Loading...

2022年度新卒採用 エンジニアコース | 株式会社サイバーエージェント

MENU

Team Interview

CyberAgent group Infrastructure Unit

新組織「CIU」が
インフラエンジニアの活躍の場を広げる

これまでサイバーエージェントには、メディア事業系、AI事業系にわかれて2つのインフラ組織がありました。これらの組織を統合し、事業部に依存しない全社組織をつくるために「CIU(CyberAgent group Infrastructure Unit)」を立ち上げました。今回は、佐藤、山本、田中に「CIU」ではどのような業務を担っていくのか、またどのような組織にしていこうとしているのかなどを聞きました。

佐藤 真人

佐藤 真人 (サトウ マサト)
サイバーエージェント 執行役員

グループ横断組織である全社システム本部と今回設立された「CIU(CyberAgent group Infrastructure Unit)」を直轄。

山本 孔明

山本 孔明 (ヤマモト ヨシアキ)
CIU マネージャー

「CIU」異動前はAI事業本部 「SIA」にてネットワークエンジニア兼マネージャーとしてデータセンターネットワークを始めとするインフラ業務を担当しつつチームマネジメントを担当。スクランブルスクエアのネットワーク担当も兼任。

田中 淳

田中 淳 (タナカ アツシ)
技術本部 PCGマネージャー

技術本部ではこれまでデータセンターネットワークの機器選定/設計/構築/運用や、サーバ周りの構築等を担当。今後「PCG」メンバーとともに「CIU」へ異動予定。

CIUは事業セグメントを超えてインフラを設計、
運用していく全社組織

今回設立された「CIU(CyberAgent group Infrastructure Unit)」とはどのような組織ですか?

山本:サイバーエージェントにはプライベートクラウドを所有したインフラエンジニア組織が、大きく2つありました。

田中が所属するメディア事業部 技術本部 Private Cloud Group(以下、「PCG」) 私が所属していたAI事業本部 Strategic Infrastructure Agency(以下、「SIA」)
です。この2つの組織を2021年春までに統合するとともに、AI事業本部やメディア事業部といった組織の枠にとらわれず、インフラエンジニアの活躍の場をグループ全体に広げていくことを目的に2020年6月1日に「CyberAgent group Infrastructure Unit」(以下、「CIU」)は設立されました。

どのような経緯で「CIU」を設立することになったのでしょうか。

山本:もともと現場から「PCG」と協力していくべきだという声があがっていました。「SIA」と「PCG」は管轄こそ違うものの目的の近いサービスを社内に展開しています。例えば、OpenStack、Kubernetesやコンテナに関するサービスです。ナレッジの共有や使えるものは一緒に使っていこうという動きが現場で活発になっていたので、そこを加速したほうがサイバーエージェントグループのためになると感じました。
加えてAI事業本部やメディア事業部といった枠にとらわれず、メンバーの活躍の場をもっと広げてあげたいという思いもありました。サイバーエージェントグループ内で困っている他管轄のプロダクトがあれば、インフラエンジニアが入ることで貢献できることもあるはずです。

佐藤:サイバーエージェントには多岐にわたるサービスがあり、かつ次々と新たなサービスが立ち上がります。そして手を挙げれば様々なプロダクトやスタートアップに携わることができます。しかし「AI事業部のインフラ組織」と規定されることで、なかなか他管轄の事業を手伝えない面がありました。今回の組織化はその現状を改善したいという狙いもあります。

山本:また、インフラエンジニアのキャリア形成についても課題があり、例えばハードウェアや物理作業、NW管理を伴うインフラエンジニアは特殊で専門性も高いため、事業部の中だけで評価するのは難しく、評価制度を最適化していきたいという思いもありました。

田中:「PCG」でも似たような悩みはありました。例えばバックエンドなら横の繋がりもあるので、横串で見ることでエンジニアの評価を適正化しやすい面はあると思います。それがインフラの場合は比較対象が少ないので、正直難しいところがあります。
今回「CIU」が発足するので、組織の移行に先駆けて、評価に関してはAI事業本部とメディア事業部で協力していこうということになりました。専門のキャリアラダーを作成するなどして、より納得感がある評価制度を実現していけたら嬉しいですね。

物理インフラ、プライベートクラウドがなぜ今必要なのか

会社にとっても「CIU」をつくる必要性やメリットがありそうですね。

田中:そうですね。ここ数年はパブリッククラウドが主流でしたが、我々としてはプライベートクラウドの強みもきちんとグループに打ち出していきたいと思っています。用途によっては、オンプレミス(自前)でサーバを構築したほうが良いことも多々あります。

山本:例えば、GPUサーバはプライベートクラウドのほうが、最先端のものをスピード感を持って導入しやすいんです。しかも安価で。サイバーエージェントでも最近はAIを活用することが増えてきていますし、AI Lab のエンジニアや CyberHuman Productionsのクリエイターたちが使うレンダリング環境にも、我々が構築したGPUサーバが使われています。現在の注力ミッションの一つですね。
クラウドとオンプレミスのサーバとは、そもそも考え方が違うので公平なコスト比較も難しいのですが、機械学習などで多用されるGPUのリソースについて言えば、どう非効率に使っても、現在はオンプレミスのほうが分があるという状態ですね。もちろん、単純にGPUを渡すだけではなく、 MLパイプラインを構築できるようにGCPのAI Platform互換のサービス開発をしたり、AWSのSageMakerと連携したり、常にパブリッククラウドを意識しながらサービス提供を考えています。パブリッククラウドの理解や、Golang・kubernetesに精通したエンジニアがいる組織だからこそです。
今では「SIA」のメンバーの多くは、皆さんが想像するインフラエンジニアというよりソフトウェアエンジニアに近い側面を持っています。

佐藤:日本の場合、物理的にサーバインフラを立ち上げることを要求されるビジネスもまだまだ存在しています。
またサイバーエージェントには物理でやる必要がある事業が存在しています。例えば動画スタジオのネットワークがありますが、こちらもクラウドというわけにもいきません。あるいは5Gで最先端の事業を立ち上げる、ローカル5Gをやるとなったときにも自前で持つ必要があります。
最近だと、テレビ&ビデオエンターテインメント「ABEMA」の「SUPERBIRDプロジェクト(画像、品質の大幅向上)」を実現する上でも物理インフラが必要でした。

田中:「ABEMA」開局以降、これまでずっとChateau Amebaのスタジオから生配信を行なってきました。その配信の品質を一段二段上げていこうというプロジェクトが「SUPERBIRDプロジェクト」です。
その中で、物理ネットワークの構築が必要な部分があります。スタジオからインターネットに打ち上げていたところをデータセンターを使う形にし、強固な保守運用性を担保します。また、機器刷新も行い、マルチキャストを使った効率が良く、よりグレードの高い配信をやっていきます。これらの機器選定や場所の選定などに我々は関わっています。
同時にこれまで疎かになっていた「ABEMA」やスタジオ運営センターのネットワークも含め、連携もしっかりした形にしていこうと色々取り組んでいます。

佐藤:分かりやすい例で言うと、今は基本的に生配信のデータはChateau Amebaのスタジオを通る形になっています。ただ、普通のビルなので、「え!?そうだったの?」とびっくりする人も多そうですが、当たり前のように法令停電があるわけです。そして法令停電の時には生放送ができない。なのでハブ化してデータセンターに寄せていくこともあります。
Chateau Ameba単体で見ればまだできることもあるのですが、以前に比べスタジオも増えているので、データセンターをハブにして各スタジオを繋ぐという形に構成の見直しをするということです。合わせて今まで有人監視に頼っていた部分も可能な限り自動化していきます。

田中:基本的に今までソフトウェアで行なっていた部分をハードウェアに切り替えることになるので、低遅延化や画質の向上を実現できます。今後はより画質勝負になってくると思うので、その違いは大きいと思いますね。

今後のロードマップ

現時点で「CIU」立ち上げのプロジェクトはどの程度進んでいるのでしょうか?

佐藤:最初に少し触れたように2020年6月1日に3名で立ち上げて、8月1日にAI事業本部のインフラエンジニアは異動完了しています。また、「PCG」メンバーも2021年3月頃を目標に異動予定です。あと、メディア事業で利用しているデータセンターと、AI事業で利用しているデータセンターを、相互で繋ぐ計画があるんですよね。

山本:データセンター間の接続はうまくいけば2020年内で、OpenStackやKubernetes as a Serviceなど、お互いのサービスの相互利用が促進できればと考えています。

田中:「SUPERBIRDプロジェクト」は、半年から1年かけて最終的に全部完了できれば、という感じです。

佐藤:なので年明けぐらいからゲーム事業やスタートアップを手伝えたらいいですよね。

採用情報トップ
JOIN OUR TEAM
エントリーは終了いたしました