CEOメッセージ

1999年11月28日

権限委譲


先日、一緒に食事をしていた人が「怠惰で有能な人はスーパーマン」という話をしていました。
もちろん勤勉で有能な人が最高だそうですが、どうして怠惰で有能な人は組織の中で実力者かというと、怠惰な人のほうが、自分で仕事を抱え込むのが嫌なため、何とか自分が楽をする手段を考えるそうです。
つまり、現状をなんとかもっと楽にしようと業務改善能力が高かったり、他の人に任せてしまうことを考えるので、下の人を育てるのが上手かったりする訳です。
これは組織を作っていく上ではとても重要な要素だと思います。

私も会社を始めてすぐに、全部自分で営業して自分で売っていては会社は大きくできないと気付き、焦りました。
人材を育て、ビジネスモデルを確立していかないと自分の仕事キャパシティ以上は、拡大できないのです。
大企業が重要なポジションの人材が抜けてもびくともしないのは、人材にしても業務にしても、ちゃんと替えが利く状態になっているからだと思います。大企業の社員は歯車という言葉がネガティブに使われることもありますが、今の私たちでいうと、歯車が噛み合って回っていく体制を作らなければ、組織を拡大していく意味はないと思います。
全部自分で抱え込んで仕事をしたい人は個人商店をやるべきです。

社長である私も、社員も、自分が仮にいなくなっても経営に影響のない状態をつくらなければ、それは片手間の仕事で、強い組織を作る為には、属人的な要素はできる限り排除しなくてはならないと思います。

権限委譲はこれまでも意識してやってきましたが、最近はあまりにも他のことが忙しくて現場に顔を突っ込めないため、意図的にしなくてもどんどん権限委譲が進んでいます。
私は無責任にサイバーエージェントのトップを辞めるつもりはさらさらないですが、私が社長でなくなってもサイバーエージェントが成長し続ける状態を作っていきたいと思います。

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