プレスリリース

AI Lab、HCI分野のトップカンファレンス「UIST 2026」にて論文採択

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株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:山内隆裕、東証プライム市場:証券コード4751)は、人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」の研究員である田中康二郎、岩本拓也、岡藤勇希による論文が、ヒューマン・コンピュータ・インタラクション(HCI)分野のトップカンファレンス「UIST 2026」※1においてFull Paperとして採択されたことをお知らせいたします。

「UIST」は、ユーザーインターフェースおよびインタラクティブ技術に関する革新的な研究成果が発表される、HCI分野を代表する国際会議です。今回採択された論文は、2026年11月2日から5日にかけて米国ミシガン州デトロイトで開催される「UIST 2026」にて発表予定です。
 
■背景
AI LabのInteractive Agentチームでは、HCIの実社会への応用を目指し、自律型・遠隔型の対話エージェントや、人とAI・アバターとの新たなインタラクション体験の創出、その理解・設計・評価に関する研究開発に取り組んでいます。

こうした取り組みの一環として、離れた場所にいる描き手と参加者をつなぎ、サインや描画を通じたコミュニケーションの可能性を広げる「遠隔サイン」の研究開発を進め、実際のイベント環境での検証を重ねてまいりました。

■論文の概要

このたび採択された論文「Present Drawing: Exploring Avatar-Mediated Drawing Events with Physical Traces」では、サイン会やライブドローイングなどの「ドローイングイベント」に着目し、アバターを介した新たな描画体験「Present Drawing」を提案しました。
サインやイラストは、書かれたもの自体の価値に加え、描き手がその場で描く過程や、描き手と参加者が直接関わるコミュニケーションも含めた体験として親しまれています。一方で、こうしたイベントは、描き手と参加者が同じ時間・場所に集まる必要があるなど、開催できる場所や機会が限られる場合があります。 
「Present Drawing」では、ヘッドマウントディスプレイに表示されるアバターの動きと、駆動部分が見えにくい構造の磁気駆動式のペンプロッターを同期させることで、アバターが目の前で紙にサインやイラストを描いているかのような体験を実現します。これにより参加者は、時間や場所の制約を越え、アバターを介した描き手の描画過程をその場で体験し、完成したサインやイラストを実物として手元に残せます。「Present Drawing」を用いることで、このような、新たなドローイングイベントへの応用が想定されます。
また本論文では、概念実証システムの構築とアプリケーションの提案に加え、ユーザー実験を実施し、アバターの動きと実世界での描画を組み合わせることで、アバターが描いているように感じられる体験を提供できる可能性を確認しました。
なお、本成果の要素技術である「プロット装置およびプロットシステム」については、特許を取得しています(特許番号:第7802121号)
■今後
本研究の成果は、描き手と参加者の関わりや描画の過程そのものを大切にしながら、実世界における新たな体験やコミュニケーションの創出への活用が期待されます。「AI Lab」は今後も、AIやHCI、ロボティクスをはじめとする幅広い技術の研究を通じて、ビジネス・社会課題の解決と新たなユーザー体験の創出に取り組むとともに、技術発展および学術発展に貢献してまいります。



※1:UIST 2026 (The ACM Symposium on User Interface Software and Technology)