2004年1月26日
※このメッセージは、当社の社内報「サイ・バー」にて
藤田が社員向けに宛てて書いたメッセージです。
先日、人材紹介会社の方に「転職希望者は家庭もあるからサイバーエージェントで
落ち着いて働けるか気にしている人も多いです」という話を聞きました。
確かに現在、社内の人の多くは一生働くつもりで入社してきてはいないと思います。
その理由は終身雇用制度の崩壊や人材流動化といった時代背景だけでなく、社内を
見渡すと殆どの人が20代、30代なので、自分がそれより上の年齢になった時
のことをイメージできないという当社独特の理由もあると思います。
でもそれは、あくまでも現時点での状況です。みんなが歳をとっていけば会社は
変わってきます。
現在、社内の平均年齢は27歳台ですが、若い人が多いインターネット業界の他社と
比較しても少し若すぎます。もう数年みんなが年をとって経験を積み重ねて成長して
いくと、サイバーエージェントは本当に強い会社になるでしょう。社外から年配の人を
沢山採用しようとは考えていません。
私は本当に一生働くかどうかは別として、一生働ける環境の会社づくりを目指したいと
思います。終身雇用の時代に戻したい訳ではありませんし、転職や独立をする人を否定
しているわけではありません。今後は安定志向の人を集めたい訳でもありません。
もちろん、自分が今週末に結婚して家庭ができるから守りに入っている訳ではありま
せん。
仕事はそんなに短期間で身につくものではないし、事業は中長期的に取り組むべきもの
です。これから数年、インターネット市場も会社も大きく拡大する時期を迎えると思い
ますが、腰を据えて仕事に取り組める環境と、社内での明確なキャリアプランが必要
だと思います。
年配の人が少ないということ以外にも、女性のマネジャーが少ないとか、育児休暇制度
を利用している人がいないなど、実例が少なくて困っているケースも多いですが、
前例作りも含めて皆で一緒に会社を創っていきましょう。