中田さん、サイバーエージェントを“どんな会社”にしたいですか?
- 内定者が、“経営第二世代”を担う執行役員に迫る -

サイバーエージェントで働く社員はどのようなビジョンを持って入社し、入社後は何を追い求めているのかを知るべく、内定者が社員にインタビュー!
今回はサイバーエージェントの執行役員でインターネット広告事業本部の統括を務める中田大樹に話を聞きました。
Profile
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株式会社サイバーエージェント 執行役員
インターネット広告事業本部 統括
中田 大樹
2011年新卒でサイバーエージェントに入社。大阪出身。広告事業部門で営業局長を経て、2015年から100%子会社代表取締役社長に就任。2016年サイバーエージェント執行役員に就任し、広告事業本部の統括。
中学三年時に父親が解雇。経営者を目指すきっかけに
内定者:中田さんは関西の大学に進学されていたそうですが、学生時代はどういったことに取り組んでいたのでしょうか?
中田:地元に「だんじり祭」という祭りがあり、祭りに向けた和太鼓の練習や準備などの活動に力を入れていました。
また、高校時代に留学していたこともあり、将来は英語を使った職業に就こうと思っていました。トルコ人やブラジル人とルームシェアして、男しかいないテラスハウスみたいなこともしていましたね(笑)。
内定者:とてもアクティブな学生生活を送っていたのですね!
サイバーエージェントに入社を決めた理由は何だったのでしょうか?
中田:元々父親がとある企業の役員だったのですが、私が中学3年の時に解雇されてしまったんです。それが自分にとっては大きな変化でした。
内定者:生活などに変化があったのでしょうか?
中田:特別大きく変わったという程ではありませんでしたが、中学まで“節制”というワードを考えたこともないほど、何不自由ない生活を送っていた環境から、 今までと同じような感覚ではいれなくなってしまいました。そういう意味では変化があったんだと思います。
その出来事がきっかけで「自分、父親、家族の人生を変えられる“社長”とは一体どんな職業なんだろう?」と考えるようになり、そこから経営者になりたいとぼんやりと考えるようになりました。
内定者:そこからなぜサイバーエージェントに入社したんですか?
中田:私が就職活動をしていた頃は学生起業みたいなものもあまりなかったですし、当時自分に経営のスキルがあると思っていなかったので、最初から起業するという選択肢はありませんでした。
サイバーエージェントは若手の抜擢が多く、子会社社長を多く輩出している実績があったので、大きな裁量を与えてもらいながら成長する環境があると思い、20代のうちに経営者になることを目標に入社を決めました。
子会社社長就任時「危機感しかなかった」
内定者:その後入社5年目の27歳の時に子会社社長に抜擢されましたよね。入社時の目標であった子会社社長になった時の気持ちは「やった!」という感情なのか、ほっとした感じなのか、いかがでしたか?
中田:選ばれたときは、どちらかというと危機感の方が強かったですね。
嬉しいという感情はほとんど無く、ここで成果出せなかったら自分のキャリアが終わるんじゃないかと思っていました。相当の覚悟を持ったのを覚えています。

内定者:“危機感を持っていた”というのは意外でした。中田さんはそれまでのキャリアもかなり順風満帆なので、どちらかというと自信がみなぎっていたイメージがあります。
中田:入社当初の自分だったらそうだったかもしれませんね。当時は自分が中心で一番だと考えているような奴だったので。本当に生意気だったと思います。
ただ、チームを持つようになって裁量や関わるメンバーが増えるにつれて、自分だけで出せる成果に限界があることを知りました。
内定者:何かきっかけがあったんですか?
中田:大阪支社に配属された同期がいるんですけど、本当に仲良くなかったんですよ(笑)。よく言えばライバルという関係でしたが、険悪だったんですよね。
その同期と一緒にチームをつくることになって、互いの本音を話す機会がありました。その時にお互い会社を大きくしたい、西日本組織をもっといいものにしたいという視点は同じだと気付いて和解したんですよね。それがきっかけでいいチームをつくり、成果も残すことができました。
そこからチームの重要性やその結果得られる成果の大きさに気付き、人に向き合う大切さを知りましたね。そこから少しずつマインドが変わっていったと思います。
内定者:子会社を経営する中で、一番印象に残っていることはありますか?
中田:一歩外にでると、「サイバーエージェント」という看板を使えないことのリアルを知ったことですかね。サイバーエージェントは知名度があり信頼もされているので、本体の営業をしていた時はそこまで苦労をしなかったんです。ただ、その看板がなくなった瞬間、全く相手にされなかったりして。これまでいかに看板の中で生かされていたのかを実感しました。
そんな状態からのスタートなので立ち上げて3ヶ月くらいで黒字化するなど、短期間で会社を垂直立ち上げできたことは、社会の中で自分の価値を証明できたという実感があり、嬉しかったですね。
内定者:そのような状況の中で努力し続けられた理由は何だったのでしょうか?
中田:1つ目は、立ち上げる時に誓った“必ず黒字化する”という、目標に対する尋常じゃない覚悟ですね。これで黒字化できなかったら自分のキャリアは終わると思っていたのでその覚悟が大きかったです。
2つ目は自分が採用して、集めてきた仲間がいたということ。その仲間の人生を背負っている以上失敗はできない、と。この2つが大きかったです。
内定者:ここまでのキャリアを振り返って何か後悔している点はありますか。
中田:組織における意思決定ミスが一番後悔しています。一緒に働いてきた仲間が自分の言動や振る舞いが1つの原因として離れてしまう経験もあり、今でも後悔が残ります。
事業での失敗は取り戻すことができるものなので、ミスをしてもなんとかなるんですよ。でも、組織の判断ミスは取り戻せないんですよね。当時の自分に戻っていたら違う振る舞いをしていただろうと思うことは多いです。
そういった仲間を失う経験というのがあったからこそ、仲間を大切にするという今のスタンスにもつながっていると思います。
いつか、藤田社長も引退する。
サイバーエージェントを次のステージに持っていきたい
内定者:執行役員に就任し、ご自身のことを“経営第二世代”と捉えているそうですね。どういう意味か教えていただきたいです!
中田:いつか社長の藤田も引退するじゃないですか。創業社長、副社長、今の役員がいなくなった時に、成長が止まる会社には絶対しちゃだめなんですよね。
今の経営陣の次に経営を担う世代が私たちの代。そういう意味で第二世代だと捉えています。
内定者:次世代の経営を担うという責任感を持つ中田さんから見ると、今のサイバーエージェントは良い方向に向かっているのか、もっと改善するべきなのか、どう見ていらっしゃるのでしょうか。
中田:ここまで事業を伸ばしつづけてきた今の経営陣は本当に凄いことだと思っていますし、尊敬をしています。その土台があるからこそ、各事業で次のステージに登れるチャンスがあると思います。
ただ、当社のビジョンは「21世紀を代表する会社を創る」ですが、そこに達しているかと言われると、まだまだ達成できていません。ここからさらに大きくしていくというのが私たちに求められていることだと思います。

内定者:今のサイバーエージェントの現状に満足することはなく、もっともっと大きな会社にしていきたいということですね。
中田:1つ目標が達成すると、次のステージにいかなければなりませんよね。例えば1つの指標として時価総額があると思いますが、最近1兆円を超えました。じゃあ次は10兆円だという気持ちになりますし、世界に目を向ければ時価総額200兆円という会社があり、まだまだ道半ばだという状況です。
事業をやるからには一番にならないといけなくて、世を動かすためのセンターピンになっていることが大事だと思っています。そういう集団になっていたいですよね。
内定者:第二世代を担う中田さんはサイバーエージェントを一体どんな会社にしたいと考えているのでしょうか。
中田:それはもうシンプルに“でかく”したいですね。
まずは担当している広告事業を売上1兆円規模に伸ばし、これまでのビジネスモデルに囚われずに新しい事業にもどんどんチャレンジしてみたいと思っています。現在、広告事業では数千億円の売上がありますが、桁を変えることで見える景色が変わると思っています。そこにチャレンジできる今の環境は本当に面白いですし、絶対に超えたいですよね。
会社としてのステージをどんどん上げていき、「21世紀を代表する会社」で第一想起にサイバーエージェントが出てくる、そんなすごい会社をみんなでつくっていきたいと思っています。
内定者:最後に就活生に向けたアドバイスがあればお願いします!
中田:今どうかではなくて、将来どうなっていたいかを考えてほしいと思っています。
そこに対する覚悟をどれだけ持てるか。それが成功に大切なことです。
それを持ち続けれられる人は絶対に成功しますし、中途半端な人は成功しません。
将来ありたい姿がサイバーエージェントで実現できるのであれば覚悟を持って入社をしてきてほしいし、そういう人と是非一緒に働きたいと思っています。
内定者:中田さん、ありがとうございました!
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