カルチャー

大切なのは人間力。
ゼルビア「元選手」社長が目指す、
世界に通じるサッカークラブ

昨年10月、サイバーエージェントグループに参画したFC町田ゼルビア。本クラブを運営する㈱ゼルビアの大友社長は、FC町田ゼルビアで選手としてプレイし、また初めて㈱ゼルビアの社員から社長になったという異色の経歴の持ち主です。
本記事では、「町田に生まれ、町田で育ち、町田から世界へ」という理念を持つFC町田ゼルビアの成り立ちや、クラブの目指す姿、様々なホームタウン活動にこめた想いを、大友社長のインタビューを通してお伝えします。

Profile

  • 株式会社ゼルビア 取締役社長
    大友健寿 (1977年5月19日生まれ 東京都町田市出身)
    2000年-2006年 FC町田ゼルビア選手(東京都1部-関東2部)
    2000年 株式会社横浜リテラ
    2006年 NPO法人アスレチッククラブ町田
    2008年 株式会社ゼルビア
    2013年 株式会社ゼルビア 事業部長
    2016年 株式会社ゼルビア 取締役
    2018年4月 株式会社ゼルビア 取締役社長(現任)

40年以上続くサッカーへの姿勢が、チームの絆を強くしている

町田市は、少年サッカーの盛んな町です。かくいう私も小学生時代は“サッカー少年”。その頃、少年サッカーだけでも市内に40チームほどあったと記憶しています。
FC町田ゼルビアは1977年に町田少年サッカーの選抜チームとして結成し、その歴史をスタートさせたクラブです。これまで多くの選手をJリーガーとして輩出、ジュニア・ジュニアユース年代では全国でも有数の成績を収めてきました。だから「全国優勝して当然」という雰囲気が、当時は町全体にありましたね。サッカー経験者も多く市民の目が肥えていたことに加え、地域・市民が作り上げたサッカークラブとして、その存在に誇りを持つ人が多くいました。
当然日々の練習は厳しかったですが、その環境でサッカーができたことは、その後の人生において大きな自信となりました。そして、FC町田ゼルビアの「真摯にサッカーに取り組む姿勢」は確固たるものとなり、チーム結成から40年以上経った現在も脈々と受け継がれています。

その「姿勢」を象徴するようなエピソードが、先月開催の「2019シーズン FC町田ゼルビア新体制発表会」でありました。今シーズン、横浜F・マリノスから完全移籍し加入した富樫敬真選手(FW9)が、その会で「これまでハードワークを自分の強みにしてきたが、ここではみんながハードワークだった」とコメントしたのです。

ここでは、トップチームだけでなく裾野であるジュニアも含めた選手、監督やコーチなどのチームスタッフ、㈱ゼルビアの社員たち、皆が真面目に、一生懸命サッカーに取り組んでいます。その姿勢がFC町田ゼルビアの基盤となって、チームの絆をより強固にしているように感じます。

「選手とサポーターとの距離が近い町田の雰囲気が気に入り、引退後もそのまま町田に住む選手も多いですよ。」(大友社長)
「選手とサポーターとの距離が近い町田の雰囲気が気に入り、引退後もそのまま町田に住む選手も多いですよ。」(大友社長)

応援してくれる方々に「感動」をもたらすクラブを目指す

私自身、クラブ経営においてもその「姿勢」を大切にしています。(サイバーエージェント社長)の藤田さんが当初、FC町田ゼルビアに対して「質実剛健」という印象を持ったのはそのせいかもしれません。

私たちは、海外のビッグクラブのように潤沢な資金があるわけでもなく、過去には社員の給与支払いが遅延するという窮地も乗り越えてきました。そのため、「東京・町田発の世界に通じるクラブ」という大きな目標を掲げながら、現状を社員1人1人がきちんと理解し、攻めと守りのタイミングを見極め、自走できる組織を目指しています。
「スポーツビジネス」に華やかなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、経営においては普通の会社と違いはありません。

ただ、スポーツは往々にして大きな感動やドラマを生みます。その「感動」という観点は普通の会社とは異なるかもしれません。こんなにも感情が上がり下がりするのかと、思い知らされる日々です。チームが負ければ落ち込みますし、勝てば意気揚々と営業担当が外出していきます(笑)。でもそれこそが、スポーツの大きな魅力の1つ。みんなで「感動」できるクラブにしていきたいです。

スポーツは多くの人に感動や楽しみを生み、時には活力をもたらす世界共通の文化活動の1つ。だから、選手には、応援してくれる方々が感動するようなプレイを期待しています。テクニック等の技術力や、最後まで諦めない姿勢など、選手それぞれの持ち味を生かしたプレイでお客さんを魅了して欲しいです。
そのための後押しをすることが、私の役割だと思っています。サポーターからの応援が選手にとって何よりのエネルギーになりますから、スタジアムへの集客や話題性の創出。くわえて、施設等の環境面の整備も。選手を輝かせ感動を生むプレイをうむために、何ができるかを常に考え、尽力していきます。

「社員とともに、集客方法のアイデアを出し合う日々。資金のない中で話題性をどうつくるかを考えています。アイデアはタダですからね(笑)」(大友社長)
「社員とともに、集客方法のアイデアを出し合う日々。資金のない中で話題性をどうつくるかを考えています。アイデアはタダですからね(笑)」(大友社長)

栄養サポートだけでなく、
地域活性の場に「ゼルビア×キッチン」

FC町田ゼルビアが運営する食堂「ゼルビア×キッチン」は、選手やアカデミー生の子どもたちの栄養サポートを目的に2015年にオープンしました。本来は、クラブハウスがその役割を果たすのが一般的ですが、当時そのような施設を私たちは持っていなかった。そこで当時、社長を務めていた下川(現:代表取締役会長)や役員らがそれに代わるものをつくろうと決断。地域の方々の健康にも寄与できたらと考えて、「食堂」というスタイルにしました。

現在ではサポーターの方々の交流の場としての機能も担っています。ゼルビアのアウェイの試合の時は、ここをスポーツバーのように利用していただいています。
選手や子どもたち、そしてサポーターの方々が中心になって、「ゼルビア×キッチン」が地域活性の場となっていることを嬉しく思います。

「提供するメニューは日々改良しています。一番好きなメニューはうどん。でも全部美味しいですよ。」(大友社長)
「提供するメニューは日々改良しています。一番好きなメニューはうどん。でも全部美味しいですよ。」(大友社長)

大切なのは「人間力」。
大友社長がホームタウン活動にこめる想い

FC町田ゼルビアは、「町田に生まれ、町田で育ち、町田から世界へ」という理念のもと、地域・市民が作り上げたサッカークラブです。地域に支えられ育ったというこの歴史は、私たちにとって誇るべきアイデンティティ。選手やスタッフには、地域の方々と交流することで、自分たちのチームの歴史や生い立ちを肌で感じてほしいと考えています。

選手やクラブスタッフが、学校、高齢者向けの施設への訪問・町のイベント参加などを通して、地域の人たちとの交流や連携を深めています。
選手やクラブスタッフが、学校、高齢者向けの施設への訪問・町のイベント参加などを通して、地域の人たちとの交流や連携を深めています。

そして私は、このホームタウン活動を、選手の「社会と接点を持つ貴重な機会」と捉えています。プロとしてサッカーをプレイする期間は、彼らの人生にとって一部でしかありません。選手を続けることが難しくなる日は必ずやってくるのです。その時に社会に適応できるようにしておかないと、彼らの残りの人生が不幸にさえなりかねない。だから、ホームタウン活動は「人間力を育む機会」として、個人的にとても重要だと思っています。そのように選手に伝えたことはありませんが、自ら積極的に取り組んでいます。きっと、彼らもこの活動を貴重な機会と捉え、多くの学びを得ているのでしょう。

何をするにも一番の要となるのは人材。アカデミー生含めFC町田ゼルビアの選手に対し、「スポーツマンである前に、人であれ」と考えています。だから、人間力の育成はクラブにとって必要不可欠な要素。人間力溢れる人材が集まり、その結果として、世界に通じるクラブになれたらと思っています。

インターネットテレビ局「AbemaTV」で
FC町田ゼルビアの全ホーム試合を完全生中継!


明治安田生命J2リーグの開幕は、2月24日(日)。
FC町田ゼルビアにとって、J1を掴みとるため負けられない戦いがはじまる日です。今シーズンのスローガンは「+1 すべては掴み取るために」。

インタビューの最後、大友社長は「昨季を好成績で終えた分、今回は厳しいシーズンになることは予想されるが、選手をしっかり支えたい。皆さんの期待に応えられる選手は揃っている。笑顔で締めくくれるシーズンにします」と意気込みを語りました。

FC町田ゼルビアのホーム開幕戦の相手は東京ヴェルディ。昨季最終戦に続いての「東京クラシック」です。
「AbemaTV」では、第1節ふくむFC町田ゼルビアの全ホーム試合を完全生中継します。
また、FC町田ゼルビアにフォーカスしたサッカーリアリティーショーのレギュラー放送なども予定しておりますので、ぜひご覧ください。

■FC町田ゼルビア ホーム試合中継概要
第1節放送日時: 2019年2月24日(月)午後1時50分~
放送チャンネル: SPORTSチャンネル
放送URL:https://abema.tv/channels/world-sports/slots/FFtVVBrVpAk2Wb

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