主力ゲームタイトルを担当するPM
日々のプレッシャーとの戦い方

日本のゲーム市場は1兆7330億円を超え、世界第3位と非常に大きい市場です。中でも当社のゲーム事業はスマートフォンゲームにおいて、国内TOP5に入るシェアを誇ります。そのため、1つひとつのゲームは大きな予算、人員が動くビッグプロジェクトばかり。そこでプロジェクトマネージャー(PM)として50名以上のメンバーのマネジメント、開発工程の管理などで実績をあげているのが、株式会社サムザップの笠原です。
元エンジニアでビジネス職にキャリアチェンジ、全社総会でベストプレイヤー賞も受賞している彼女の、プレッシャーとの戦い方について話を聞きました。
Profile
-
【取材対象者】
株式会社サムザップ
笠原 史穂
2013年サイバーエージェントにサーバーサイドエンジニアとして新卒入社。Ameba事業部でサービス開発に従事した後、Unityエンジニアに。2015年3月よりサムザップに異動。新規サービスの開発などに従事。現在は、新規サービスにプロジェクトマネージャー(PM)として携わる。 -
【インタビュアー】
株式会社サムザップ
澤田 杏奈
2017年 サイバーエージェント新卒入社。サムザップ運用タイトルで開発プランナー経験後、同社 プロダクトマーケティング室プロモーションプランナーへ異動。運用タイトルのプロモーション/マーケティング戦略立案・実行を経て、現在は新規サービスのプロモーションリーダー -
【インタビュアー】
株式会社アプリボット
佐藤 彩理
2019年サイバーエージェント新卒入社。株式会社アプリボットにて新規タイトルのクライアントエンジニアとしてアウトゲームの開発に従事。エンジニアの新卒育成にもボードメンバーとして携わる。
#信頼関係を築く

澤田
笠原さんは元々エンジニアでしたよね。どのような経緯でPMにキャリアチェンジしたのでしょうか?

笠原
新卒時はメディア事業部のサーバサイドエンジニアとして入社したのですが、会社としてゲーム事業を伸ばしていくタイミングでUnityの勉強をさせてもらい、ゲーム事業へ異動をしました。
PMにキャリアチェンジしたいと思ったのは、ゲーム事業部で、“事業としてゲームを見る”というのが面白いと思ったのがきっかけです。

澤田
“事業としてゲームを見る”とは?

笠原
ある時、サムザップで新規サービスをつくるためのコンテストがあり、3ヶ月で新規ゲームの開発を行いました。結果、本開発には至らなかったのですが、その期間ずっとチームで開発をして、どれだけのコストが発生するのかというのを初めて意識するようになったんです。と同時に、今まではモノづくりが楽しかったのですが、その工程に興味を持つようになりました。
ゲーム制作や運用は多くの人が関わり、動くお金も大きいということもあり、作り手ではなく事業を動かす側として関わるのって難しそうだけど面白そうだな、と。それがきっかけで事業としてゲームを意識するようになり、PMに興味を持つようになりました。

佐藤
今では50~60名規模のチームに関わっていますよね。大規模タイトルとなると数億のお金が動く超ビッグプロジェクトだと思うのですが、プレッシャーは感じませんか?

笠原
そうですね、新規ゲームのPMを担当することが多いのですが、プレッシャーは感じないようにしています。というよりは、感じないように普段から意識していることがあるんです。
1つはメンバーと信頼関係を築くことです。PMとして働く中で大変だと感じるのは、チームの方向性を合わせること。大きく方向性を変える時、組織が大きければ大きいほど意思統一が難しいと感じます。

佐藤
どのように対応しているんですか?

笠原
新規のゲーム開発では当初予定していた通りに進まないことも多く、メンバーからすると不満を感じることも多いかと思います。そういう時こそ1人ひとりの話を聞き、真摯に向き合って対応するようにしています。
あとは細かいですが、Slackに即レスすること、話しかけられたら笑顔で対応することなど、日々のコミュニケーションから「笠原に伝えたらなんとかしてもらえる」と信頼してもらえるように意識しています。

佐藤
たしかに相談しやすい雰囲気ありますよね!


笠原
役員に言われて気をつけているのが、人の善意に甘える働き方をしないということです。
相手に求めてばかりだと、最終的に話を聞いてもらえなくなってしまうので、まずは自分が信頼されるような仕事をするというのを普段から心掛けて仕事をしています。
#勘所を養う

澤田
PMとして成長したと感じる時はどんな瞬間ですか?

笠原
新規のゲーム制作を任せていただく中で、少しずつ勘所が養えてきたと感じる瞬間があります。
チーム開発をしていると、毎回同じような事象が発生するんです。なので、危険な匂いがするというか・・(笑)。
もちろん全てに対して100%手を打てているわけではないので日々勉強ですが、先に落ちている大きい石は見えるようになった気がします。

澤田
勘所がどんどん養われてきたんですね!

笠原
プロジェクトは「人」で成り立っているので、1人の悩みがどんどん大きくなってチームの問題になることがあると考えています。
なので、チームメンバーが抱える悩みは小さなうちに解決していくというのもPMの仕事だと思っています。そのためにも小さなことでも相談してもらえるような信頼関係を築いていきたいです。
#自分で自分をご機嫌にする

佐藤
とはいえ、それだけ大きな仕事を担当していたらプレッシャー0というのはないと思うんですけど、どのように対処しているんですか?

笠原
仕事をしている以上、毎日楽しく過ごせるわけではありません。大きい課題に直面した時はもちろん、なんとなく先が不安で憂鬱な気持ちになってしまうことはあります。
そんな状況でも、“自分をご機嫌にする方法”を持っているのは大事だと思っています。

佐藤
“自分をご機嫌にする方法”!というと、どのようなものですか?

笠原
単純ですが、前向きに働いた方が自分も周りも気持ちが良いと思っているので、憂鬱な気持ちになったとしても「明日またがんばろう」と気持ちをリセットすることが大事だと思っています。
方法は人それぞれあると思いますが、私の場合は自分の好きなことをして“自分で自分のご機嫌を取ること”にしています。例えば、ジムで身体を動かすとか、気のおけない仕事仲間や友人と飲みに行くとか。

佐藤
抱え込まないというのが大事なんですね。

笠原
そうですね。とにかくチームメンバーとのコミュニケーションを大事にしたいと思って日々働いているので、話しかけにくいオーラは出したくない。そのためにも憂鬱の尾をひかず、前向きに働くことを心がけています。
クリアな気持ちで課題に向き合ったら実はそんなに大きな課題じゃなかった、みたいなこともあります(笑)。気の持ちようって大事だなって。
ずっと尾をひかないように、とにかく話し真摯に向き合う。そうやっていつも取り組んでいます。


澤田
今後どのようなキャリアを目指していますか?

笠原
ゲーム事業の面白いところは、大きな市場で、クオリティの高いものを創り、チームで大きな成果を出せることだと思います。
今後もPMとして関わりながら、ゲーム事業を背負っていける人になっていきたいと思います。
あわせて読みたい
-
「やらない」ことを大切にしたら、「やりたい」ことができるように。 2度の転職...
「やらない」ことを大切にしたら、「やりたい」ことができるように。 2度の転職でみつけた私らしいキャリア
「やらない」ことを大切にしたら、「やりたい」ことができるよ...
-
「“仕事を楽しむ”とはどんな仕事にも“楽しい”を見つけること」 毎日を全力で...
「“仕事を楽しむ”とはどんな仕事にも“楽しい”を見つけること」 毎日を全力で楽しむためのマイルール
「“仕事を楽しむ”とはどんな仕事にも“楽しい”を見つけること...
-
エンタメビジネスを多数展開するCAMの新人賞対談! 新人で1位の実績を出すた...
エンタメビジネスを多数展開するCAMの新人賞対談! 新人で1位の実績を出すための秘訣とは?
エンタメビジネスを多数展開するCAMの新人賞対談! 新人で1...
時代に流されないエンジニアでいるための
「本質的な課題解決と実用主義的な視点」

サイバーエージェントには「ABEMA」や「Ameba」など自社メディアから得たデータを活用し、大規模データ解析基盤「Patriot」の構築・運用や、自然言語処理、情報推薦、マルチメディア解析、データ分析などを担当する専門組織「秋葉原ラボ」が存在します。今回はこの「秋葉原ラボ」の設立者であり室長を務める福田一郎に本組織の取り組みや、これからのAI/ML人材に求められることを聞いてみました。
記事ランキング
-
1
「顔採用ですか?」「採用基準を教えてください」など・・ よく聞かれる質問10...
「顔採用ですか?」「採用基準を教えてください」など・・ よく聞かれる質問10選に人事マネージャーがお答えします
「顔採用ですか?」「採用基準を教えてください」など・・ よく...
-
2
新卒採用ビジネスコース オンライン会社説明会
新卒採用ビジネスコース オンライン会社説明会
新卒採用ビジネスコース オンライン会社説明会
-
3
“若武者”渋谷ABEMAS・松本吉弘。「Mリーグ」で狙う、最高の下剋上
“若武者”渋谷ABEMAS・松本吉弘。「Mリーグ」で狙う、最高の下剋上
“若武者”渋谷ABEMAS・松本吉弘。「Mリーグ」で狙う、...
-
4
2021年開催DRAFT生 メンバー発表
2021年開催DRAFT生 メンバー発表
2021年開催DRAFT生 メンバー発表