「BIT VALLEY 2019」を通して4社が伝えたいこと
~モノづくりは新たな領域へ~

技術・デザイン

サイバーエージェント、DeNA、GMOインターネット、ミクシィの4社で、昨年発足させたプロジェクト「SHIBUYA BIT VALLEY(シブヤ・ビットバレー)」。プロジェクト第一弾の取り組みとして、昨年9月にテックカンファレンス 「BIT VALLEY 2018」を開催し、全25セッションに1000人以上が来場、各種メディアでも報道され多くの反響をいただきました。これを受けて今年は「モノづくりは新たな領域へ」をコンセプトに「BIT VALLEY 2019」を2日間にわたり開催します。今年はどんなカンファレンスになるのか、4社の運営責任者に話を聞きました。

Profile

  • 株式会社サイバーエージェント 取締役(技術管轄) 長瀬 慶重
    2005年に入社後、アメーバブログやコミュニティサービスなどのサービス開発を担当し、2014年に執行役員に就任。「AbemaTV」開発本部長を務めるほか、エンジニアの採用や、技術力をさらに向上するための評価制度などの環境づくりにも注力している。

  • 株式会社ディー・エヌ・エー 常務執行役員 CTO システム本部 本部長 小林 篤(@nekokak)
    法学部法律学科からエンジニアへ転身し、2011年にDeNAに入社。Mobageおよび協業プラットフォームの大規模システム開発、オートモーティブ事業本部の開発責任者を歴任。2018年より執行役員としてDeNAのエンジニアリングの統括を務め、2019年より常務執行役員 CTOとしてより経営レベルでの意思決定に関わることと、技術・モノづくりの強化を担う。

  • 株式会社ミクシィ執行役員CTO 村瀬 龍馬
    2009年ミクシィ退社後、ゲーム会社の役員や京都のゲーム会社でエンジニアなどを経験。2013年にミクシィに戻った後『モンスターストライク』などの開発に携わり、現在はエンジニア全体を統括。2018年4月、執行役員CTOに就任。

  • GMOインターネット株式会社次世代システム研究室シニアクリエイター 稲守 貴久
    2006年に入社し、クリエイティブディレクターを担当。 その後、GMOクリック証券でウェブマスターとして従事。2010年からはGMOインターネットの現部門でグループ会社や新規事業の技術支援を行いながら、技術PRや新卒エンジニア採用、育成に取り組んでいる。

改めて、このプロジェクトについて教えてください。

(長瀬)
元々は、経済産業省が「将来的にエンジニアが不足する」と発表している通り(※1)、地方学生の「情報や機会の格差」といった社会的な課題に対して、企業として何か支援したい想いから、昨年4社で「SHIBUYA BIT VALLEY」を立ち上げました。

渋谷区にも後援いただき、「渋谷でエンジニアとして働くことは楽しい」をテーマにしたテックカンファレンス 「BIT VALLEY 2018」を2018年9月に開催しました。

最新技術や各社のAI分野における取組みの紹介、各分野のトップエンジニアによるトークセッション、渋谷に拠点を構えるスタートアップが集結したパネルトークなどを実施し、1000人以上が集まるなど多くの反響がありました。

昨年は#0として狼煙を上げる立ち位置だったのですが、今回はDeNA社にオーガナイザーを引き継ぎ、今年からが本番だという気持ちで臨んでいます。

※1 IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果を取りまとめました(経済産業省)

(DeNA小林氏)
予想を上回る反応で、裾野が広がる良いきっかけになりましたよね。

(mixi村瀬氏)
反響が大きかったぶん、今後我々がどうあるべきなのか?何を期待されているのか?考えさせられましたね。多くの方に関心を持ってもらえたおかげで、”渋谷” を中心に渋谷以外にも広がっていく可能性も振返りで話題になりましたね。

(DeNA小林氏)
昨年は、登壇者やスポンサーも渋谷に拠点がある企業に制限していましたからね。今年は、渋谷を中心にもっと多くの人を巻き込んでいきたいと考えています。

反響の中で印象に残っているものはありますか?

BIT VALLEY 2018 基調講演の様子
BIT VALLEY 2018 基調講演の様子

(長瀬)
基調講演で、弊社代表の藤田、DeNAの南場会長、GMOインターネットの熊谷会長の3人が並んだ姿は象徴的で印象に残りました。1990年代末から2000年初頭にかけ、渋谷に集まったIT起業家を「ビットバレー」と呼んだ時代から、はや20年。あの頃からどんな変化があって3人がそれをどう見ているのか?この話が聞ける機会って貴重で、参加者からも期待されていることを感じ取りました。

(GMO稲守氏)
個人的には、若い人が多く参加している姿が印象に残りました。我々の世代は「ビットバレー」というとある程度のイメージがありますが、若い世代からすると「ビットバレー」という言葉は知っているけれど、それに対するイメージは特に持っていないんですよね。

インターネットに関してもそう。我々の世代でIT業界にいる人の多くは、インターネットが好きな世代。けれど今の若い世代にとっては、好き嫌いではなく、インフラのような存在で、そんな彼らの声が直接聞けたことは良かったです。この中から新しい切り口で、新しい何かを作ってくれる人が出てくるんだろうという期待が持てました。

今年のコンセプトについて教えてください。

(DeNA小林氏)
今年は対象をエンジニアからIT業界の「モノづくり」に関わる全ての人へと広げ、「モノづくりは新たな領域へ」をコンセプトに渋谷のみならず日本全体のモノづくりの底上げにつながる活動となることを目指しています。対象をエンジニアだけに限定しない理由は、やはり多くの人に愛されるプロダクトを生み出すにあたり、テクノロジーが必要不可欠であることは間違い無いのですが、それ以外のクリエイティブやマーケティングなどの要素も同じように欠かせないと考えているからです。それならば、その人たちにも参加してもらい、それぞれの領域の交差が行えると良いなと。

(GMO稲守氏)
テックカンファレンス =エンジニアというイメージですが、エンジニアが0→1を作ったあと、それをグロースさせるには多種多様な分野の才能が必要です。1つの技術だけでは生み出せないものが、様々な分野のプロフェッショナルが集まるとスケールする時代です。

職種の領域においてもそう。エンジニアだけれどデザイン寄りの仕事ををする人も今は増えていて、ボーダレス化が進んでいる印象です。

(mixi村瀬氏)
職種のボーダレス化は感じますね。単純にインターネットだけの企業ではいられないというか。ミクシィはスポーツやウェルネスの領域にも進出しているのですが、技術以外の知識がどんどん必要になってきています。AIにしてもAIだけでプロダクトは作れないし、全てを並列に進めてモノづくりをする時代なのかなと。

(DeNA小林氏)
それは、メインビジュアルにも反映されています。いくつもの線がクロスしているのですが、テクノロジー、アートなどが交錯していることを意味しているのです。

目玉になる取り組みや、昨年から変化する部分はどこですか?

(DeNA小林氏)
まず登壇者の幅が広がります。「モノづくり」がテーマなので、技術領域のプロフェッショナルに加え、ミュージシャンやデザイナーなど、多種多様なジャンルからゲストを迎える予定です。最新の技術がキャッチアップできるだけでなく、「モノづくり」に関する様々な要素に触れることができるカンファレンスになるでしょう。

新しい取り組みとしては、”ワークショップ” と ”学生向けのピッチコンテスト” を予定しています。通常のカンファレンスは登壇者から知見を得ることが中心にですが、「BIT VALLEY 2019」においては、一方通行ではなく、双方向のやり取りを生むことで、より多くの刺激を受けてもらいたいという意図があります。

学生を呼びたいと強調されていますが、どういう人に参加して欲しいですか?

(DeNA小林氏)
学生はもちろん、自分の専門性を活かしながらIT業界における「モノづくり」に挑戦したい若い世代に参加して欲しいです。昨年のように、遠方に住む学生に向けた交通費支援も検討しており、参加のハードルはなるべく下げられるよう調整するつもりです。

(GMO稲守氏)
高い視座と広い視野を見られる機会なので、学生や若い世代には、それを感じて欲しいですね。そして出来ることなら、IT業界で働く仲間として、一緒に日本のモノづくりをアップデートしたい気持ちもあります。

(長瀬)
エンジニアを目指す人、エンジニアとして更にキャリアを加速させたい人にぜひ参加して欲しいですね。これから先もしばらく、IT業界は成長産業であることは間違いなく、その中で若い世代が、どのようにテクノロジーに触れて、どんな未来を想像するか?ということが大事になるでしょう。

IT業界の中では比較的歴史の長い4社が、若い世代にIT業界の面白さを伝えていくことは1つの使命でもあると思っています。「モノづくり」という広義なコンセプトですが、参加者とってワクワクできるものを提供したいと思っているので、ご期待ください。

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