たなクリエイティブに前向きになれるんです。
AIを使いこなすことで、言語化・再現性に加え斬新なクリエイティブへの「挑戦」という武器も備わったように思います。
AIがクリエイターの可能性をさらに広げる
──渡辺さんの強みはいつ頃から確立されたものでしょうか?
前職で大手食品メーカーのサイト制作に携わった時かもしれません。その時に先方から「なぜこの色なの?なぜこのフォントなの?」とデザインに関することを全て質問されたんです。その時すべての問いに満額回答できるように徹底的に準備しました。

サイバーエージェントに転職してからもそれは意識としてはありましたが、正直、最初からできていたというわけではありません。日々の業務の中で時間をかけて定着していった感じですね。
強みというのは多くの経験や挑戦を繰り返すうちに、年輪のように積み重なっていくものなんだと思います。
──一朝一夕では身につかないんですね。
現在、サイバーエージェントには200名以上のスタッフが広告クリエイティブの制作に携わっていますが、全員が同じスキルや経験を持つわけではありません。
だからこそ、入社以来、全員のクリエイティブのレベルを上げる方法をずっと模索してきました。
「極予測AI」は制作プロセスを仕組み化し、組織的に効果の高いクリエイティブを制作できるようになりました。
AIは、クリエイターの可能性を無限に広げてくれるツールだと思います。
今が正念場。AI×クリエイティブでデジタル広告の常識を変える
入社した時は自分にスキルがないし、社内に知見もない、テクノロジーもないという環境で、ひたすら属人的に、がむしゃらにクリエイティブ制作をしていたんですよ。

それが今や、社内にAIの研究開発組織「AI Lab」があって、最先端のAI研究を進める大学とも連携していたり、クリエイティブとテクノロジーが掛け合わさって、すごいスピードで進化しています。
また、クリエイティブ制作においても3DデータやCGの活用が進み、3Dスキャンシステムや日本初の巨大なLEDウォールなど最先端テクノロジー設備がいくつも揃った専用のクリエイティブスタジオを保有していて最高の環境が整っています。デジタルの必要性が高まっている時代の追い風も感じていますね。
これまでのクリエイターキャリアの中で今が1番楽しいですね。
──テクノロジーの発展も著しく、2008年の入社当時では想像もつかないような未来になりましたね。
大手総合広告代理店と同じ土俵に立ちながら、彼らとは違ったやり方で勝負できる日が来るなんて、当時は思いもよりませんでしたからね。

担当役員の内藤がよく口にし、私も強く感じることは「今が正念場」ということ。
これまで、新しいテクノロジーやクリエイティブを積極的に取り入れ挑戦を重ねてきたことが功を奏し、サイバーエージェントでは、幅広い事業においてAI技術の活用や、実際の現場での実装が進んでいます。
なかでも、広告効果最大化のためのAIで「勝てる広告クリエイティブ」を高確率でつくり出すことに成功している「極予測AI」はその代表事例です。
私たちがまさにネット広告の常識を変えようとしている今、私もクリエイターとしての高みを目指し、AI×クリエイティブで圧倒的な成果を出していきたいと思います。

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