「リアルタイム3DCG合成」に「バーチャル会場の設営」
今だからチャレンジできた、NewNormalなカンファレンス

サイバーエージェントでは年に1度、サイバーエージェントグループに所属するエンジニア・クリエイターが参加するカンファレンス「CA BASE CAMP」を開催しています。各事業領域で培ったノウハウの共有や、部門・職種を超えた技術者同士の交流を促進することを目的とした本カンファレンスですが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、オンライン開催を余儀なくされました。そこで、オンラインだからこその体験を実現すべく「リアルタイム3DCG合成」を活用したプレゼン、「バーチャル空間」での作品展示やポスターセッションなど、新たな試みに挑戦しました。今日はその様子を一部ご紹介します。
コンセプトは「もっと知りたい、現場のリアル」
サイバーエージェントグループでは150以上のプロダクトを運用しており、携わるエンジニア・クリエイターの数は2000人を超えます。このスケールメリットを誰もが享受できる組織にするための1つの取り組みとして、各事業領域で培ったノウハウの共有、部門・職種を超えた技術者同士の交流を促進することを目的に、2年前より年に1度「CA BASE CAMP」を開催をしています。
今年は「もっと知りたい、現場のリアル」をコンセプトに、29のエンジニア・クリエイターによる発表 / トークセッションのほか、クリエイターによる作品展示、CAゼミ制度の活動報告、ポスターセッション、Podcast / ラジオ配信 を行いました。
リアルタイム3DCG合成を活用したNew Normalな配信

「CA BASE CAMP 2020」では、技術者が見てワクワクする映像を届ける狙いのもと、サイバーエージェントの子会社で、3DCG関連のコンテンツ・広告クリエイティブの企画制作を手掛ける株式会社CyberHuman Productionsが持つ、リアルタイムに人物と3DCG背景を合成し撮影する「バーチャル撮影システム」を活用。当日は都内にあるカムロ坂スタジオから、生配信を行いました。
この「バーチャル撮影システム」はカメラにセットアップしているトラッキングシステムとソフトウェアで構成されている技術ですが、実は当社が日本で1番最初に導入しているシステムです。最先端かつ、希少な設備なので日本にはまだ数台しかなく、機材を扱えるエンジニアも国内で数名しか存在しないという特殊な領域です。
従来のグリーンバックを活用した実写合成では2Dの背景を撮影後に合成しているのに対して、このシステムではリアルタイムに人と3DCG背景を合成し、奥行のある3DCG撮影ができます。これにより、CGの世界に入り込んだような没入感のある演出が可能となります。

この日は取締役(技術開発管轄)の長瀬慶重から、2020年度の振り返りと2021年度の技術政策の取り組みについて、執行役員(クリエイティブ統括室 室長)の佐藤洋介からは、クリエイティブ組織の取り組みについてプレゼンを行いました。
その後、エンジニア・クリエイターがそれぞれ所属するメディア管轄、SGE(ゲーム)管轄、AI事業本部の3つの組織の代表エンジニアより、各技術組織における中長期的なビジョンや戦略の発表を実施。
この新しい発表スタイルに登壇者は、普段と異なる雰囲気で少し緊張気味な様子も見られましたが、視聴していたメンバーからの反応は非常に好評でした。
バーチャル空間を活用した、New Normalな交流スタイル

これまでの「CA BASE CAMP」では、参加者の交流を促進するため、セッション以外にもブース企画、ゲームの先行体験など様々な企画を行っていました。
今年はリアルで集まることが困難ですが、それでも参加者同士がコミュニケーションを取れたり、オンラインならではの新しい体験を味わってもらうべく、バーチャルSNS「cluster」の協力のもと、バーチャル空間に会場を設営しました。

近未来的な宇宙空間を体現したバーチャル会場では、AI事業本部 / AI Lab / 秋葉原ラボ / ADTによるポスターセッションや、クリエイターによる作品、ゼミの成果物や活動報告を展示。
参加者は好きなアバターを操作しながら、会場内のコンテンツを楽しむことができ、発表者や他の参加者とチャット機能を使ってコミュニケーションを取るなど、オンラインならではの新しい楽しみ方を満喫していました。

さらに、2018年度から2020年度にエンジニア入社した総勢170名の新卒を対象とした、若手エンジニアのヨコ・タテ・ナナメの繋がりを構築するプロジェクト(通称:「会社を楽しもうプロジェクト」)の発表がメイン会場のステージで行われました。
サイバーエージェントでは4月以降、リモート中心の勤務が続いていますが、特に4月に入社した新卒メンバーに関しては、直接的に仕事をするメンバー以外との交流がどうしても少なくなりがちです。
事業部を超えた繋がりを作ることで、若手メンバーが安心して働ける環境を作ることを目的に1年間取り組むこのプロジェクトの発表には、アバターに扮した多くの若手メンバーが参加し、チャットでも盛り上がりを見せていました。
技術のサイバーエージェントを創る

エンジニアのセッションでは、「OPENREC.tv」の段階的アーキテクチャ移行の取り組みや、秋葉原ラボによる個人データ利活用指針の発表、AI事業本部からは、未来の広告はAIやCGで作られるようになる話、AI LabからはWeb・データマイニングの国際会議「The Web Conference(通称WWW)」に論文採択されたA/Bテストを評価地点とするAI開発の裏側についての発表。ゲーム部門からは130ヶ国以上同時配信を実現した「Kick-Flight」を支えるUI実装の話など、多岐にわたる技術情報の共有を行いました。
クリエイターのセッションでは、「Ameba」15年分の負債と戦うデザインシステムの取り組みや、サービスを横断したUIコンポーネントの資産化でデザイナーが担う役割について、ゲーム部門からは「かわいい」が溢れ出す、3D美少女の動きについての発表などがありました。技術情報以外にも、デザイナーが30年成長し続けるためのキャリアマネジメントについてなど、クリエイティブを軸に幅広い分野で発表を行いました。
各事業部から三者三様のセッションが行われ、オンラインの環境下においても、どのセッションも盛況を博していました。
世の中の技術革新に伴いサイバーエージェントが展開する事業の幅は一層広がりました。2021年私たちは「is Real ~誰もがグループの資産を活用できる技術組織へ~」をコンセプトに掲げており「CA BASE CAMP 2020」を通じてその第一歩を踏み出せた気がしています。
これからも技術のサイバーエージェントを加速し続けたいと思います。
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