カルチャー

より大きなチャレンジを
たどり着いた
女性のはたらき方支援

Profile

  • 石田裕子
    株式会社Woman&Crowd
    代表取締役社長


    2004年入社。インターネット広告事業本部統括、スマートフォン向けAmebaプロデューサー、株式会社パシャオク代表取締役社長を経て、2014年9月に株式会社STRIDE(現 株式会社Woman&Crowd)設立、代表取締役社長就任。

女性の“はたらく”を応援する

これまでの私に成功なんて無くて、失敗続き。失敗体験こそが宝です。でも、一つ仕事を任されて成果を出したら、さらに大きな仕事を任されて、というスパイラルが楽しくて、サイバーエージェントに入社してから必死に頑張って10年超。今、社長を務めているWoman&Crowdは2014年9月に設立された会社です。「女性の“はたらく”を応援する」をビジョンに、女性限定のクラウドソーシングサービス「Woman&Crowd」と企業向け女性社員支援パッケージ「macalon+」を提供しています。

妊娠発覚!時を同じくして打診された昇格

入社は2004年。インターネット広告の営業からスタートしました。入社当時は目標を達成したい、評価されたいと必死で頑張り、毎月目標に対し200%、300%の連続達成。でもすぐに自分の評価のために頑張っているだけだと営業としては続かないなと気がついたんです。それからは、目先の受注額や売上ではなく、クライアントのためを追及していったら、結局数字もついてきました。2007年にはマネージャーに昇格、その翌年には、部署で初めての女性局長に昇格。結婚もし、子どもを授かりました。そんな折、メンバー60人ほどをまとめる統括という役職への昇格話を受けたんです。「妊娠しているので、迷惑をかけるわけにはいかない」と辞退したのですが、社長の藤田から「そんなのは関係ないから、やってほしい」と言われました。その言葉で決心がつき、昇格。出産後、2ヶ月の産後休暇を経て仕事に復帰しました。60名の広告営業を束ねる統括として仕事をしながらも、朝8時に子どもを保育園に送り、19時にはお迎えに行く-そんな生活の始まりでした。

初めて任された子会社社長

その後、会社全体がスマートフォンサービスの開発に大きく舵を切ったことにより、広告代理店部門からかなりの人数がスマートフォンサービスのプロデューサーに職種変更するという方針が決まりました。これをきっかけに、私もスマートフォン向け「Ameba」のプロデューサーに。そして、大きな転機は2013年。前年にリリースされたスマートフォン向けオークションアプリ「パシャオク」の会社化に伴い、社長を任せたいと言われたのです。話を聞いて思ったのは、これはものすごく大変だぞ、と。既に世の中に存在するオークションという仕組みによって、スマートフォンというデバイスでナンバーワンを目指す、というもの。でも、難しいからこそチャレンジしたいし、先が見えないくらいのほうがワクワクする、というのは性格ですね(笑)「パシャオク」は「Ameba」の芸能人・有名人ブロガーという資産を生かし、有名人の提供による体験型オークションを強みにサービス展開していたのですが、そうやって集まったユーザー同士の売買に結びつけることができず、結局、このサービスは2014年9月にサービス終了することになります。

産休中に決まった会社解散

実は、「パシャオク」のサービス終了という決断のとき、私はその場に居合わせていませんでした。というのも、私は第二子を出産して、産休中。まだ出産して数週間というときに、担当役員からの電話で「パシャオク」のサービス終了と会社の解散ということを知らされたんです。産休中、会社を離れたことで、俯瞰して「パシャオク」を見ることができ、あれもやろう、これもできる-そんな風にアイディアが沸いていた最中でした。だからこそ、やり残したこともたくさんあり、私の実力不足でサービス終了に至ったことがとても悔しくて。何より、これを知らせたときのメンバーの気持ちと、会社解散後の全員の異動先が大きな心配でした。もしかしたら、私が続けたいといったら、もう少し頑張らせてくれたかもしれません。ただ、ECは投資額も大きくなる事業分野のため、ずるずる続けるよりは、潔く撤退を決めたほうが会社にとってもメンバーにとってもよいだろうと、事業撤退を受け入れました。産休中ということもあり、担当役員は自分から「パシャオク」のメンバーには伝えようか、と言ってくれましたが、それを断り、会社に来て社員全員に事実を伝え、異動先の希望など一人ひとりと面談を重ねました。皆「パシャオク」を何とか成功させたいと頑張っていたので、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、この経験を生かして活躍できる次のステージを準備してあげるところまでが私の責任だと思っていたのです。

クラウドソーシングを女性のキャリア形成に役立てたい

仕事復帰をした私が取り掛かったのは、パシャオクの解散手続き。そして、それと平行してSTRIDE(現 株式会社Woman&Crowd)の設立準備に取り掛かりました。パシャオクの解散とともに、新たに女性向けクラウドソーシング事業の子会社を任されることになったからです。一度パシャオクで失敗しているのに、再度チャンスをもらっていいのか、という戸惑いもありましたが、自分自身、働く女性として、女性の働き方で新しい価値を提供したい、この事業分野こそは結果を出さなければと思いました。結婚や出産などが理由で、働きたいのに仕事ができないという女性はまだまだ多くいます。一度退職し、ブランクがあると、再就職したとしても、そこからキャリアを再構築するのはなかなか難しい。「Woman&Crowd」は女性に特化したクラウドソーシングサービスですが、自宅でも空き時間を使って仕事の受託をすることができます。そうやって会社勤めをしていない女性が自身のペースで仕事ができるプラットフォームを提供するのはもちろん、「Woman&Crowd」上での仕事によってスキルアップし、その後のキャリアにつなげられるような土壌を作りたいと思っています。

自分を追い込まないと不安になる

より大きなチャレンジがしたい、というのが私の原動力。もともと、変化してないと、停滞していない?成長が止まっていない?チャレンジできていないのでは?と心配になる性格。一度きりの人生、自分を追い込まないと不安になるんです(笑)これはサイバーエージェントに入社して、周囲の環境や、そこで培われた交友関係の影響ですね。入社当時は、いつかは結婚して仕事を辞めるのかもしれないな、なんてぼんやり思っていたくらいですから。それが今は会社を任されている。プレッシャーも、責任も大きくなりましたが、乗り越える壁が大きければ大きいほど、その過程で新しい景色が見えてきたり、新たな価値観や選択肢、そして人脈も広がりました。

「ワーク・ライフ・セルフ」を実現するために私たちができること

現在は、二人の子どもを育てながらの社長業。使える時間も限られているし、仕事だけにコミットできるわけではありません。ただ、Woman&Crowdをはじめたことにより内閣府の「すべての女性が輝く社会づくり」プロジェクトにも関わる機会を得て、働く女性についての知識が増える中思ったことは、働く女性には「ワーク」と「ライフ」のバランスだけでなく「セルフ」の時間も重要で、それこそが「ワーク」と「ライフ」の活力につながるということです。この思いをまとめたのが、拙書「ワーク・ライフ・セルフの時代」(クロスメディア・マーケティング)。女性の活躍推進を単なるブームで終わらせるのではなく、個々が「ワーク」「ライフ」「セルフ」のバランスを主体的に決め、長く働き続けることが可能な社会を実現できるよう、Woman&Crowdでも新たなサービスを提供していくつもりです。今年の8月に開始した企業向け女性社員支援パッケージ「macalon+」もその一つ。企業が独自で福利厚生制度を導入することは、運用の手間もコストも必要となりますが、「macalon+」を導入することで、家事代行やベビーシッター、食品の定期購入の割引など、企業の負担は安価かつ手軽に、社員に提供することが可能になります。あらゆる側面で「女性の“はたらく”を応援する」-これが今の目標です。

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