サービス

アタラシイが日本一生まれるサービス
「Makuake」のさらなる挑戦

優れた技術に新たな価値を見出すMakuake Incubation Studioとは

2013年から提供開始をしている「Makuake(マクアケ)」。当初から「世界をつなぎ、アタラシイをつくる」というコンセプトを掲げ、現在では毎月約200件、累計5,500以上 の新製品・体験が「Makuake」を通じて生まれています。そんな「Makuake」のプロダクト創出ノウハウを生かし、企業向けの新製品開発サポートを行うのがMakuake Incubation Studio (通称MIS)。大手企業の新規事業創出に商品企画から一緒にサポートしています。MISの取り組みで生まれた製品数は約30プロジェクト、平均調達額は1,000万円以上です。
今回のFEATUReSは、マクアケ代表の中山、同社取締役でMIS責任者の木内にインタビューを実施。「価値あるアイデアや技術のお蔵入りが世の中からなくなったらゴール」と話す2人の目指す未来とは。ぜひご覧ください。

Profile

  • 中山 亮太郎 株式会社マクアケ 代表取締役社長
    2006年、新卒でサイバーエージェントに入社。社長アシスタント、メディア事業の立ち上げを経て2010年からはベトナムにベンチャーキャピタリストとして赴任し、現地のネット系スタートアップ企業への投資を担当。2013年に株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディング(2017年10月に、株式会社マクアケに社名変更)を設立し、代表取締役社長に就任。「Makuake」を新しいプロジェクトが生まれる社会的インフラにするため、日々奔走している。

  • 木内 文昭 株式会社マクアケ 取締役/共同創業者
    リクルート関連会社に新卒入社し、上場企業の社長や役員、営業部長向け新規開拓営業に従事。その後ベンチャーに転職しメディア事業立ち上げを経験。 2009年にサイバーエージェントに転職し、某大手キャリア企業との提携事業責任者として事業立ち上げから事業譲渡までを手がける。株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディング(2017年10月に、株式会社マクアケに社名変更)の設立と同時に取締役に就任。現在は、企業と共に商品・事業を企画し、「Makuake」を出口として具体的なアウトプットまで実現する事業、「Makuake Incubation Studio」の責任者を務める。

「クラウドファンディング」という概念の変化と進化

中山:市場の拡大とともに、クラウドファンディングの活用方法は多様化が進みました。最初は日本では災害支援のためのオンライン募金のイメージで利用者に認知されていったクラウドファンディングという言葉ですが、現在は、元々あった活用法である知人やファンに向けて募金活動をする手段にはじまり、新製品の先行販売の手段、株式や不動産への投資手段など幅広いものを指す言葉になっています。各サービスのカラーが際立ち、クラウドファンディングという言葉の意味合いの拡がりを感じます。かくいう「Makuake」も、サービスの特徴を表すならば、クラウドファンディングサービスの中でも「新製品創出のプラットフォーム」といった機能も持つユニークなサービスとなっています。企画した製品を量産する前や、新店舗をオープンする前や、新コンテンツを作る前のタイミングで、最初の顧客を獲得するためのマーケティングツールとして、自治体をはじめ、個人事業主、スタートアップ、中小企業、大企業等から活用されています。

「毎月約150件、累計5,500以上の新製品・体験が「Makuake」を通じて生まれています。」(中山)
「毎月約150件、累計5,500以上の新製品・体験が「Makuake」を通じて生まれています。」(中山)

――「Makuake」らしい取り組みを教えてください。

中山:2013年のリリース当初から、価値ある新しいものを世に生み出すにはどうしたらいいのか、ということを逆算して事業設計してきました。そのために必要な要素を肉付けし、サービスとして提供しているという発想です。
最近ではオフラインとオンラインを融合させたオムニチャネル的な展開が増えています。
インターネットに拘らず、新しいものがうまれる速度を加速させる機能としての役割が果たせればと考えているからです。

たとえば、「Makuake」発のプロダクトやアイデアを伊勢丹新宿本店や中目黒蔦屋書店や東急ハンズ心斎橋店など全国でも累計10ヶ所以上の販路エリアで展示・販売。更なる支援者の拡大とPRの機会を創出しています。

また、ものづくりの会社を100社近く集めたミートアップや、実行者と支援者が交流できるイベントなど、各産業を盛り上げるような取り組みも積極的に実施しています。

企業の優れた研究技術×「Makuake」のプロダクト創出ノウハウ

中山:2016年1月に立ち上げた、大手企業向けに新製品開発をサポートする専門部署、Makuake Incubation Studio (以下MIS)も、プロダクト創出のノウハウを持つ「Makuake」だからこそ実現できる取り組みだと思います。

木内:MISは、企業の優れた研究開発技術を元に、その特性を生かした新製品・新事業を立ち上げたい企業に対し、具体的な売上を立てるところまでのインキュベーション支援を行っています。企画段階から製品や事業化の仮説を作り、必要に応じたパートナー企業のマッチングや社内提案を進めていく上での支援、ブランドコンセプト作りや製品デザイン、動画制作などあらゆることをサポートします。「Makuake」を活用し実際の購買行動を伴ったユーザーデータを集めることができるので、特許取得しているマーケティングツールなども活用しながら、実際の購入ユーザーとの対話なども行う中でユーザー理解を深め、マーケティングに活用していけるのは「Makuake」ならではだと思っています。

これまで、大手メーカーであるシャープ社、ライオン社、JT社等、様々な企業とご一緒させていただいており、MISを通じて生まれた製品数は約30プロジェクト。平均調達額は1,000万円以上です。

MISの主なプロジェクト実績

 (1)シャープ社との事例(2017年3月実施)
シャープが液晶材料の研究で培った技術をベースに、MISの企画案で「日本酒専用の保冷バッグ」を開発。過去にMakuakeを実施した石井酒造をMISから紹介。石井酒造が限定醸造した日本酒を同梱した「雪どけ酒 冬単衣(ふゆひとえ)」として、「Makuake」でクラウドファンディングを実施。1,800万円を超える支援を集め完売、当時の国内における日本酒ジャンルのクラウドファンディング史上最高記録を樹立。2017年度グッドデザイン賞も受賞しました。

(2)富士通デザイン社との事例(2018年2月実施)
富士通デザインが企画したメジャーの数値を瞬時にスマホへ記録するIoTメジャー「hakaruno(ハカルノ)」。「Makuake」で1,000万円の調達をしなければ事業化しないという条件でプロジェクトを実施しました。「Makuake」におけるプロジェクト実施がきっかけで多数のメディアで紹介され大きく話題となり、BtoBを中心とした問い合わせが殺到。最終的に目標を達成し、現在は富士通社本体で事業化を予定しています。

(3)デサント社との事例(2018年4月実施)
デサント社の研究するスポーツサイエンス技術に基づき開発された「フォーマル×快適性」を兼ね備えた高機能パンツ「Umditional Pants(アンディショナルパンツ)」。MISはそんなパンツに、“フットボールを応援する人”を応援するアイテムとして「フットボールに関わる人がピッチ以外で過ごす“アディショナルタイム”を1着で対応できる商品」という体験価値を設計。クリエイティブや動画作成を担当。体験価値の設計がユーザーに響きプロジェクトは1,100万円を超える支援を集めました。
 

MISは、企業担当者と並走しながら事業化を目指す

木内:MIS立ち上げの背景や、存在意義といったところに話を戻します。
日本の研究開発費は年間約19兆円と言われています。そのうち約14兆円は企業による研究費で、自動車や電機、製薬などの大手メーカーといった約300社がそのほとんどを占めます。※
多くの費用が研究開発に投じられていますが、有効活用できていなかったり、ともすればお蔵入りしてしまう優れた技術が世の中には多く存在しています。また、そういった技術を活かし新規事業に着手しようとしても、競争優位性や収益化の確立の証明、トップの経営判断に時間がかかるというジレンマを抱える大企業が多く存在していることを、日々様々な方々とお会いする中で感じていました。

「年間40~50件は研究所や工場などに足を運んでお話を伺ってます」(木内)
「年間40~50件は研究所や工場などに足を運んでお話を伺ってます」(木内)

木内:必要性は感じていたものの、大企業ならではの体制や前述のジレンマを乗り越えるのは簡単ではありませんでした。潮目が変わったのは、2014年9月のソニー社が行った柄の変わる電子ペーパーを用いた腕時計「FES Watch」のプロジェクト。大手メーカーがクラウドファンディングを活用するというのは世界的にも珍しく大きな話題となり、「新製品のテストマーケティングツール」として活用できるという認知が大きく広がりました。自社の持つ技術を生かし新たな製品を創出できることに加え、本格的に生産する前に需要が確かめられるので不要な在庫を抱えることはないのです。ソニー社のプロジェクト成功が一つのきっかけとなり、その1年半後にMISを立ち上げました。

――これまでにMISを活用した企業の方からはどういった声をもらっていますか。

木内:MISのサポートがなければこのスピード感での事業化は難しかった、という声を頂くことが多いですね。やる気や情熱はあるものの、それを具現化する方法がわからないという方が多いので、担当者の想いや社内の状況などを汲み、製品化や事業化まで並走しながら具体的なアウトプットまでサポートすることが私たちの役割です。

最近では、企業として新しい製品や事業を産んでいく仕組みを作りたいというニーズが増えており、ユニークな技術を持つ大手メーカーなど、15人~20人程度を対象にした研修も行っています。研究テーマを決め「Makuake」で具体的にプロジェクト化することを一旦のゴールに、ゼロから製品化や事業創造に挑戦していくワークショップです。世に出ていないアイデアや技術のほうが圧倒的に多いので、技術や様々なパートナーなどを掛け算していくことで、革新的な製品を世に送り出すことを目指しています。

現在は大企業のサポートを中心に行っていますが、優れた技術は日本全国あらゆるところに存在しています。将来的には、小さな町工場が持つ優れた技術などにもフォーカスしていきたいです。チャレンジするすべての人々を応援できるような存在でありたいと思っています。

価値あるアイデアのお蔵入りが無くなるその日まで登り続ける

中山:現在「Makuake」には毎月数百万人が訪れています  。ここまでを振り返ると、「Makuake」を通じて、価値あるアイデアを数多く世に送り出せたと自負していますし、MISの取り組みも含め、社会的装置としての存在価値も上がっているように思います。とはいえAmazonやYoutubeの存在感と比較すると、私たちのそれは情けないほど小さい。もっと頑張らなくてはと思いますね。

以前、IRチャンネル「世界で一番、新しい事業が生まれる場所へクラウドファンディングサービス『Makuake』」(2017年4月公開)で、自分たちの立ち位置について「ようやく1合目」と話したのですが、その感覚は今も変わらないです。
例えるなら当時はエベレストの頂上が1番の高さだと思っていましたが、今は目指すゴールの高さは実は空の上にあると思うようになりました。進めば進むだけ解像度が上がって、自分が目指す先はもっと先だったと気付かされます。

価値あるアイデアがお蔵入りしなくなったらゴールなのかなと現時点では思っていますが、価値あるアイデアというのはずっと尽きないでしょうから、私たちのいる場所は永遠に未知なる山の「1合目」なんだと思います。
立ち上げ当初から掲げている当社のコンセプトは「世界をつなぎ、アタラシイをつくる」。これからも革新的な新製品・体験を「Makuake」を通じて生み出して生きたいと思います。

※経済産業省「我が国の産業技術に関する研究開発活動の動向」

■お知らせ
本記事でご紹介した、「Makuake Incubation Studio」がテレビ東京系「ガイアの夜明け」にて特集されます。
2019年3月19日(火)22時~放送予定です。是非、ご覧ください。

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