ファンが求める特別なコミュニケーションを創造する。サイバーエージェントの「エンタメDX」【前編】

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新型コロナウイルス感染症拡大を受け、様々な産業のデジタルシフトが加速しました。エンターテインメント業界もライブやイベント開催の制限をきっかけにデジタル化が進んだ産業のひとつです。本特集ではサイバーエージェントが提供する「エンタメDX」について前編・後編にわたってご紹介します。後編URLはこちら

 山内 隆裕    / 株式会社サイバーエージェント専務執行役員 エンタメDX責任者 /株式会社CyberZ 代表取締役社長 
山内 隆裕 / 株式会社サイバーエージェント専務執行役員 エンタメDX責任者 /株式会社CyberZ 代表取締役社長 

ネット空間でファンの結束力を高め、スピードとインパクトをもって国境の壁を越える時代へ

新型コロナウイルスによって、リアルのエンターテインメントに関わるものが遮断された1年間でした。当初は1年くらいで終わりそうな見通しでしたが、その後も目途が立たない状況になり、エンターテインメント業界全体で閉塞感が拭えない日々が続いています。 

そんな中で、ネット空間でファンとの交流を行い、エンタメ価値を最大化させることに急激な需要の高まりがありました。サイバーエージェントでは、PPVやサブスクリプションなどを通じて、場所を問わずエンターテイメントをファンに満足してもらえるようサービス提供し続けようと取り組んだ1年だったと思います。

もう1つの大きな流れとして、「BTS(防弾少年団)」の所属事務所であるHYBE(ハイブ)が上場したことで、ある程度の道筋が見えた年でもありました。 
これまでは、音楽やファッションにおいて流行の先端を走る遠い存在でしたが、BTSはネットを主軸に活動することによって近い存在になり、スピードとインパクトをもって国境の壁を越えていきました。
ファンの総称をARMYと名づけることでファンの結束力が強まり、Vlogや「Weverse」(*1)配信でファンと交流することで、その力はさらに加速しました。

ネットやSNSの発達により、1人1人のファンがどれだけ推しを拡散できるかが大事な時代になってきていて、日本のエンターテインメントも方向性を大幅にシフトしているように感じます。
ファンとのコミュニケーションを取れる場所を持つこと自体は必須になってきていて、ファンはより一層のフランクなコミュニケーションを求めている気がします。
サイバーエージェントでは、オンラインライブではOEN、ファンコミュニティ形成においては「CL」(*2)をはじめ、CyberArrow「FANBASE ARENA」や「OPENREC.tv」で機能をリリースしていますので、ソリューションとして使っていただくことで、コミュニケーションを深めていただけると思っています。

 

今後も、ファンとのエンゲージメントを高めて、ファンが自らSNSで宣伝活動していく流れはさらに加速していくと思います。
私たちは、ファンビジネスを行うタレントやアーティストにとって、ファンづくりをドライブさせる機能や国内外に広めてブースターさせる仕組みをスコープとして絶賛開発していきますし、海外のマーケット含めたファンの総量を高めていけるように支援したいです。

(*1)Weverseは、BTS、SEVENTEENら韓国アーティストが属するファンコミュニティプラットフォーム。
(*2)LDHが有するエンタテインメントコンテンツと、サイバーエージェントがテレビ&ビデオエンターテインメント「ABEMA」などで培ってきた映像配信技術を融合することで生まれたサービス

 

エンターテインメント産業のDX化を支援する OEN

 藤井琢倫    / 株式会社サイバーエージェント執行役員 / 株式会社OEN 代表取締役社長 
藤井琢倫 / 株式会社サイバーエージェント執行役員 / 株式会社OEN 代表取締役社長 

PPVのオリジナル企画を積極的に行うOEN

OENは「ABEMA PPV ONLINE LIVE」を活用し、音楽ライブのオンライン配信を中心に、スポーツ、​格闘技、演劇などのオンラインイベントの企画、制作、話題化させるためのPR、顧客へのアフターフォローまで、統合的に支援しています。

中でも、「ABEMA PPV ONLINE LIVE」で配信されるオリジナル企画は特徴の一つです。
アーティスト様のオリジナルのPPV企画をはじめ、K -1DXやアニメや声優の企画まで多岐にわたって制作しています。

250万人動員した「ABEMA PPV ONLINE LIVE」

この1年オンラインの音楽ライブ開催が増え、「ABEMA PPV ONLINE LIVE」の提供開始から半年で総動員数が250万人を突破※するほど急速に盛り上がりました。(※2021年1月 5日時点)
オンライン化せざるをえなかった状況も後押しに、新しい収益源を作ろうと積極的に挑戦した方が多かったのではないでしょうか。

ただ、引き続き興行には観客を50%しか入れられない状態(※)で、そのダメージはオンラインライブだけではカバーしきれない規模感であるのは事実です。(※2021年7月時点)

日本のエンタメ産業を、今よりDX化させて盛り上げて、マネタイズしていくアイデアを提供していかなければならない使命感と危機感を持っています。

「ABEMA PPV ONLINE LIVE」では、オンラインライブだからこその楽しさや視聴者の満足度をあげる工夫に注力しました。
オンラインライブは、臨場感がなかったり、アーティストが目の前にいないため距離感があったり、ファン同士の交流がなく孤独感がぬぐえないのが課題です。

解決の一手として提供しているのが「ABEMA PPV ONLINE LIVE」独自機能の「ラウンジ」です
ライブ直前のアーティストの楽屋を覗き見してみたり、投票機能を用いて「今日の1曲目はなんでしょうか?」などのコールアンドレスポンスでファンとの交流を行ったりして、ファンの方々がライブの直前に一緒に高揚感を高める仕掛けづくりをしています。
ライブ終了後にも「今日の感想をお願いします」「次にチャレンジしてほしいことは?」などの質問を運営側からファンに投げかけ、コメントでアーティストへのメッセージを書き込んでもらう風潮があり、そのコメントを冊子にまとめて、出演アーティストに渡しています。
アーティスト側も無観客でライブをやっている中で、こういったファンとの一体感を感じられる仕掛けには満足感が高いですね。
 

「ABEMA PPV ONLINE LIVE」の「ラウンジ」機能でライブ前後で交流をする様子
「ABEMA PPV ONLINE LIVE」の「ラウンジ」機能でライブ前後で交流をする様子

ファンが本当に欲しいものを「Ameba」や「ABEMA」で培った知見で提供

NFT事業に参入することで、エンターテインメント産業の新たな価値創造と収益化への貢献を目指しています。

OENでは、これまでオンラインライブの特典でプラチナチケットのデジタルデータをプレゼントしたことがありましたが、データのためコピーが可能です。ファンに本当に喜ばれる特典ではありませんでした。

NFTを活用してデジタルデータに価値をつけることで、ビジネスの幅が広がることを見込んでいます。
これまで、クリエーターや生産者は、1次販売時にのみ収益が入るのが基本で、2次流通でいくら高値で取引をされても何の恩恵も受けることはできませんでした。
NFTでは、クリエーターや生産者に収益が還元され続け、価値を生み出した人が恩恵を受け続けることができる画期的な仕組みを実現できます。

現在のNFT市場は、仮想通貨での売買である点、投資目的で高値が付けられている点、消費者が本当に欲しいものが市場に出回っていない点などを考えると、一般化するまでは少し時間がかかるかもしれません。
そこに対して「Ameba」や「ABEMA」でファンビジネスを10年以上見てきた知見を活かし、ファンが本当に欲しいと思うものを企画することで、このビジネスモデルを一般化させられるように、OENとして取り組んでいきたいと思っています。
 

後編では、国内最大級ライブ配信プラットフォームCyberZ「OPENREC.tv」とファンコミュニティ独自プラットフォーム開設 CyberArrow「FANBASE ARENA」を特集します。併せてご覧ください。

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様々な分野で「DXの必要性」が言われ、医療も例外ではありませんが、どのような変革が医療機関や患者にとって役立つのか。それを追求すべく、2020年5月に医療機関のDX推進支援を行う株式会社MG-DXを設立。当社のAI事業本部と連携し、これまで培ってきたデジタルマーケティングのナレッジやサービス開発力、デザイン力を活かして、300名以上のDX専門の組織体制により、DX推進を支援しています。

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