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トップメッセージ

『顧客第一主義』、『株主至上主義』、『実力主義』に要注意!

2003年12月15日

※このメッセージは、当社の社内報「サイ・バー」にて  藤田が社員向けに宛てて書いたメッセージです。 みなさまお疲れ様です。 ごめんなさい。今回は過激な題名なので誤解のないよう言葉を追加していたら 長くなりました。大事なことなので時間のあるときに読んでください。 先日、インターネット広告事業本部の営業部隊の課題について幹部と話し合いを していたときに、『顧客第一主義』を間違えて理解している人が多いという話に なりました。 その重要性はよくよく理解した上で、今日は敢えて書くのですが、『顧客第一主義』、 『株主至上主義』、『実力主義』この3つの主義は、私たちの世代(今の20代と 30代くらい)は注意が必要です。 この3つは、サイバーエージェントの社員のほとんどが社会に出始めた頃(バブル 崩壊以降)から、声高に言われ始めたことで、私たちは高度成長期の良かった頃を 知らないままに当たり前のように、こういった経営用語を鵜呑みにしてきました。 日本経済の歴史の中で、戦後の強い日本経済の競争力を産み出した高度成長期の やり方が、バブル崩壊後通用しなくなり、相変わらず強いアメリカ経済から学んだ 代表例がこの3つの主義です。 『顧客第一主義』は、大量生産大量消費の時代にモノをつくれば売れた時代から、 競争者が増え、消費者に選別される時代に移り、顧客の視点に立たなければ生き 残れないという考え方が生まれました。 この考え方自体は言うまでもなく正しいですが、今では顧客主義を謳わない会社を 探すほうが難しいです。おそらく90%以上の会社が「当社は顧客第一主義です」 と言うでしょう。こういった会社の中には良い会社もあれば倒産する会社もあります。 企業は顧客第一主義であれば生き残れるほど単純なものではないということです。 当社でよく見られる間違いは、顧客のために働いていると思いこんだ結果、まるで サイバーエージェントの一員ではなく顧客企業の社員のような仕事になってしまったり、 ただの便利屋になってしまうケースです。 顧客の言いなりになることは誰でもできますが、事業にはなりません。 個人商店のような会社でこういった仕事をしている人はいますが、会社は大きく なりません。 いくら顧客のためと言っても自社の組織(私たちで言えばサイバーエージェント)の 戦略やニーズを理解していない仕事は、組織の中ではやはり片手間と言わざるを 得ません。 『株主至上主義』は、高度成長期の日本企業において多くの会社は、会社は従業員の ものと当たり前のように考えていました。 日本企業は従業員を大切にし、そこで働く人の頑張りが競争力になっていたからです。 株価が上がり続けた高度成長期はそれでも良かったのが、バブル崩壊以降、ほとんどの 会社の株価が下がり、「会社は株主のものだから株主を重視して経営せよ」という 考え方を株主は経営者に突きつけはじめました。 私は経営者デビューの頃からあまりにもこの言葉を聞いていたため、会社は株主の ものと言うこんな当たり前のことが何故言われるのが不思議ですらありました。 でも上場企業の社長を4年近く経験して改めて思うのは、年中、株式市場の顔色 ばかり伺っている経営は、中長期の株主を大切にしているとはいえないということ です。 社内の優秀な人材に投資したり、仕事をやりやすい環境を整えて従業員のやる気を 引き出すことが、結果的に株主にも大きな貢献を生み出すというのが当社の経営に おいての私の考え方です。 『実力主義』は、高度成長期には終身雇用と年功序列で社員のロイヤリティ(忠誠心) を得た企業と、将来を保証された社員のもたれあいの構造ありました。それがバブル 崩壊後に企業が行ったリストラなどによって崩れ、労働に対する価値観の変化から 生まれた考え方です。 社内でも実力主義や能力主義という言葉に翻弄されている人は多いですが、言うまで もなく自分のキャリアや報酬のことばかり考えて仕事をしている人は組織にとって 優秀な人材とは言えません。プロ野球選手で言えば、チームの勝利よりも個人の 成績や年棒ばかり意識しているようなものです。 優秀なプロ野球選手はチームの勝利を第一に考えているように、やはり優秀な人材は 組織に対するロイヤリティも同時に持ち合わせているものです。 この3つに共通していることは、高度成長期を経験した企業がバブル崩壊後、たくま しく生まれ変わるために、生まれた考え方といえます。それに対し、バブル崩壊後に 新しく生まれた企業、バブル崩壊後に新しく社会に出た人たちは注意が必要です。 それはまさにサイバーエージェントの組織、人材にちょうど当てはまりますが、 社内では以前から極端に偏ったこういった考え方に流されているケースが散見 されます。 但し、最初に書いたように私自身、こういった考え方に対し、極端な偏りに注意を 促しているだけで、否定している訳ではありません。 もちろん高度成長期の日本企業と同じ末路をたどるつもりもありません。 私たちの世代は、高度成長期を支えた日本経済の良かった仕組みを学びつつ、且つ いまの時代をまっすぐ見つめた上で、新しい会社が強い組織を築くために真に競争力を 産むものは何なのかを、オリジナルで考えなくてはなりません。 それは21世紀を代表する企業への成長するために、私たちが避けては通れない道 だと思います。