聞きたかったのは、参加した学生からの
「最高に楽しかった」の声
ー新卒1年目メンバーだけで企画運営をする名物インターンシップー

技術・デザイン

チームで広告プロダクト開発に3日間で取り組み、その精度の結果を競うサイバーエージェントの技術インターンシップ「アドテクコンペ」。
毎年AI事業本部に配属された新卒エンジニアが一丸となって作り上げる名物インターンシップです。開催4年目となった去年は、2019年入社の新卒エンジニア社員9名が企画・運営をリード。
参加した学生の満足度も非常に高いものとなった今回のインターンシップについて、運営メンバーの中から代表して4名にインターンシップ成功のために工夫したことや意識したこと、得られた学びについて聞いてみました。

Profile

  • 大島秀顕(おおしま ひであき)
    2019年新卒入社。AI事業本部 AIR TRACK サーバーサイドエンジニア

  • 加藤直(かとう なお)
    2019年新卒入社。AI事業本部 Dynalyst 機械学習エンジニア

  • 黒金宗史(くろがね しゅうし)
    2019年新卒入社。AI事業本部 Dynalyst サーバーサイドエンジニア

  • 早川裕太(はやかわ ゆうた)
    2019年新卒入社。AI事業本部 AIR TRACK データサイエンティスト

リアルを求め、実データを用いたインターンシップへ。機械学習エンジニアとして実感した新たな気付きも。

Dynalyst 機械学習エンジニア 加藤 直
Dynalyst 機械学習エンジニア 加藤 直

──本インターンシップでの役割を教えてください。
 

氏名

加藤

主にオークションの詳細設計やコンペ用データの作成を担当しました。
一番力をいれたことは、今回のアドテクコンペでは従来の内容から大きく切り替え、実データを用いることにしたことです。
参加者に生のデータを触る楽しみを知ってもらいたいという思いから、コンペ用データに実データを用いるように設計し、このデータの作成に特に注力しました。

──インターンシップで実データを使えるのは学生にとっては嬉しいですね!データ整備は大変だったのではないでしょうか。
 
氏名

加藤

そうですね、個人情報などを匿名化しながらも、できる限り本来のデータ内容を損なわないように工夫しました。実際に実データを使うことで従来のオークション詳細設計自体を変更する必要が生じたので、コンペ内容を1から考え直す大変さもありましたが、当日学生の皆さんからも「実データを経験できて良かった」と声をもらうことができました。
自分たちが良いと思って実現したことが、学生の満足度に繋がったことを実感し、やって良かったなと改めて思います。

──機械学習エンジニアとしての強みを活かし、データ作成やオークション設計をされたのですね。普段の業務では得られない気付きなどはありましたか?
 
氏名

加藤

機械学習エンジニアといえど、精度の高い予測モデルの設計だけができればいいわけではないというのを強く実感しました。実際、コンペの参加チームの中にも、予測モデル自体は良いモデルなのに入札の実装とうまく噛み合わず、性能を発揮できなかったチームも存在します。逆に、予測モデルは簡単な設計にして、学習したモデルの重みをサーバーに載せることで予測にかかる時間を短縮し、それが功を奏したチームもありました。
精度の高い予測モデルの設計に加え、それがシステム全体の中でどう使われるのかを俯瞰的に捉えて、最適な設計をすることが不可欠だと強く認識しました。

「技術的な挑戦」も「システムを作りきること」も諦めたくない。全てやり遂げたことで見えたこと。

Dynalyst サーバーサイドエンジニア 黒金宗史
Dynalyst サーバーサイドエンジニア 黒金宗史

──今回の黒金さんの役割を教えてください。
 

氏名

黒金

インターンシップを運営するためのSSP(※1)の開発を担当しました。今回開発をする上で、自分の中で2つ、「技術的な挑戦」を取り入れることと「インターンシップ当日に安定して走るシステムをつくること」の両軸を意識しました。

──「技術的な挑戦」とはどのような内容ですか?
 
氏名

黒金

技術選定において「Kubernetesを取り入れたこと」です。僕自身、利用者のいるシステムを開発する際にKubernetesを使用するのは初めてでしたので、大きなチャレンジとなりました。
あらかじめシステムに対する負荷が予想できた点・人数が少ない中でも完全に分担して開発をすることができる点などから、Kubernetes上でアプリケーションを構築することを決めました。
その結果、機能単位で分担して開発が可能となり、機能ごとの実装部分は開発メンバーがそれぞれ得意な言語を使うことができ、安定したシステムの開発にも繋がったと感じています。

「インターンシップ当日に安定して走るシステムを作る」ことを意識した上で全体を考えることができたこと、「Kubernetesを取り入れる」という技術挑戦ができたこと、そして、企画から運用まで「やりきった」ことが自分自身の自信に繋がる経験になりました。

──掲げた挑戦、2つを実現されたのですね。その経験はどのように活きましたか?
 
氏名

黒金

この経験は、インターンシップ当日の学生の皆さんへのアドバイスにも活きたと思います。
このインターンシップでは、最終日に全チームが開発したDSP(※2)の性能を競います。なので、全てのチームに「きちんと動くシステムを開発しきってほしい」という運営側の思いがあるのですが、実際には学生の皆さんの意欲が高いこともあり「新しい技術に挑戦したい!」という気持ちから慣れていない技術を多く選択してしまい、苦戦していたチームもありました。
なので僕自身、新技術への挑戦だけでなく、まずはDSPとしてオークションで競争するシステムを作りきることを目的にアドバイスをするようにしていました。
その結果自分が担当したチームは全て、システムを完成させて最終日のオークションに参加することができたので非常に嬉しかったです。運営チーム・学生チームともに同じ目線で目標を達成することが両立できたインターンシップでした。

(※1)Supply-Side Platform(サプライサイドプラットフォーム)の略で、媒体の広告枠販売や広告収益最大化を支援するシステム
(※2)Demand-Side Platformの略で、広告主の広告効果最適化を目指すプラットフォーム

メンターの役割は技術のフォローだけじゃない。限られた時間で全員が最大の力を出せるようにしたい。

AIRTRACK データサイエンティスト 早川裕太
AIRTRACK データサイエンティスト 早川裕太

──今回のインターンシップでの役割を教えてください
 

氏名

早川

僕はデータサイエンティストチームのリーダーを務めました。チーム全体では、オークション詳細の設計、データ作成、対戦用DSPのロジック構築、データ可視化ツール作成などの構築を行いましたが、主にそれらの設計やタスク管理などを行いました。

学生の皆さんには3日間でDSPを実装し、僕たちが用意したオークションに参加してもらいました。その上で、当たり前ですが、そもそもゲームとして成立するような設計や提供するデータが機械学習などの適用に耐えうるものかといった数理的な設計を強く意識して取り組みました。

──当日メンターをはじめて経験して、気が付いたことはありましたか?
 
氏名

早川

インターンシップ当日を迎えてみて印象的だったのは、学生の皆さんのコンペへの熱量の高さです。より良いものを作り上げたいという目標に目線が向いているチームが多く、嬉しかったのを覚えています。
例えばあるチームでは、クリック率予測モデルの構築が不安定になってしまうことにいち早く気が付き、技術的な議論にメンターである私を巻き込み、ベストな解決策を目指そうとする姿が印象的でした。一方で高い熱量がゆえに、意見のぶつかりや焦りが生まれてしまうチームもあります。そういったチームには僕自ら一緒に混ざりながらマインドのフォローを行い、軌道修正を行うということもしました。
いざ当日を迎えてみると、想像以上に学生の皆さんと二人三脚で動く部分が多く、コンペそのものを学生の皆さんと一緒に作り上げているのだなと実感しました。

学生だけでなく、運営チームも最高に楽しかったと言えるアドテクコンペにしたい。チームリーダーとしての工夫とは?

AIRTRACK サーバーサイドエンジニア 大島秀顕
AIRTRACK サーバーサイドエンジニア 大島秀顕

──今回のインターンシップでの役割を教えてください。
 

氏名

大島

アドテクコンペ運営チームの全体のリーダーを務めました。実際のプロダクトで行くとPM的なポジションでしょうか。具体的には、アドテクコンペを開催する際に必要になることや開発しなければならない項目の洗い出し、タスクの割り振りなどを担当していました。あとは、チームメンバー全員の状況やモチベーションなども考えていました。

──運営のチームリーダーとして心がけたチームづくりのポイントはありますか?
 
氏名

大島

このアドテクコンペは、僕の役割からすると2種類のステークホルダーがいます。参加してくれる学生の皆さんと、アドテクコンペ運営チームのメンバーです。
学生の皆さんに対して最も意識したのは、「最高に成長して、苦しかったけど最高に楽しいインターンシップだった」と言ってもらうこと。
そのための準備はもちろんですが、当日のメンタリングや各チームでの振り返りの設計など、学生の皆様の成長が最大化されるように設計をしました。

アドテクコンペチームのメンバーに対して最も意識したのは、「全員が楽しんでアドテクコンペの運営ができること」です。最高のチームで最高のアドテクコンペができて、最高に楽しかったと言ってもらいたいと思っていました。

──大変だったこともあったのでは?
 
氏名

大島

通常業務と並行し、物理的に多くの時間がない中で運営メンバーが取り組める環境をいかにつくるか。ここは自分の中で難しさを感じたところでした。
できるだけ開発ストレスが生じないように、例えば毎週、スプリントレビューを行うことで、チーム全体で進捗を把握するようにしました。どこが遅れそうか、どこに手を貸したほうがいいのかをチームで共有できる体制を整えるように工夫し、遅延の連鎖が起きないよう心がけました。

入社してすぐ任された大きなミッション。インターンシップ成功に向けたそれそぞれの経験が、実業務にも活きた。

皆さん、ありがとうございました。自分たちで企画したインターンシップだからこそ、たくさん得たものがあったようですね。

──最後に、このインターンシップ企画の経験を通しての感想を教えて下さい。
 

氏名

大島

何よりも、やっぱり「目的」をはっきり持つことの大切さ、Visionの大切さを再認識できました。プロジェクトが始まると、「何を(what)」を「どうやるか(how)」に集中しがちですが、そもそも僕らは「なぜこれをやりたいのか?(why)」という問いにしっかりと答えられる状態を作ること。これがものを作るにしても、チームを作るにしてもすごく大切だなと感じました。今回のアドテクコンペのVisionは「CAって楽しそう、一緒に働きたい!と思ってもらう」というものです。実際に内容の設計時も本番も、運営メンバーは常にVisionを意識した行動ができていたなと今振り返っても思います。

氏名

黒金

僕も、開発の最終的な責任を負うことを体験できて良かったと思います。メンバーのスキル、スケジュールを考慮した設計開発、イレギュラーな対応、最終的に動かすものへのコミットなどプロダクト開発の大部分が詰まった開発だったと思います。
主たる開発をしつつ、足りなかった部分を補う動きが合っていると実感できたのも良かったです。今回の開発では成功ばかりではなかったですが、失敗を次の同じ立ち位置での開発で活かせるのでとても良い体験だったと思います。

氏名

加藤

与えられた仕事に対して、その真の目的を考えた上で仕事に取り組むことの大切さを感じました。例えば僕は機械学習モデル作成の仕事を任されたりするのですが、そのときにただ言われた通りモデルを作るだけではなく、それを使って最終的にどうやって利益に貢献するのかまで考えた上で、タスク自体を見直すようになりました。今回のインターンシップの設計では大島くんが中心となり、最終的に達成したい目的をまず考えてから、じゃあそのために何をするべきかというタスクに落とし込んで準備していたのですが、その考え方が日頃の業務に活きています。

氏名

早川

皆の言っている通り裁量をもらえたのは間違いないと思いますし、もっと言えば裁量に対してどう結果を出していくかをより意識するようになりました。 今、就活シーズンを迎え、コンペに参加してくれた方々が内定承諾してくれた事例などを聞くことが増えたのですが、自分たちが全て企画したことに対してリアルな結果が見えるのは想像以上のインパクトがありました。現在の業務でも大きな役割を与えられているなと思う機会は多いのですが、それは当然結果とセットであることを期待されているはずです。新卒の早い段階から大きなミッションを経験し、その結果がフィードバックされる経験によって、日々の業務でもどう成果を出すかをより意識するようになっていると思います。

皆さんありがとうございました!
サイバーエージェントでは、年次に関係なく意欲のあるメンバーに対して、裁量のあるミッションを任せる文化がありますが、そのチャンスを成功させるだけでなく、そこから得た学びを日頃の実業務でも生かしている4人の姿が印象的でした。

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様々なインターンシップをご用意してますので、みなさまからのエントリーをお待ちしています。
※本記事でご紹介しているアドテクコンペは只今準備中です

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社会へ技術還元ができる研究者でありたい。
大学教員から民間企業への挑戦

技術・デザイン

「基礎的な研究と実務を結びつける面白い課題に、心置きなく挑戦できる環境になった」
そう話すのは、AI技術の研究開発組織「AI Lab」のリーダーとして研究の社会実装を牽引する山口。StonyBrook大学でPhDを取得後、東北大学で大学教員となり学術研究を続けてきた山口に、大学機関から民間企業へチャレンジした背景、両方の環境を経験したからこそ見えたこと、研究者としてのキャリア形成について聞いてみました。

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