プレスリリース

AI Lab、ロボットによる次世代サービスの実現に向け3つのフィールドで実証プロジェクトを始動 ー自律と遠隔のハイブリットで1人5体のロボット接客を実施、人間の能力拡張の可能性を模索ー

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株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤田晋、東証一部上場:証券コード4751)の研究開発組織「AI Lab」と大阪大学大学院基礎工学研究科の先端知能システム(サイバーエージェント)共同研究講座 ※1は、ムーンショット型研究開発事業 ※2 の一環として、「ロボットによる次世代サービスの実現」をテーマに3つのフィールドで実証プロジェクトを開始することをお知らせいたします。本実証プロジェクトでは、自律制御と遠隔操作を組み合わせて1人が5体のロボットを活用し接客を行うことで、各フィールドにおける新たなサービス提供およびビジネス機会の創出が実現できるかを調査します。

近年、少子高齢化に伴う労働力不足が懸念されるなか、これからの日本の発展のために若者から高齢者まで様々な年齢・背景・価値観を有する人々が自らのライフスタイルに応じて多様な活動に参画できる社会の実現が求められています。

そのための手段として、内閣府が主導する「ムーンショット型研究開発事業」では、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を作ること をターゲットに掲げており、これまで「AI Lab」と大阪大学大学院基礎工学研究科の先端知能システム(サイバーエージェント)共同研究講座では、その一環として「遠隔ロボットで働く」をテーマとした実証実験を進めてまいりました。

これまでの実証実験からは、1人で1体のロボットを操作することで販売促進効果・顧客満足度の向上などが見られた一方、1体のロボットでは利用客に対し対応できる数に限界があり、潜在的な顧客ニーズの掘り起こしや新たな顧客との接点作りが難しいという課題がありました。こうした結果から、1人で複数体のロボット操作が可能な仕組みづくりが期待されています。

このような背景のもと、このたび行うプロジェクトでは自律制御と遠隔操作のハイブリットで1人5体のロボット接客を実施し、接客者のパフォーマンスを拡張した次世代サービスの提供ができるかを3つのフィールドで調査いたします。

■3つのフィールドでの実証プロジェクト

今回の実証実験では、コロナ禍における新たな接客様式としてロボット活用が期待されている行政・公共交通機関・商業施設において、実証を行います。
各フィールドの業務規模・課題に応じて、操作者(接客者)とロボットの組数を変えることで顧客満足度を損なうことなく顧客へのサービス提供の実現ができるかを調査いたします。
 

第1弾:役所(豊中市)
・市民の声を聴きやすい新たなコミュニケーションの形を模索
・「操作者1人、自律と遠隔を組み合わせたロボット5体」での市民対応を実現

第2弾:空港(関西エアポート)
・空港内の魅力発信、お客様に新たな旅の体験の提供を模索
・「操作者2人、自律と遠隔を組み合わせたロボット10体」での接客を実現

第3弾:商業施設(東急ハンズ心斎橋店)
・困ったをすぐに解決、お客様の新たな購買体験を模索
・「操作者4人、自律と遠隔を組み合わせたロボット20体」での接客を実現
 
各フィールド企業様との取り組み詳細(実証期間・実証内容等)は、それぞれ順次公開を予定しております。
また調査結果については、12月以降に発表の場を設ける予定です。本プロジェクトにおいて蓄積した知見を広く共有することで、実社会におけるロボット活用の可能性を広げるとともに、速やかな社会実装の実現に貢献してまいります。

今後も「AI Lab」と大阪大学大学院基礎工学研究科は、共同研究講座における実証を通して得た結果をもとにロボットによる遠隔対話の研究を進め、実用化に向けて取り組んでまいります。


※1  先端知能システム(サイバーエージェント)共同研究講座                                         
2017年4月1日より発足した、サイバーエージェントAI Labと大阪大学大学院基礎工学研究科石黒浩教授との共同研究講座。人と社会において調和的に関わることができる、ロボットを含めた対話エージェントの実現に向けた基礎技術の確立及び、人の持つ対話能力に関する科学的な知見の獲得を目指しています。

※2  ムーンショット型研究開発事業                                                                            
超高齢化社会や地球温暖化問題など重要な社会課題に対し、人々を魅了する野心的な目標(ムーンショット目標)を国が設定し、挑戦的な研究開発を推進する制度。ムーンショット目標1.2.3.6については科学技術振興機構が担当。「AI Lab」と大阪大学大学院基礎工学研究科の共同研究講座では、石黒浩教授がプロジェクトマネージャーとして推進しているプロジェクト「誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現」の一環として、現時点での最新技術によるアバターロボット接客の実現可能性と課題の模索を目的に、様々なフィールドで実証プロジェクトを進めています。


【本件に関するお問い合わせ先】
<実証実験について>
大阪大学 大学院基礎工学研究科 石黒研究室         
TEL:06-6850-6360  FAX: 06-6850-6360
E-mail: hayakawa@irl.sys.es.osaka-u.ac.jp
株式会社サイバーエージェント AI事業本部 広報 
E-mail:cyberagent.ai_pub@cyberagent.co.jp

<報道対応について>
大阪大学 大学院基礎工学研究科 庶務係           
 TEL:06-6850-6131  FAX: 06-6850-6477
E-mail: ki-syomu@office.osaka-u.ac.jp
株式会社サイバーエージェント AI事業本部 広報 
E-mail:cyberagent.ai_pub@cyberagent.co.jp