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Column

ルールと向き合う

ビジネスの世界では、過去の経験がむしろ足かせになることがあります。たとえば私が起業してネットの広告事業に参入したとき、ネット広告はまだ誰にとっても未知で新しいものでした。それにも関わらず、大手の広告代理店はどこも「広告というものは元来こういうもの」「テレビのCMと比較すればこうだ」と、自分たちの経験との比較で市場をとらえていました。一方、広告業界の経験がまるでなかった我々は、ゼロベースで市場と向き合い、自分たちが正しいと思うことをやってきました。結果、現在に至るまでサイバーエージェントがシェア1位を獲得しています。

誰でも積み上げてきた実績や経験は次に活かしたいし、ゼロに戻ってまた始めるのは面倒です。しかし、テレビからインターネットのように土俵が変われば、新しいルールの全く違うゲームに変貌してしまうのです。そんな時、自分たちの価値観やプライドが邪魔をすれば、素直に市場と向き合ったプレイヤーに負けてしまいます。

4人打ち、3人打ち、東風戦、東南戦、オカ、ウマ、連盟Aルール、天鳳ルール・・・麻雀には本当にさまざまなルールが存在します。麻雀の普及と進展の観点から言えば、私は統一ルールを作るべきだと考えていますが、色んなルールがある現状では、毎回ルールに適応する必要があります。麻雀で勝つためにそれはとても重要なことで、いち早くそのルールにおける肝となる競争ポイントを見抜くことは雀力そのものとも言えます。

麻雀も少しルールが変わっただけで全く違うゲームに変貌します。新しいルールと出会ったときは、同じ麻雀なんだからと面倒くさがらず、まっさらな気持ちで新しいルールと向き合うことが大切です。自分のホームグラウンドのルールを持っている人ほど、「このルールではここはリーチ」「このルールならオリたら損」と、自分の中の相対的な比較でルールを捉えてしまいがちです。
するとそこで歪みが生じ、まっさらな気持ちで素直にルールと向き合った人に負けてしまいます。

ビジネスも麻雀も、新しいルールと向き合う時には一度初心に戻る。弊社もインターネット関連では大手企業になりましたが、今でも新しい事業に挑戦する社員には、どんなベテランであっても、私は「新卒に戻った気持ちで取り組むように」とアドバイスするようにしています。

「近代麻雀」2016年12月1日 発売号に掲載

「近代麻雀」で連載中!「仕事が麻雀で麻雀が仕事」

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